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豚料理全6種類の写真 … 豚の「味珍(まいちん)」(横浜)

豚料理全6種類


 上の写真が「味珍」の豚料理6種類(各700円)のすべて。

「残ったらお土産用にパックしてもらおうね」

 なんて言いながら、結局、食べましたがな。3人で全部。

 この写真を撮った日は、昨日(7月12日)発売された、散歩の達人MOOK「はいから横浜」(2013年7月12日発売、880円)の取材だったので、こんな贅沢な出し方をしてもらいましたが、通常、ひとりで行くときは豚料理はせいぜい1品。それに白菜の漬物や、くらげサラダなどのサイドメニューを1~2品もらって飲むということになります。

 常連さんになると、豚料理もたのまなかったりする。前回来たときがまさにそうでした。ずらりと並ぶ常連さんはだれひとり豚料理を注文していない。

 今日は、私もその時の常連さんたちのまねをして注文してみました。

「セットと漬物。あと煮込みをください」

 これです。

 セットというのは、この店ではヤカンと呼ばれている焼酎(380円)と、缶入りの鉄観音てっかんのん(150円)、そして氷入りのグラスを出してもらうこと。すり切りに注がれた焼酎を、氷入りのグラスに移して、鉄観音でウーロン割りにしていただきます。

 漬物は辣白菜ラーパーツァイ(300円)という、白菜の中華風の甘酢漬けです。この店にはお通しという制度はないので、さっと出される漬物は、取り急ぎまず1品のつまみとして最適なのです。

 そして、常連さんたちに、なぜか豚料理よりも人気があるのが牛もつ煮込み(580円)。

 煮込みというと、いつも大鍋で煮込まれていて、注文を受けるとすぐに、サッと器によそってできあがり、という『出の早いつまみ』のイメージがありますが、ここの煮込みは違います。

 私がいるのは、本店2階ですが、注文はインターフォンで1階に伝えられ、しばら~くしてから、下の階からできあがった煮込みが届けられるのです。

 飲みながら待ってると、かなり長い時間が過ぎたように感じますが、写真のタイムスタンプによると、この『しばら~く』は5分ちょっとくらいでした。

 この煮込み、とにかく具だくさんなのです。牛もつはもちろん、大根、ごぼう、にんじん、豆腐、里芋、こんにゃくなどがたっぷりと入っていて、最後に刻みネギをトッピング。

 器も大きいし、汁もたっぷりと入れてくれるので、写真で見るとそれほど量がある感じはしないでしょうが、これがけっこうボリュームフル。

 常連さんたちは、これにさらにもう1杯、焼酎(380円)をおかわりするくらいで、席を立ちます。で、お勘定は1,790円。頻度よく通っても、まずまず大丈夫な金額ですよね。

 これだけ「味珍」の牛もつ煮込みのことをご紹介しておいて、今さらながら申し訳ありませんが、この煮込み、毎年10月から翌年6月末までの期間限定メニューです。つい先日、今期分が終了したばかり。残念ながら、次は10月からの提供となります。

 この『期間限定』というところも、常連さんたちに人気が高い理由のひとつなのかもね。

「今日は伊東さんも来るの?」と本店2階店長のきょうさん。

「いや、特に打ち合わせてはないんですが、聞いてみますね」

 そう言って、伊東さんにメールしてみると、別の店で飲んでるんだけど、これから「味珍」に向かうとのこと。これはうれしいですねえ。

 伊東さんは、ここ「味珍」の大常連さん。私がまだ「味珍」の初心者だった8年前、伊東さんにご一緒していただいて、はじめて本店の2階に入り、いろんな「味珍」の楽しみ方を教えてもらったのでした。

 その伊東さんもすぐに到着し、福島の地酒「自然郷」(500円)でスタートです。

「他で飲んできたから、今日はちょっとだけ」

 と話していた伊東さんは、1杯めの地酒をキューッと飲み干して、冒頭でご紹介したセット(焼酎+鉄観音)に移行。ついでに私も焼酎(380円)と鉄観音(150円)をおかわりするとともに、ピータン(300円)も注文します。

「ピータンはどう食べるのがおすすめなんですか?」

 と伊東さんに確認。伊東さんは、どの店に行っても、出された料理をそのまま食べるということはほとんどなくて、常になんらかの工夫をされているのです。

「ラー油をかけるとうまいんです。私はいつも、くらげサラダ(400円)の上にピータンを載せて出してもらうんです。そこにラー油をかける。その食べ方がいいんです」

 さすが伊東さん。予想どおり、やはりピータンにも一家言いっかげんありましたねえ。ピリッとしまった味わいになります。

 グイッと焼酎を飲み干した伊東さん、「それではこれで」と席を立って帰途につきます。わざわざ来ていただきまして、ありがとうございました。

 私はさらに3杯めとなる焼酎(380円)と、これまた3本めとなる鉄観音(150円)をもらって、つまみには腐乳ふにゅう(150円)を注文します。

 腐乳は、こうじをつけた豆腐を、塩水の中で発酵させた、豆腐の塩辛のような中国食品。爪楊枝つまようじの先にちょっとつけるくらいで、ちょうどいいつまみになるのです。

 今日はゆっくりと2時間の滞在。お勘定は伊東さんからお預かりしている分も含めて、4,250円でした。どうもごちそうさま。

 焼酎を3杯も飲んだら、階段を降りるのを気をつけないとね。

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「味珍」の暖簾 / ヤカンと鉄観音のセット / 辣白菜

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期間限定の牛もつ煮込み / ピータン / 腐乳(発酵豆腐)


店情報前回

《平成25(2013)年4月22日(月)の記録》

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 横浜駅近くでの仕事関係の飲み会を終えて、ひとりでふらりとやって来たのは、これまた横浜駅のすぐ近くにある「豚の味珍」です。  昭和20年代に屋台として創業した「味珍」は、今は横浜駅西口狸小路(たぬきこうじ)の中央部に、本店1階・2階、新店1階・2階の4つの店舗で営業中。  4軒はそれぞれ会計を別にする店舗だけど、出される料理は同じ。値段も同じ。仕入れや仕込みは、4軒分一緒に、4軒の店員さんたちが総... [続きを読む]

受信: 2014.06.08 23:52

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