横浜のバーは日常の場 … バー「スリーマティーニ(THREE MARTINI)」(元町中華街)
3年ほど勤務した呉の地から、今年の1月、再び横浜勤務になりました。それを機に、東京・横浜の酒場のいいところを再確認しようと、改めて『名店』と呼ばれる酒場を重点的に回っているところです。
今日は横浜は山下町にあるオーセンティックバー、「スリーマティーニ」にやってきました。
オーナー・バーテンダーのの山下和男さんは、東京のホテルのバーに勤務したあと、平成6(1994)年に自分の店、「スリーマティーニ」を開店しました。
この最初の「スリーマティーニ」は、今よりも小さくて、野毛のトンカツ屋、「パリ一」のすぐ近くにあったんだそうです。
それから7年後の平成13(2001)年、ここ山下町に移ってきて、現在の店舗になりました。
なので、創業からは19年、この店に移ってからは12年。老舗バーも多い横浜の中では、比較的新しいバーではありますが、すでに横浜を代表するバーの1軒になっています。
私はこのバーのカウンターにある、肘置きのクッションが大好き。ここに肘を置いて、カウンターにもたれかかると、本当にくつろぐことができます。
ホテルオークラ(虎ノ門)内にあるスコティッシュバー「ハイランダー」のカウンター席の肘置きが同じ感じですね。
そんなカウンター席の一角に座り、まずは生ビール(サントリー・プレミアムモルツ)からスタートします。
なにしろ今日は、この店が1軒めですからねえ。やっぱり最初はビールから始めたい。
足つきグラスで出された生ビールを、ゴクゴクッと3~4口ぐらいで飲み干して、モヒート(1,300円)をもらうとともに、つまみとして『オイルサーディンのパン粉焼き』(1,000円)も注文します。
店は店主ご夫妻と、それを手伝う若手男性スタッフ(バーテンダーでもあります)で切り盛りしており、「美味しい」と定評のある料理は、もっぱら店主の奥様が担当されているようです。
フレッシュ・ミントがよく効いたモヒートを飲んでいるところへ、
「熱いので気をつけてくださいね」
と、六角形の鉄板プレートにのったオイルサーディンのパン粉焼きが出てきました。
添えられているトースト(食べやすいようにカットされています)に、そのオイルサーディンをのせて、まず一口。アチチッ。これは本当に熱い。でもうまいなあ。
オイルサーディンそのものも、もちろんおいしいけど、トーストがうまいっ!
モヒートが残りわずかになってきて、『次は何を飲もうかなあ』と考えているところへ、近くの常連さんからバーボンソーダ(=バーボンの炭酸割り)の注文が飛びます。
「私もバーボンソーダをお願いします」
と瞬間的に便乗注文。バーボンソーダも、けっこう好きな飲み物なのに、このところトンとごぶさたしてました。
バーボンソーダのバーボンは、エライジャ・クレイグ(Elijah Craig)12年もの。
革張りの肘置きに、肘をもたせて、LPレコードから真空管アンプを通して店内に流れるロックを聴きながら、バーボンソーダをちびりちびり。とてもくつろげる時間です。
めっぽうオーセンティックバーなのに、店内の客層は老若男女、幅広く、しかもみんながごく普通の酒場として楽しんでいる様子なのがおもしろい。
お店の側にも、お客の側にも、しゃちこばったところが
横浜には、東京の大衆酒場のような酒場は少ないんだけど、バー(しかもオーセンティックバー)の数は多い。駅の周辺には、必ず何軒かバーがあると言ってもいいじゃないかと思います。(私が知ってる何駅かの周辺には、必ずちゃんとしたオーセンティックバーがあります。)
港町であり、開国の街でもあった横浜は、バーの歴史も古く、すっかり町になじみ込んでいる。横浜の人たちにとっては、バーはごく普通の、日常的な酒場なんでしょうね。
1時間ちょっとの滞在。お勘定は4,300円でした。ごちそうさま。
BAR「スリーマティーニ」 / 生ビール / バーボンソーダ
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コメント
「横浜にあるBAR」と、見ただけで「おしゃれ」な感じがします。
投稿: 仙台おおぽん | 2013.07.29 07:56