5年間、ありがとう! … 「ねこ屋(ねこや)」(築地)
築地の人気居酒屋「ねこ屋」が、2013年2月22日(金)をもって閉店するというお知らせをいただいて、閉店前にぜひ一度うかがっておきたいということで、今日は「ねこ屋」にやってきました。
カウンター席の真ん中あたりに腰を下ろし、おばんざいの五品盛り(1,300円)をもらって、20種類ほどの日本酒(各800円)の中から選んだ本日の1杯めは、福井の「越前岬」(純米吟醸生)です。
「ねこ屋」の女将、まりみるさんは、我われと同じように大衆酒場巡りが趣味で、その記録をご自身のブログにも残してこられました。
そんなまりみるさんが、「ねこ屋」を開いたのは、平成20(2008)年3月のこと。
まりみるさんは、もともと料理好きでもあったので、料理もおいしい、お酒もおいしい、さらには和服に割烹着姿の女将さん(=まりみるさん)が美人さんということで、開店当初から大人気の居酒屋になりました。
「ねこ屋」という店名のとおり、店内は、まりみるさんの愛する猫グッズにあふれています。お皿も猫、チェイサーの水を入れるボトルも猫、あちこちが猫、猫、猫の「ねこ屋」なのです。そして閉店の日も「ニャン、ニャン、ニャン」の2月22日。徹底しているのです。
「ねこ屋」の店内の壁は真っ赤。実は現在の店は2軒目なのですが、1軒目のときから、店内の壁は真っ赤でした。
一度、営業前の明るいときに店内を見せてもらったことがあるのですが、それはもう、驚くほど鮮やかな赤色で、「えぇ~っ、大丈夫なの?!」と思ったほど。ところが営業時間に入って、照明が落ちると、この真っ赤がいい雰囲気になるんですねえ。
そして、まりみるさんご自身も、美人であるということに留まっていない。毎日、開店前には美容院に行って、ビシッと髪型も決めて、シャキッとした和服姿でやってくる。
『銀座のクラブのホステスさんでも、ここまでする人は少ないんじゃないかなあ』
と思うほどの気合の入りよう。「ねこ屋」はまさに、まりみるさんが全力で向かい合う、真剣勝負の場所だったのです。
この気持ち、この心意気が、客にも伝わるんですね。
単に美人だから、単に料理がおいしいから、単に日本酒がおいしいからというだけの理由で、ここまでの人気店になったわけではないのです。
2杯目は山形の「くどき上手」(純米吟醸生にごり)を冷酒で、3杯目は信州小布施の「米川」(特別純米)を燗(かん)でいただきます。
お勘定をお願いすると、すっと出される〆のお味噌汁。たっぷりと飲んだ口と胃袋に、温かい味噌汁がうれしいなあ。そしてお勘定は4,300円でした。どうもごちそうさま。
同じ呑ん兵衛同士として、まりみるさんと一緒に、またお酒が飲めることを、さらには「ねこ屋」の再開を、心からお待ちしています。5年間、ありがとう!
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コメント
良いお店が無くなってしまうのは残念です。
投稿: 仙台おおぽん | 2013.04.25 02:44