呉のとり屋の名物料理 … 「第三鳥八(だいさんとりはち)」(呉)
呉ならではの酒場文化、「とり屋」。
もともとは「本家鳥好」発祥の焼き鳥屋に端を発して、呉の人たちの好みに合わせて、店内に生け簀を置いて、活魚も食べられるようになり、のれん分けを繰り返しながら店舗数も増えてきました。店名に“鳥”の字がついている店が多いので、この系統の店を総称して、とり屋と呼ばれるようになったのです。
とり屋に入ると、席に着くやいなやというタイミングで、「生と味噌!」と注文するのが、呉の呑ん兵衛のやり方。生は生ビール(中530円)、味噌は鶏皮の味噌煮(160円)のことです。東京のもつ煮と同じように、味噌煮は鍋でグツグツ煮込まれているものをサッと出してくれるので、出が早いんですね。
今日は仕事仲間と6人でやってきたので、盛り串(5本790円)を人数分いただきます。盛り串の内容は、キモ、つくね、ねぎ間(もも肉と白ねぎ)、もつ(玉ひも)、そしてカツ。カツは、ねぎ間をカツにしたもので、ウスターソースをかけていただきます。
焼き鳥に続いては、活魚の刺身を注文します。夏ならアジ(1尾1,050円)が、冬ならハゲ(カワハギ、時価だが1尾2千円程度)が大人気。今日は両方とも生け簀に泳いでいるので、両方ともいただくことにしました。
ハゲ刺は、たっぷりの肝を醤油に溶いて、淡白な白身に、濃厚な肝醤油をからめながらいただくのがいい。燗酒にぴったりです。
燗酒は、呉の地酒「千福」の上撰吟松で、1合が420円。「華鳩」のにごり酒もあります。
刺身にした後の、ハゲの頭と中骨は、サッと塩焼きにして出してくれます。
たくさん食べて、たくさん飲んで、ほぼできあがってきて、食べるペース、飲むペースも遅くなってきたところで、スープ豆腐(420円)を人数分注文すると、アルミの一人鍋が、各人の前に出されます。鶏がらスープで豆腐を煮込み、野菜もたっぷり入っているのが、この店のスープ豆腐。玉子がちょうど半熟状態になっているのもうれしいなぁ。
お腹が空いていれば、最後に、熱々ごはんで作ってくれるおむすび(1個160円)や、お茶漬け(530円)、ぞうすい(630円)などをもらったりするのですが、今日はもう満腹。スープ豆腐で〆としたのでした。
こんな食べ方が、呉のとり屋での定番のやり方。でも、常連さんになると、定番から少し外れて、まずトマトスライス(320円)をもらったり、ボリュームたっぷりの若鳥唐揚(630円)や、皮もおいしい手羽先唐揚(530円)。刺身も、生け簀の壁にくっついているサザエを刺身(840円)にしてもらったりしています。なにしろメニューが幅広いので、いろんな楽しみ方ができるんですね。
活あじ刺(2人前) / ハゲの頭と中骨の塩焼き / スープ豆腐
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