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2013年12月

そして今夜は寿司屋酒 … 「魚がし寿司(うおがしずし)」(都立家政)

今夜は寿司屋酒


 寿司屋で一杯というのもいいもんです。

 都立家政とりつかせいの「魚がし寿司」は、地元で大人気の寿司屋さん。

 日曜、午後8時前の店内はほぼ満席状態。L字カウンターの一番奥に、2席だけ空席があって、そのうちのひとつに座らせてもらいます。

 まずは燗酒(大関、500円)を注文すると、お通し(200円かな?)として出されるのは、小皿に盛られた、がんもどきや薩摩揚げなどの煮物。そしてもう一皿は、ガリとタクアンの小皿です。

 この店の人気の理由は、ちゃんとしたにぎり寿司が、回転寿司なみの値段で食べられるということ。

 もっとも安いのは1個50円の玉子。1個100円が、いか、たこ、いわし、こはだ、かっぱ巻、げそ、とびっこ、梅しそ巻、のり巻、おしんこ巻、納豆巻など。

 1個150円が、かんぱち、はまち、あなご、サーモン、しめさば、たい、しゃこ、えび、とり貝、あおやぎ、あじなど。

 1個200円は、まぐろ、ほたて貝、みる貝、たいら貝、つぶ貝、ほっき貝、赤貝、甘えび、ひらめ、しまあじ、きんめ鯛、子持ち昆布、かに巻など。

 1個250円が、うに。300円が、中とろ、鉄火巻、あわび、ねぎとろ手巻など。

 そして最高値の450円が、とろ鉄火巻、ねぎとろ長巻、とろたく巻など。

 おおかたの品が100~200円の範囲内にあるのがいいですね。

 にぎりの注文は、1種2個以上から。

 にぎりじゃなくて、つまみで出してもらう場合には、基本的には、にぎり3個分の値段で、4個分のネタが刺身として出されます。

 それとは別に、日替りのつまみがホワイトボードに書き出されています。

 今日は年末で仕入れが少なかったとのことで、にぎりネタ以外のものでは、いわしの刺身(600円)と、ひじきいなり(1個150円)が並んでいる程度。

 さっそくそのいわし刺身をもらうと、たっぷりと2尾分のいわしの刺身が出てきました。

 んん~ん。しこ刺身や、小いわし刺身もうまいけど、真いわしの刺身もいいですねえ!

 燗酒(500円)をおかわりして、続いては、しゃこをおつまみ(450円)でもらいます。煮もののしゃこには、ツメ(甘い煮ツメだれ)をぬって食べるのがいいですね。

 ひとしきり飲んだところで、シメ兼つまみの、にぎり寿司です。

 まずは、こはだから。あれっ? こはだがないぞ?

「すみません。こはだは売り切れたんですか?」

「いや、今日はこはだの仕入れがなかったんですよ」と店主。

「そうかあ。じゃ、しめさば(150円×2)をお願いします」

 こはだとか、しめさばといった酢〆のお寿司がいい。燗酒の甘さがスキッと締まります。

 そして最後はいつも、あなご(150円×2)です。

 とろりと軟らかく煮た穴子を、注文を受けてからあぶって、にぎりにしてくれます。

 口に入れると、ふわんと温かくて、ツメの甘みが加わったこのにぎり寿司がいいんですよねえ。

 1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は2,850円でした。どうもごちそうさま。

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「魚がし寿司」 / いわし刺身 / いわし用の薬味

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車子つまみ / しめさば / あなご

店情報前回

《平成25(2013)年12月29日(日)の記録》

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創業5年になりました … 国民酒場「じぃえんとるまん新杉田店」(新杉田)ほか

ブラックニッカでちくわ


 とっても寒い金曜日の今日は、どこかに出かけていく気にもならず、会社の帰りに「はまや食堂」へ。

 「はまや食堂」の店内は狭いので、暖房も冷房もよく効きます。あったかい店内では、寒くてもやっぱり大瓶ビール(キリンラガー、480円)からスタートです。

 つまみには日替りの野菜の煮付けをもらいましょうね。今日は山菜(フキ)の煮付け(250円)です。

 いつもは日替りの特別定食(980円)をつまみに飲むことが多いのですが、せっかくの金曜日なので、今日はアラカルトでじっくりと飲もうという魂胆こんたんです。

 大瓶ビールも残り少なくなったところで、追加の注文は燗酒の大(500円)と豚鍋とんなべ(680円)です。

 豚鍋は、小ライスとセットになった、豚鍋定食(830円)というのもあるのですが、今日は単品で、純粋につまみとしていただきます。

 この豚鍋。その名のとおり主たる食材は豚肉なのですが、それ以外に豆腐や野菜類などもたっぷりと入っていて、ボリュームたっぷり。固形燃料のコンロで出してくれるのですが、出てきたときにはもうできあがっていて、コンロは熱々の状態を長く保つために使われます。

