自家製の漬物が大人気 … 「成田屋酒店」(上大岡)〔下〕
酒屋の店内で立ち飲みすることができる「成田屋酒店」で飲んでいます。
私は缶詰の「カツオ大根」(130円)をもらって燗酒(220円)を飲み、残った缶詰のタレに、タクアン1切れ(10円)に浸けながら2杯目の燗酒をいただいているのですが、まわりの人たちはと見ると、漬物を注文する人が圧倒的に多い。というか、ほぼ全員が漬物を注文しているといっていい感じです。
店に入ってくるなり「カブください」と注文する人が多いのですが、そのたびに一人で切り盛りしている女将さんが、
「ごめんなさい。今日は売り切れてて、白菜しか残ってないんですよ」と答えています。
「あ、そう。じゃ白菜ください」
と、それでもみなさん漬物を注文する。いつもは白菜(塩漬け)の他に、カブや大根のぬか漬けもあって、それぞれ1人前が50円!
私も白菜の塩漬け(50円)と、まだ缶詰のタレが残っているのでタクアンももう1切れ(10円)もらうことにしました。
出てきた白菜は、お皿にてんこ盛りで、てっぺんに爪楊枝が1本刺さっています。
まわりのみなさんがそうしているように、これに醤油をちょいと回しかけて、七味唐辛子を振りかけていただきます。
飲み物は、時節がら燗酒を注文している人も、私以外に2~3人いるのですが、ほとんどの人は焼酎を飲んでいるようです。
焼酎は200mlが190円で、100mlは110円。これをそのまま飲むわけではなくて、瓶入りの炭酸(60円)やウーロン茶(瓶90円・缶110円)、トマトジュース(110円)などをもらって割って飲むのです。焼酎は半分(100ml、100円)で注文している人が多いかな。
白菜の量が多いので、チビチビと飲んでいた2杯目の燗酒もなくなってしまいました。
「すみません。燗酒をもう1杯、お願いします」と注文すると、
「うちはお酒は2杯までしかお出ししてないんですよ」と女将さん。
なんと! そうだったんですね。お客さんたちが、みなさん30分ほどでスッと帰っていくので、『ずいぶん行儀のいい人たちがそろっているんだなあ』と感心していたのですが、2杯しか飲めないというローカルルールを知っていて、その時点で帰ってたんですね。
『う~む。この残った白菜をどうしよう』
と考えて、瞬間的に困った顔になっていたのかもしれません。女将さんが、ほんの1秒ほど、私の目をじっと見つめて、
「半分にしますか、1杯にしますか?」
「1杯で、お願いします」
あぁ、よかった。あの1秒で、あまり酔っていないことがわかってもらえたのかな。
最後の1杯で、白菜の塩漬けをゆっくりといただいて、カウンター上の残金は180円。最初が1,040円からスタートしたので、今日の支払総額は860円ということですね。
ごちそうさまでした。また来ます。
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