親子丼をつまみに燗酒 … 「くわだ食堂」(呉)
このところ、本来なら食事用の料理をつまみにお酒を飲むことが多くなっています。
首都圏によくあるような、純粋なる大衆酒場が呉にはないので、その代わりとなる大衆食堂で飲んだりしているうちに、丼物などもいいつまみになることがわかってきたのです。
永井荷風が、その晩年、毎日のように近所の食堂で、「並のカツ丼」と「上新香」をつまみに、燗酒1合を飲んでいたということは、どこかで読んでいたのですが、以前は、
『カツ丼なんか食べたら、すぐに満腹になって、お酒がちょっとしか飲めないだろう』
と思っていたものでした。
ところが、実際にやってみるとこれがいい。『お酒がちょっとしか飲めない』ということもまた、平日飲んでるときにはちょうどいい。
今日も「くわだ食堂」で、親子丼(550円)と燗酒(白牡丹300円)を注文しました。
でてきた親子丼は、とろりと見るからにやわらかそうな半熟状態の溶き卵の上に、細切りにした青ネギがこんもりとのって、黄色と緑の対比が実に美しい。
そのふんわり卵の中から、鶏肉を1切れつまんで口中へ。おぉ~っ。これまた火の通り具合もちょうどよくて、おいしい肉ですねぇ。
肉をつまんでチビリ、卵をつまんでチビリと、親子丼の頭の部分でチビチビとお酒を飲みながら、ときどき出汁のよくしみたご飯もつまんでチビリチビリ。
出汁のうまみが、燗酒に合うんだろうなぁ。
これでお新香(100円)でも取ってくれば、もうあと1~2合は飲めそうです。
親子丼を完食すると、丼の底に「くわだ」と書かれていることに気づきました。
「くわだ食堂」には、今日いただいた親子丼(550円)のほか、他人丼(550円)、牛丼(550円)、玉子丼(500円)という、全4種類の丼物があって、食事としても、飲んだ後の〆の一品としての人気も高い品々です。
お勘定は850円。どうもごちそうさま!
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