 豚鍋と燗酒で、身体の芯からすっかり温まってくると、今度は冷たい焼酎系の飲み物が飲みたくなってきた。

 残念ながら、「はまや食堂」にはビールと日本酒しかないんですねえ。

 河岸かしを変えることにして、ここで「はまや食堂」はお勘定。1時間半ほどの滞在は、1,910円でした。どうもごちそうさま。

◇   ◇   ◇

 「はまや食堂」を出て、歩くこと7~8分。国民酒場「じぃえんとるまん新杉田店」に到着します。

 この店が開店したのは2008年12月のこと。ついこのあいだ開店したような気がするのに、もう開店して5年になるんですね。

 さて焼酎系の飲み物。この店にはいろいろとあるんですが、今日は瓶ホッピーの黒(350円)をもらいましょうか。

 氷入りのジョッキで出される焼酎に、瓶のホッピーを注ぐと、ちょうど半分ぐらいが入りました。ソト1・ナカ2のペースでいけそうです。

 つまみには、寒ぶりあら大根(250円)をもらいます。

 支払いはキャッシュ・オン・デリバリー(品物と交換払い)。

 値段が安いのに、ちゃんと調理をした料理を食べることができるのが、この店のいいところです。(角打ち店に多い、かわき物や缶詰ではないということです。)

 寒ぶりあら大根もよく煮こまれていて、ボリュームもたっぷり。ナカ(180円)をもらって、このつまみだけで黒ホッピーが2杯いけました。

 でもまだ、もうちょっと飲み足りない。

 そこで、ブラックニッカの水割り(なんと150円ですよ!)をもらって、つまみには、ちくわ(100円)です。

 わずか100円のちくわだって、きちんとひと口大に切りそろえてくれてるのが嬉しいではありませんか。

 常連さんたちとの話も弾んで、2時間ほどの滞在。今日の支払総額は1,030円でした。どうもごちそうさま。

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「はまや食堂」フキ煮付け / 美酒「爛漫」燗酒(大) / 豚鍋

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「じぃえんとるまん」新杉田店 / 黒ホッピー / 寒ぶりあら大根

・「はまや食堂」の店情報前回) / 「じぃえんとるまん新杉田店」の店情報前回

《平成25(2013)年12月13日(金)の記録》

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食べて飲んでラーメン … 博多ラーメン「ばりこて」(都立家政)

博多ラーメン「ばりこて」


 「ばりこて」は、地元でも大人気の博多ラーメンのお店です。

 当然のごとく、ほとんどのお客さんは、ストイックにラーメンに対峙たいじしています。

 でも、私はこの店に来るといつも、最初は飲み物からスタートするんですよねえ。

 今日もまずは芋焼酎(赤霧島、380円)をロックでもらいます。

 博多(福岡県)で過ごした学生時代にお酒を飲み始め、就職して最初に赴任した呉(広島県)も、ラーメン屋台が有名な街だったので、私の頭の中では、お酒とラーメンは一体化した存在になっちゃってるんです。

 そば屋には、『蕎麦前そばまえ』と言って、そばが茹で上がる前に、そば屋ならではのつまみでお酒を1~2本飲んでから、最後にそばでシメる、という『蕎麦屋酒』という楽しみ方があります。

 『ラーメン屋酒』も、それと同じ。

 蕎麦屋酒には日本酒が向いていますが、ラーメン屋酒は焼酎のほうが合うかな。

 さて、今日の『ラーメン前』は何にしようかな。

 ここ「ばりこて」には、「おつまみ各種」(各280円)として、味噌ずり、鳥皮ポン酢、がめ煮、もつ煮込み、めんたいポテト、レンコンつくね、めんたいだし巻の7品が並んでいるほか、ひとくちめんたい(150円)や、博多焼きぎょうざ(8個300円)、茹でぎょうざ(5個300円)、おつまみチャーシュー(300円)といった、いかにも「呑め」と言わんばかりの、うれしい品々が並んでいるのです。

