1軒めとしては初訪問 … 焼鳥「若竹(わかたけ)」(桜木町)
1軒めの酒場として、この店にやって来たのは今日が初めてです。
昭和27(1952)年創業の老舗の味と雰囲気に、どっぷりと
よしずでできた、小さなスイング扉を開けて、「ひとりです」と店内へ。
「奥へどうぞ~」
とカウンターの中にいる女将さんから声がかかります。
入口右手のカウンター席(8席ほど)は、手前側こそお客が詰まっているものの、奥のほうは空いている様子。左手に3つあるテーブル席には、すべて客が座っています。
すぐに出されるおしぼりで手を拭きながら、ベテランの女性店員さんに、大瓶ビール(キリンラガー)を注文し、焼き鳥は、女将さんに「おまかせで」と注文します。
店はこの女性二人と、炭火の焼き台で黙々と焼き鳥を焼く親父さんの、合わせて3人で切り盛りしています。
ビールと一緒に出される定番の「うずら卵入り大根おろし」をつまみながら待つことしばし。
出てきたのは「つくね」「しいたけ肉」「皮」の3本で、それぞれ塩焼き。
これに秘伝の「にんにく味噌」をぬりつけながらいただきます。
この「にんにく味噌」が、これだけでつまみになるほどうまい。
横浜方面では、ほとんどの焼鳥屋で、この「にんにく味噌」が出されますが、「にんにく味噌」を出しはじめた元祖のお店が、ここ「若竹」と言われています。
「しいたけ肉」は、1本の串に、鶏肉、しいたけ、鶏肉、しいたけ、鶏肉と刺されたもの。しいたけと肉とでは、火の通る度合いが違うでしょうから、こうやってどっちにもちょうどよく火を通すというのは、思ったよりたいへんなのかもなあ。
「皮」は軟らかく焼き上げるのが「若竹」の特徴。鶏皮のうまみがよくわかります。カリッと香ばしい焼き方も好きですが、この軟らかい「皮」もいいですねえ。
続いては「手羽中」の塩焼き。骨を手で持って、骨ぎわの肉までしゃぶりつくすようにいただきます。
ここでとなりの独り客がお勘定。
「ちょっと待ってくださいね。スープ出しますからね」と女将さん。
一緒に私にも出してくれました。やったね。
このスープは、うずらの生卵に、鶏ガラでとったスープを注ぎ、刻みネギを浮かべたもの。味付けは塩だけです。
「熱いですから、気をつけてくださいね」
うずらの生卵がサッと煮えるように、熱々のスープなのがポイントです。
このスープ。お勘定をお願いしたあと、サービス品で出してくれるものなんですが、実はこれがとてもいい酒の
「すみません。熱燗をお願いします」
せっかくですので、熱燗をもらって、スープをつまみにお酒をいただきましょう。
すぐにトロリと濃厚な「れば」のタレ焼きも出てきました。
燗酒は「菊正宗(上撰)」。ればとスープだけで、燗酒1本が軽くいけました。
「焼き鳥の『おまかせ』分は、これで終わりですか?」と聞いてみると、
「はい。あとはお好きなものをどうぞ」とのこと。
「それじゃ、ハツと砂肝。お新香もください。燗酒ももう1本お願いします」
ハツと砂肝は塩焼きで出してくれます。お新香は6種盛り。
この店では、『おまかせ』でたのむもんなんだと思い込んでいたのですが、常連さんたちは、好き好きに、自分のお気に入りを注文している様子。
私ももう1本と、うずらの卵を焼いてもらいます。
「よろしければスープも、もう1杯どうぞ」と女将さん。
「ぜひお願いします」
やったね。この熱々スープ、大好きだ。
ゆっくりと、ゆっくりと2時間ほどの滞在。大瓶ビール1本、燗酒2本、焼き鳥8本にお新香、そして熱々スープ2杯(サービス)で、今日のお勘定は3,800円でした。どうもごちそうさま。
お通しの大根おろし / にんにく味噌 / つくね、しいたけ肉、かわ
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コメント
焼鳥に、にんにく味噌。最高に効きますね。明日も頑張ろう!みたいな。私も「おまかせ」で。
投稿: 大越龍一郎 | 2013.11.12 07:56