私の酒場めぐりの原点 … 「武蔵屋(むさしや)」(桜木町)ほか
今年の1月、横浜に転勤してきてから、9ヶ月が過ぎ、今日から10月です。
まさに光陰矢のごとしですねえ。
で、今日もまた野毛の「武蔵屋」へ。
「古典酒場 VOL.12 FINAL号」の特集、「古典酒場、ボクの原点」のインタビューでもお話しさせていただいたとおり、ここ「武蔵屋」は、私の酒場めぐりの原点と言える酒場です。
この店ではじめて、『酒場浴』的な時間の過ごし方を体得できたのです。
なにしろこの店では「次に何をたのもうか」ということすら考えなくていい。黙って座れば、燗酒が3杯と、定番のつまみ5品が順々に出されます。
だから、いつもいま目の前で起こっていることだけに集中していればいい。
「あぁ、櫻正宗の燗酒がうまいなあ」
「マリエちゃん、今日もニコニコとがんばってるなあ」
「ん~~~、タラ豆腐がますますおいしい季節になってきたぞ!」
「おっ、入口近くのテーブル席に佐野さんがいる」
なんてことを、ときどき思いながら、お酒をチビチビ、料理をチビチビ。
こういうときを過ごしていると、身のまわりに起こる、日々のいろんな出来事(特にイヤなこと)なんて、どうでもいい気分になってくるから酒場はやめられない。
しかしながら「武蔵屋」の営業は、火・水・金の、午後5時から8時半と、とっても限定的なので、どんな常連さんだって、『二日と開けずに』通うわけにはいきません。
私も週に1回か、ときどき間があいて2週間に1回といったところ。
でも、ここで過ごすこの時間が、何ものにも代えがたいんですよねえ。
おばちゃん(=女将さん)自身がいつも言っているとおり、細くでもいいから、いつまでも長く続けてくださいね。
今日も小瓶のビール(500円)からスタートして、日本酒3杯のセット(2,500円)。2時間弱の滞在は、ちょうど3千円でした。
「なるべく真っすぐ帰るのよ」という、おばちゃんの笑顔に、
「は~い。どうもごちそうさま」と返事しながら店を出て、そのまま真っすぐに向かったのは、大岡川沿いに弧状に立つビル、
ここはいつもお客さんが多い。火曜日の今日も、カウンターに座る人たちの後ろで立ち飲む人がいる状態。なんだか、これがいつもの「ホッピー仙人」のスタイルになっちゃいましたねえ。
今日はサーバーのハーフ&ハーフ(500円)をもらって、野毛の夜を締めくくったのでした。
「武蔵屋」 / 3杯めの櫻正宗 / ホッピーのハーフ&ハーフ
・「武蔵屋」の店情報(前回) / 「ホッピー仙人」の店情報(前回)
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