「え~と。今日はレンコンつくねをお願いします」

 おつまみ各種は、冷蔵保存されているものを、必要に応じて温めなおして出してくれるので、すぐに手元に届くのがいいですね。

 よそでけっこう食べてきて、ここであまり食べるとシメのラーメンにたどり着けそうもない、という場合におすすめなのが「ひとくちめんたい」(150円)。これもまた人気の高い一品です。

 ラーメン屋酒としてよく行くのは、ここ都立家政の「ばりこて」と、下井草の「御天」の2軒。どちらも博多ラーメン/長浜ラーメン系のお店です。

 「御天」のほうは、地下に「Goten's Bar(ゴテンズバー)」という焼酎バーもあり、酒の種類も、酒のつまみも、ものすごく品数が多いので、本格的に飲むことが可能です。

 「ばりこて」では、『ラーメン前』として軽く飲んで、ラーメンで〆るのに対して、「御天」のほうは、本格的に、徹底的に飲んだあと、時間切れ寸前(午前3時閉店)にあわててラーメンを食べて締めくくるといった感じですね。

 こちら「ばりこて」は、女性のひとり客も多いのが特徴でしょうか。

 私のとなりに入ってきたのも、若い女性のひとり客。カタメン(=標準)のラーメン(600円)をツルッとすばらしい速さで食べきって、すぐにカタメンの替玉かえだま(120円)を注文。

 小さな金属鍋で出される替玉に、「ラーメンだれ」(濃縮スープ)をサッと回しかけてから、残したスープの中に投入するさまも板についています。

 何度も通ってるんですねえ。博多ラーメンはクセになるんですよねえ。

 さて、私もそろそろシメのラーメンといきますか。

「バリカタでお願いします!」

 学生時代は、友人たちと替玉競争をやって、4つも5つも食べたものですが、さすがに今はそうはいかない。最初の1杯だけをいただいて、替玉をしないことのほうがほとんどです。

 残ったスープは、そのままスープとしてつまみにするもよし、ごはん(100円)をもらって、おじやにするもよし。スープまですべて楽しめます。

 今日も替玉なしで1時間弱の滞在。お勘定は1,260円でした。どうもごちそうさま。

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赤霧島ロック / レンコンつくね / 博多ラーメン

店情報前回

《平成25(2013)年12月22日(日)の記録》

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炒ビーフンがいいね! … 中華料理「第一亭(だいいちてい)」(日ノ出町)

炒ビーフン


 前回いただいた炒ビーフン(700円)がおいしかったので、今回もまた炒ビーフンをつまみに瓶ビール(キリンラガー中瓶550円)です。

 ここ「第一亭」は、創業店主で御年92歳の中山富夫さんと、その娘さん二人(桜田冨美枝さん、木村雪枝さん)、息子さん(中山政彦さん)、そして手伝いの女性の合計5人が、交代しながら切り盛りしていたのですが、今年7月の「孤独のグルメ」の放送以来、行列が絶えることのないほどの『超』人気店になってしまいました。

 そこで新たに店を手伝い始めたのが、お姉さん(冨美枝さん)の息子さん。創業店主のお孫さん(といってもうんと大人)です。

 今日はそのお孫さんが鍋を振って、炒ビーフンを作ってくれました。

 この炒ビーフン。なにしろ具だくさんなのがいいんですよねえ。シメの食事としてはもちろん、酒のさかなとしてもうれしい一品です。

 それにしてもテレビ番組のインパクトはものすごいようで、ほぼ満席の店内からはパターン(600円)や、チート(豚胃)の生姜炒め(600円)といった、主人公・井之頭五郎さんが食べた料理の注文が飛び交います。テレビの影響力、おそるべし、ですね。

 この店の料理は、それだけじゃなくて、もっといろんなものが美味しいんだけどなあ。

 たとえばホルモン炒め(600円)。これも五郎さんが食べた料理で、生の豚腸をぶつ切りにしたものを、この店独自のニンニク味噌だれで炒めたもの。

 シロはゆでて下ごしらえするのが普通。これを生のまま炒めて出せるというのは、ものすごい鮮度と、洗いがしっかりしている証拠でもあります。

 野菜がたっぷりと入ったレバニラ炒め(600円)は、女性にも人気がある一品。お姉さん(冨美枝さん)の一押しも、実はこの料理です。

 ホルモン炒めもレバニラ炒めも、プラス100円で、ごはんとスープの付いた定食になります。

 レバだけをたっぷりと食べたいときにはレバみそ炒め(600円)がおすすめ。レバと白ネギを、ホルモン炒めと同じニンニク味噌だれで炒めたシンプルな料理で、新鮮なレバのプリプリ感をじっくりと味わうことができます。

