呉の三大老舗大衆食堂 … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)
大正2(1913)年創業の「森田食堂」、戦後すぐに創業した「くわだ食堂」、そして昭和45(1975)年ごろに、それ以前から親戚がやっていた「やすよ食堂」の跡を継ぐ形で創業した「お食事処 寿」の3軒が、現在の呉に残っている三大老舗大衆食堂だと思います。
3軒、それぞれにキラーコンテンツ(決め手となる特長)があるのがおもしろい。
最老舗、「森田食堂」のそれは、うま味たっぷりのイリコ出汁(だし)。この出汁が、名物・湯豆腐(300円)、薄く黄金色に透き通る中華そば(400円)のスープ、うどんの汁(つゆ)などなどに使われます。
湯豆腐は、湯豆腐という名称ながら実はスープ豆腐。刻みネギとトロロ昆布がトッピングされ、薄い醤油味に、一片いれられた柚(ゆず)の皮の風味が引き立ちます。
その湯豆腐をつまみに、今日のお酒は「華鳩」の吟醸生酒に、「千福」の生貯蔵・爽やか冷酒。どちらも300ml瓶で600円なり。
一緒にやってきた後輩は、食べ終わった中華そばスープにごはんを投入して、簡単おじやに。これも絶対おいしいだろうなぁ。
「くわだ食堂」の決め手は、なんといってもその品数の多さでしょうか。ざっと40品ほどの料理が並んでいて、しかもハズレがなくて、どれを取ってもおいしい。魚の種類が多いのも大きな特長ですね。
「お食事処 寿」に行くと、いつも手に取ってしまうのが煮魚。鯛(たい)のカブト煮や、サバ煮つけなど、どれを取ってもいいつまみになる。魚の味をうまく引き出す薄味がいいんでしょうね。うんと鮮度がいい魚じゃないと、こんな薄味では出せません。
さて「森田食堂」。後輩の食欲につられて、おかずをいろいろと食べたせいか、もうご飯ものや麺類は入りそうにない。
自慢のダシを使った、野菜たっぷりの野菜スープ(350円)をいただいて、本日の〆としたのでした。このスープもうまいなぁ!
「千福」生貯蔵・爽やか冷酒 / 出汁の効いたみそ汁 / 野菜スープ
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