煮やっこで飲む櫻正宗 … 酒「鍵屋(かぎや)」(鶯谷)
横浜の勤務先から、都内の自宅へと帰る道すがら、鶯谷駅で途中下車して「鍵屋」です。
京浜東北線に乗り込めば、横浜、川崎、品川、新橋、神田、上野、赤羽、さらには浦和、大宮方面まで、乗り換えることなしに行くことができるので、この沿線で飲んで帰るのが金曜日の夜の楽しみになっているのでした。
金曜日、午後8時前の「鍵屋」は、予想どおり満席に近い状態ながら、前回同様、カウンター中央部の、ちょうど燗づけ器の前の特等席が、ポツリとそこだけ空いていて、そこに滑り込むことができました。
「櫻正宗(530円)と煮やっこ(580円)をお願いします」
座ると同時に、お通しのところてんと割り箸を出してくれる店主に、そう注文。
前回は、とりもつなべ(690円)で菊正宗(530円)をいただいたので、今回はちょっと変化をつけてみました。
昔ながらの料理で飲めるのが「鍵屋」のいいところ。今(2月下旬)のように寒い時期は、なんといっても鍋料理がうれしいですよね。
ここ「鍵屋」には、煮やっこ、とりもつなべの他に、とり皮なべ(690円)、湯どうふ(730円)という、合計4種の鍋物が用意されていて、それぞれ一人用の小さな鍋で、できあがった状態で出してくれるのです。
煮やっこは、冷やっこ、湯豆腐と並んで、江戸時代から伝わる三大豆腐料理のひとつ。
本来は、鰹(かつお)だしに醤油で味をつけて、豆腐を煮込むというシンプルな料理なのですが、ここ「鍵屋」の煮やっこは、それに甘味も加わった割下(わりした)風の味付けで、豆腐や、少量の鶏もつ、玉ねぎなどを煮たもの。
前回、となりに座っていた客が、「具で2本、残った汁で1本いけるよね」と話してくれましたが、まさにそのとおり。汁もまたいいつまみになるのです。
煮やっこで、櫻正宗を2本いただいて、今日のお勘定は1,640円でした。ごちそうさま。
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