 お父さん(店主)しか調理できないという「しじみ正油漬」(600円)は、シジミを軽くゆでて、口が開くかどうかくらいの半生状態になったところで、唐辛子、生姜、ニンニク、醤油などで作った秘伝のタレに漬け込んで仕上げます。

 このところ、いいシジミが入荷できないんだそうで、しばらくお休み中なのが残念ですね。

 麺類では五目やきそば(700円)の硬麺かためんもいいんですよねえ。揚げた太麺の上に、八宝菜がかかってもの。味付けも普通の八宝菜と同じような感じで、甘くないのがうれしいところです。

 汁そば(ラーメン系)の中では、圧倒的にタンメン(550円)がいい。

 この店のスープは、昔からずっと変わらず、豚、鶏、野菜を何時間も煮込んで、ゆっくりじっくりと旨味を引き出して作ります。だからスープだけでもおいしい。

 パターン(オリジナルのニンニク醤油冷麺)に付いてくるスープや、定食に付いてくるスープも、このスープです。

 このスープをよりいっそう味わうことができるのがタンメンです。タンメンのスープは、店自慢のスープに塩だけで味付たもの。スープの味がとてもよくわかります。

 同じスープを使って作る「おじや」(600円)も、これまた店の名物のひとつ。店頭の赤提灯ちょうちんにも、「おじや」と書かれてますもんねえ。飲んだ後のシメにもぴったりです。

 おすすめの料理をいくつかあげましたが、基本的にはどれをたのんでも外れはないので、ぜひいろいろと試してみてください。

 40分ほどの滞在。今日のお勘定は1,250円でした。どうもごちそうさま。

パターン チート生姜炒め ホルモン炒め
パターン / チート(豚胃)の生姜炒め / ホルモン炒め

レバニラ炒め レバみそ炒め しじみ正油漬
レバニラ炒め / レバみそ炒め / しじみ正油漬

五目やきそば(硬麺) タンメン おじや
五目やきそば(硬麺) / タンメン / おじや

店情報前回

《平成25(2013)年12月21日(土)の記録》

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東北の樽酒でハタハタ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)

「一ノ蔵」樽酒


 6席ほどの直線カウンターの真ん中あたりに腰を下ろすと、

『冬の風物詩、入荷しました。杉樽の香りが心地よい樽酒』

 という卓上POPの文字が目に飛び込んできます。

「樽酒があるんですか?」と店主マスターに確認すると、

「そうなんだよ。年末年始用にって、酒屋が置いていってくれたんだよ」とのこと。

 12月13日に発売されたばかりの、宮城「一ノ蔵」(特別純米酒)の樽酒で、1合が600円。こりゃ、飲むしかないでしょう。

 受け皿においた一合升いっぱいに、店主がトトトトトッと樽酒を注いでくれます。

 ックゥ~ッ、うまいっ!

 東北の酒には、やっぱり東北の魚を合わせたいなあ。

 おっ。「子持ちはたはた」(500円)発見。これだね!

 待つことしばし。ハタハタは焼き魚で出されます。

 つい先日、「はまや食堂」でいただいたハタハタの旨煮もすばらしかったですが、こうやって焼き魚で食べるのもまたいいですねえ。たっぷりのブリコ(卵)もいい。

 そして樽酒。ックゥ~ッ!

 そこへふらりと入って来られたのは、冨沢満(とみざわ・みつる)さん。NHKで40年間にわたって番組制作に携わられたあと、平成22(2010)年に退職され、その翌年、「僕のNHK物語」を上梓されました。(ちなみにお父さんは芥川賞作家で画家の富沢有為男(とみさわ・ういお)さんだそうです。)

「今日は冬至だから、近くの銭湯でゆず湯に入ってから来たんだよ」

 とおっしゃる冨沢さんは、「菊正宗」の燗酒(350円)と、刺身小盛り合せ(650円)でスタートです。

 私も便乗して、同じく「菊正宗」の燗酒(350円)と刺身小盛り合せ(650円)を注文。今日の小盛り合せは、マグロ、ヒラメ、タイ、スズキの4点盛りです。

「僕はねえ、このあと、この目の前にあるスズキのかぶと(600円)を焼いてもらおうと思ってるんだよ。それを食べ終えてから、残った骨にお湯をかけて、お吸い物にしてもらいたいんだなあ。いや、ダシじゃなくていいんだよ。白湯さゆでいい。それで十分にうまいんだ」

 燗酒をおかわりしつつ、店主や、店を手伝っているサトちゃんに、そう話しかける冨沢さん。

 すごいっ! そんな将来ビジョンを描きながら飲んでるんだ!

