ビル地下に戦後の名残 … 焼とん「いちふじ」(中野)
土曜日の今日は、久しぶりに「川二郎」で、うなぎの串焼きを食べようと、中野5丁目まで出かけてきたものの満席。しばらく周辺を散策して、再び、みたびと「川二郎」をうかがうも、まったく席が空く様子がない。
うなぎが値上がりしたものの、「川二郎」などの、うなぎ串焼きの店のほとんどは、以前と変わらぬ値段で出しているようなので、うなぎ好きな人たちが押し寄せてるのかもしれませんねえ。
そんなわけで、今日は「川二郎」はあきらめて、以前からぜひ行ってみたいと思っていた、中野駅南口のビルの地下にある、昭和20年創業の「いちふじ」に向かいます。
午後7時の店内には先客はなし。店内はL字カウンター9席に、4人掛けテーブルと2人掛けテーブルがそれぞれ1卓ずつの合計15席。この店内を、女将がひとりで切り盛りしていますが、普段は息子さんも手伝いに入っているようです。
L字カウンターの、縦の辺(5席)の真ん中辺りに座り、まずはホッピー(400円)をもらうと、お通し(200円)は枝豆。ホッピーは中ジョッキに氷入りで、それとは別に瓶ホッピー(ソト)と、小さいジョッキでおかわりの焼酎が出されます。(結果的に、このセットだけで3杯(ソト1ナカ3)のホッピー割りができました!)
「お料理はどうしましょう? 焼き鳥もできますし、煮込みもあります」と女将さん。
「まずは煮込みをお願いします」と、『とんもつにこみ』(400円)を注文します。
店内には有線の演歌も流れているけど、テレビ(野球の日本対オーストラリア戦)も流れているという、二重音声状態。(有線もテレビもステレオなので、実際には4つの音が流れています!)
煮込みに続いて、店内の写真付きメニューで気になった『ガツとコブクロの酢の物』(500円)をもらうと、ガツはコリコリの部分と、やわらかい2色になった部分の2種類。それに小ぶりでクルリと巻いたコブクロ。さらに白髪ネギ、パセリ、おろし生姜、おろしニンニク、練りガラシが添えられ、それとは別にポン酢醤油の小鉢が出されます。
最初のうちは、ガツやコブクロを一切れずつ箸で取っては、小鉢のポン酢醤油をつけながらお上品に食べていたのですが、最終的には薬味も含めてすべて小鉢に投入して、グリグリっとかき混ぜて完全な酢の物風にしていただきます。うん。ニンニクもカラシも効いてていね!
常連さんらしき男性ひとり客が入ってきて焼き鳥を注文したタイミングで、私もつくね(100円)タレと、鶏ハツ(120円)塩、そして、『とまとやき』(120円)をもらうと、サービスで小皿に盛られた生キャベツも出されます。
とまとやきは、1串にプチトマトが4個。熱が入ると甘みが減って、酸味が増して、とてもいいつまみになります。
つくねは半玉が3個で、都合1個半玉分。タレも甘みと、とろみがあってうまいっ。
男性ひとり客は、ササッと焼き鳥を食べ終えるとあっという間に席を立ち、入れ代わりに入ってきたのは、これまた常連さんらしき中年女性ひとり客。
「寒いねえ。スープちょうだい」と注文したあと、お持ち帰り用の焼き鳥をいろいろと注文し、「私はレバーを焼いてね」と、今ここで、自分が食べて帰る分も注文します。
スープというのは、戦後すぐの開店以来の名物でもある『とんもつスープ』(500円)のこと。鶏がらスープに、豚のタン、ハツ、レバーと、豆腐が入り、塩で味つけたもの。ニンニクも入ったスタミナたっぷりのスープで、『中野の逸品グランプリ2008』でも、ベスト20に選ばれたんだそうです。次に来たら、食べてみなきゃね。
午後9時前まで、2時間ほどの滞在。お勘定は2,100円でした。ごちそうさま。
お通しとホッピー / とんもつにこみ / ガツとコブクロの酢の物
鶏ハツ(塩)、とまとやき / 生キャベツ(サービス) / つくね(たれ)
・店情報
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