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〔コラム〕 かき揚げ天玉子入りきしめん@名古屋駅「住よし」

かき揚げ天玉子入りきしめん

 津(三重県)への出張の帰り道に、GAさんの記事で気になっていた名古屋駅在来線7・8番線ホームの「住よし」で、記事にあった『かき揚げ天玉子入りきしめん・そば』(550円)の食券を買って店内へ。

 店内は立ち食いのL字カウンターのみ。手前の角を挟むように男性客が二人立ってうどんを食べているので、その奥側、L字長辺の中央あたりに立って、カウンターの中の年配の男性に食券を渡すと、

「そばですか。きしめんですか」と聞かれ、

「きしめんでお願いします」と答えると、その奥のフライヤーのところにいる、これまた年配の女性に、

「かき揚げ天玉子、きしめんで」と注文が通されます。

 GAさんが書かれているとおり、すでに揚げ終えてずらりと並んでいる『かき揚げ天』の1枚を取り、もう一度フライヤーの中へ。そしてそのとなりの大きな『ゆで場』に『きしめん』の麺が投入されます。

 しばし待ってからフライヤーから『かき揚げ天』を取りだし、油切りのバットに置き、ゆでていた『きしめん』を湯切りして丼に入れ、『かき揚げ天』をのせ、生卵を割り入れ、ダシをかけると、ジュゥーーッと揚げたて天ぷらの音。

 その状態でおじざんに渡すと、おじさんは『かまぼこ』を1枚のせ、『刻みネギ』をのせ、そしてたっぷりの『カツオぶし』をのせて、スッと出してくれます。

 まずは『きしめん』をひとすすり。あぁ。麺のコシが、強烈すぎず、ゆるすぎず、ちょうどいい。熱々がうまいなあ。

 今度は黄身をプツンとつぶして、それをからめるように『きしめん』をもうひとすすり。天玉そばのような、甘みのあるツユじゃないんだけど、からめた黄身との相性はいい。

 そしてこれまた熱々の天ぷら。二度揚げして、表面がカリッと香ばしいのがとてつもなくうれしい。具は小エビ数尾と、大量の玉ネギ、そしてニンジン。なかでも小エビが秀逸。身のところは皮を取ってるんだけど、尻尾の部分をあえて残している。この尻尾のカリッと感がまたいいですねえ!

 ここでカウンター上に置かれた、缶入りの唐辛子を振りかけると、これが真っ赤な一味唐辛子。しっかりとした辛味が、この『きしめん』をより引き立てます。

 入口近くにいた男性二人は、順次店を出て、今は私ひとりだけ。そこに入ってきた中年の男性客が、店のおじさんに2枚の食券を手渡すと、おじさんからおばさんに「湯豆腐です」と声がかかり、おじざんのほうは塗りの升にコップをセットし、燗酒を注ぎます。

『へぇ~、酒やつまみもあるんだ』と感心していると、その燗酒を受け取った客がまたしぶい。表面張力の部分をクイッと飲むと、身体を横向けるようにして、みんなから見えない角度にしておいて、升にあふれた酒をキューーッと一気に飲みきって正面に向き直って升を置き、もう片方の手に持っていたコップを、その中に戻します。

 あふれさせてくれたお酒は、お店からのサービスなので、こうやって一気に飲みきるのが本来の作法なんですね。少し飲んだコップの中に、升のお酒を戻してはいけません。

 湯豆腐は、パック入りの豆腐を、平ための小鉢に入れ、電子レンジでチンと温め、刻みネギやカツオ節をのっけてできあがり。これまたあったかくて良さそうです。なるほど、ここはホームの立ち飲み屋も兼ねてるんですねえ。

 店を切り盛りするお二人、ご夫婦かと思しき年かっこうなのですが、こちらを向かれたときに胸の名札を確認してみると、まるで他人のようでした。

 やあ、おいしかった。食券を買ってから、店を出るまで、ほんの10分ほど。この素早さがホームの立ち食いうどんのいいところですね。

 店を出て、改めて食券の販売機を確認してみると、生ビール大600・中380、清酒250、本醸造酒360、吟醸生貯蔵酒(冷)380、焼酎(梅・レモン)300、チューハイ300といった酒類のほか、枝豆200、串カツ(2本)230、イカげそのフライ230、いわしのフライ200、おでん(3品盛)210、さつま揚げ180、天つま(小エビ、玉ネギ、ニンジン)180、豆腐(温・冷)180、どて260と、つまみも充実。次の機会には立ち飲みをしに来てみなきゃね。

《平成25(2013)年1月22日(火)の記録》

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受信: 2016.03.05 16:34

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