これが元祖ナポリタン … 米国風洋食「センターグリル」(桜木町)ほか
呉に赴任していた2年9ヶ月の間に、大衆食堂で飲むのがすっかり好きになり、横浜に来てからも大衆食堂に行く機会が増えています。
今日はちょっと趣向を変えて、洋食系の老舗大衆食堂、「センターグリル」です。
戦後すぐ、昭和21(1946)年の創業。『みなさんに愛され続ける「町の洋食屋」』がキャッチフレーズです。
1階の入口を入ると、まるで小さな喫茶店のような造りで、入口横に使われていないレジスペースがあって、4人用のテーブル席が数卓並び、奥に厨房があります。
しかしながら、このフロアは、奥の厨房しか使われていないようで、客はみんな、「二階へどうぞ」の張り紙に従って、入口右手の階段から2階へとあがります。
2階に上がった突き当りにレジ(キャッシャー)があって、こちらが本当にお会計をするところ。
左側にUターンするように回り込むと、1階と同じような造りで、4人用のテーブル席が何卓か並んでいます。
階段を上がった右側にも部屋があって、こちらにも何卓かのテーブル席があるようです。
1~2名ぐらいの少人数だと左側のUターンスペースへ、3人以上だと右側の部屋に案内されるのかな?
ひとりの私も、左のUターンスペース側を指し示され、「お好きなところへどうぞ」とのこと。
日曜日、午後7時半の店内は、テーブル(4人掛け)の数で言うと、半分ほどが埋まった状態ながら、二人連れが多いので、見た目にはゆったりとしています。
一番手前のテーブルだけ、横の壁が出っ張っていて3人しか座れないようなので、ここに座りましょうかね。
すぐに冷たい麦茶のポットを持ってきてくれた店員さんに、中瓶ビール(サッポロ黒ラベル、550円)を注文。
そのビールが出てくるまでの間に、手渡されたメニューをチャチャッと確認して、1品めの料理は「オードブルA」(700円)をもらうことにしました。
メニューは大きく分けて、オードブル、スープ、魚介料理、肉料理、パスタ、ランチ、玉子、サラダ、ライス・トーストという9つのジャンルに分かれていて、その数ざっと70種類。
ランチというジャンルが面白いでしょう。
このランチのジャンルだけでも、ランチ(650円)、上ランチ(850円)、スパゲッティーランチ(750円)、浜ランチ(1,050円)、特製浜ランチ(1,250円)、野毛ランチ(1,050円)の6種類があり、ランチタイムだけではなくて、1日中、注文することができるのです。(それぞれのランチの構成については、『店情報』でご確認ください。)
さあ出てきました、オードブルA。
クラッカーにのせたチーズ、ホワイトアスパラ、ハム巻きキュウリ、そしてカキフライが、それぞれ2個ずつ盛り合せられています。
まずは揚げ立て熱々のカキフライを、添えられたタルタルソースでいただきますかね!
(わりと軽めに見えたこのオードブルAが、意外とボリュームがあって、このあとの2品めの料理のときに、お腹がいっぱいで、四苦八苦することになるのでした。)
1本めの中瓶ビールを飲み終え、オードブルもあとチーズ1個だけとなったところで追加注文。
「瓶ビールをもう1本(550円)と、スパゲティ・ナポリタン(700円)をお願いします」
瓶ビール以外にも飲み物のメニューは、生ビール(500円)、生グラスビール(300円)、日本酒(450円)、麦焼酎(450円)、ワイン(フル2,100円、ハーフ1,100円)が選べます。
2品めは、この店の名物でもあるナポリタンと決めていたので、日本酒でもなし、ワインでもなし。けっきょく瓶ビールをおかわりすることにしたのでした。
注文したら、ほぼ「あっという間」ぐらいのタイミングで出てくるのが、この店のナポリタン。
先日来、テレビ番組にもよく登場していますねえ。
太麺のスパゲティのもちもち感を出すために、ゆでた後すぐに水にさらし、サラダ油で混ぜて一晩寝かせているんだそうです。
注文を受けてから、これを具材と一緒に炒め、ケチャップで味をつけたらできあがりなので出が早いんですね。(ケチャップをちょっと煮詰めるというのもポイントらしいですが。)
スパゲティ・ナポリタンが誕生したのは、横浜の「ホテルニューグランド」。
ここ「センターグリル」の創業者(先代店主)は、その「ホテルニューグランド」の初代総料理長が経営する「センターホテル」で修業を積んで、「センターグリル」を開業したんだそうです。
「ホテルニューグランド」のナポリタンにはトマトソースが使われていましたが、ケチャップを使ったナポリタンは、ここ「センターグリル」が初めて。
その意味で、今の形態のナポリタンの元祖は、ここ「センターグリル」と言えるかもしれないですね。
「センターグリル」で使われている麺はスパゲッティ「ボルカノ」の2.2mm極太麺。具材はハム、玉ネギ、ピーマン、マッシュルーム。粉チーズが、かたまりになるほどたっぷりとかかっています。
添えられているのは、ドレッシングのかかった千切りキャベツと、ポテトサラダ。
これもパッと見、それほどボリュームがあるとは思わないのですが、実際に食べてみると、けっこうな量。すっかり満腹になってしまいました。
1時間半の滞在で、お勘定は2,500円。どうもごちそうさま。
ビール中瓶2本ではちょっと飲み足りないので、「野毛ハイボール」に立ち寄って、ニッカ・リッチブレンドのハイボール(700円)を1杯いただいてから帰宅したのでした。
「センターグリル」 / オードブルA / 「野毛ハイボール」氷なしハイボール
・「センターグリル」の店情報 (前回) / 「野毛ハイボール」の店情報(前回)
(次回)21.04.04 センターグリルからの … バー「野毛ハイボール(のげはいぼおる)」(日ノ出町)
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