焼き鳥をお好みで堪能 … 炭焼「鳥平(とりへい)」(呉)
この週末に、月刊「くれえばん」での「鳥平」の記事を仕上げたいので、その前にもう一度、「鳥平」の焼き鳥を食べにきました。
「くれえばん」の連載『呉酒場礼賛』で、毎回、これはぜひ伝えたいと思って心がけてきたのは、呉のいいところ、酒場のいいところ、そして取材をさせていただいたお店のいいところの3つをきちんと盛り込むこと。
この3つのテーマに沿って、まずは箇条書きでつらつらと思うことを書き並べていって、それを肉付けする形で原稿を作ります。
今回の「鳥平」の原稿に関しては、その箇条書きまでが終わっている状態。週末に肉付けしていくのにあたって、この店の焼き鳥を味を、もう一度じっくりと味わっておきたいというのが今日のねらいです。
まずは瓶ビール(中瓶630円)をもらい、焼き鳥(特記以外は1本125円で注文は2本から)は、つくね、かしわ、かわの3種を注文します。
1度に注文しても、客の食べるスピードを見ながら、1~2種ずつ順番に出してくれるのがこの店のいいところ。
天ぷらや寿司などと同様に、カウンターの中、目の前で作って、できたてをパッと出してくれるので、それを間髪入れずにサッといただくのが一番おいしい食べ方です。
焼き台から、丸皿にのせて運んできてくれるものを、自分の目の前の四角い取り皿に1本ずつ取り分けながらいただきます。
つくねはふんわりとやわらかく、口の中でほろりと肉がほぐれると、肉のうまみや、一緒に練り込まれている柚子などの香りが、口や鼻腔の中いっぱいにふくらんでいきます。
かしわは鶏のもも肉。ずっしりと重く感じるほど密度が高く、「肉を食べてる!」という満足感が強く得られます。
かわ(皮)は塩焼き。この店では、塩焼きの焼き鳥には櫛(くし)切りにしたレモンが添えられます。好みに応じて、タレ、塩の味付けを指定することも可能です。塩焼きでも、塩は少なめに振ってくれているので、肉の味わいをそこなうことはありません。
続いては、ちぎもと手羽先(1本270円)。
ちぎもは鶏のレバー(肝臓)で、一番先っぽに1個だけハツ(心臓)が刺されています。レバーはプリッといい感じに仕上がっていて、串のまわりの部分だけがねっとりとレアっぽい。このレバーのタレ焼きは燗酒(千福1合450円)との相性も抜群です。七味唐辛子をかけてもいいし、山椒でいただいてもまたうまいですねぇ。
手羽先は、皮と身の味わいのバランスが絶妙。手づかみでいただくと、骨際(ほねぎわ)の身のうまさを堪能することができます。
ここまでで焼き鳥10本。そろそろお腹もいっぱいになってきたので、玉ねぎと、そろばんで〆ることにします。
玉ねぎはペコロスという、直径3~4センチの小さなもの。半分に切ったものが1串に2個(つまり1串でペコロス1個分)刺さっていて、タレ焼きで仕上げられます。炭火で焼くと野菜もおいしい。
そして、そろばんは首の肉。スゥ~ッと縦に裂くと、首骨の関節とそうでないところの肉が、プクプクと、そろばん玉が並んだような形でとれるので、そろばんと呼ぶんだそうです。せせりと呼ぶ店もありますね。こちらは塩焼きで。
最後にお茶代わりの鶏スープ(サービス)をいただいて、今日のお勘定は3,800円でした。どうもごちそうさま。
炭焼「鳥平」 / じゃこおろし(お通し) / 漬物(お通し)
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コメント
私、焼鳥大好きです。それといつも思うのが、お酒の名前「千福」。良い名前ですよね。飲んだ感じが「ふくよか」なのかな?この焼鳥に合いますね。
投稿: 仙台おおぽん | 2013.01.03 13:06