 長年、番組を作り続けてきた冨沢さん。飲んでる時にも、この後のストーリー展開をしっかりと押さえてるんですねえ。

 それに比べると私なんか、いつも行き当たりばったりだなあ。せいぜい『次のつまみに何をたのもうか』ぐらいのことしか考えていない。

 最近では、それすら考えたくなくなってきて、なにも考えなくても自動的に定番の料理が出てくる「武蔵屋」に行ったり、特別定食さえ注文しておけば、毎回いろいろとバラエティに富んだ料理を食べることができる「はまや食堂」に行ったりすることが多くなっているのでした。

 今日、急きょ店を手伝うことになったサトちゃんは、ご自身が購入された「僕のNHK物語」に、著者のサインをもらっています。冨沢さんがいらっしゃった日に、ちょうどお手伝いになって良かったですね。

 「菊正宗」の燗酒(350円)をもう1本おかわりして2時間ちょっとの滞在。今日のお勘定は2,450円でした。どうもごちそうさま。

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ハタハタ焼き魚 / たっぷりのブリコ / 刺身小盛り合せ

店情報前回

《平成25(2013)年12月22日(日)の記録》

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やっぱり鯛のかぶと煮 … 大衆酒場「根岸家(ねぎしや)」(東神奈川)

鯛かぶと煮

 「みのかん」を出て、すぐ目の前の川沿いに北上し、京急本線のガードをくぐったら右へ。線路沿いに進むと京急・仲木戸駅、JRの東神奈川駅です。

 「みのかん」からの所要時間は徒歩10分ちょっと。

 京急・神奈川駅が最寄りの「みのかん」ですが、仲木戸駅や東神奈川駅からも意外と近いんですね。

 そして1軒めの「みのかん」に続く、今日の2軒めは、東神奈川駅のすぐ前にある大衆酒場「根岸家」です。

 今から10年ほど前に、駅前の再開発で大きな新築ビルの1階に入ったので、店はまだピッカピカに新しい状態なのですが、実はこう見えて、その創業は戦後すぐという老舗大衆酒場です。

 「はまれぽ」の記事によると、ここ東神奈川の「根岸家」は、横浜の伝説として語り継がる伊勢佐木町の「根岸家」(1980年に焼失)とその系列店の中で、今も残っている最後の1軒なんだそうです。

「焼き鳥からラーメンから、根岸家には何でもありました。バンドが入って、演奏していました。お客はGI(アメリカ兵)から日本人、ヤクザ、愚連隊などありとあらゆる人がいました」

 とは今はなき伊勢佐木町の「根岸家」のこと。1階はカウンター席とテーブル席、2階は座敷で、全体としては100人以上が入れる空間は、いつ行っても50人ほどの客がいるほどにぎわっていたんだそうです。

 それに比べると、こちら東神奈川の「根岸家」はやや小ぶりで1階のみながら、コの字のカウンター席とテーブル席が2卓、そして奥には座敷もあって、構成は似ています。

 土曜日、午後5時20分の店内は、ほぼ満席。コの字カウンターに奇跡的に空いていた1席に私が腰を下ろすと、これで完全に満席となりました。すごいなあ。

 まずは燗酒(京都・伏見「日出盛ひのでさかり」金印、320円)をもらうと、サービスで出されるお通しは切干大根の酢の物。これが冬場の定番のようですね。(夏場は心太ところてんらしい。)

 ここの料理は魚介類が中心。前回いただいた鯛かぶと煮もとてもおいしかった。今日はなんにしようかなあ。

 あっ。今日も鯛かぶと煮がある。

 前回(10月中旬)、400円で「安いっ!」と驚いたのに、今日は380円と、さらに値下がりしています。

 たのむでしょう! 大好物の鯛かぶと煮ですからねえ!

 切干大根をつまみながら待つことしばし。出てきた鯛かぶと煮は、なるほど前回よりはやや小さい(というか厚みがやや少ない)ものの、これはこれで立派。なにしろこの店は煮魚の味付けがいいんだ。

 それにしてもここ「根岸家」。店を切り盛りしている女性陣もそうなんだけれど、店内に集うお客さんたちも、なんだか上品なんだよなあ。年配の男性ひとり客もおしゃれだし、ゆったりと余裕がありそうな中年のご夫妻も多い。

 料理も、値段は大衆酒場価格なんだけど、その内容はどこか上品。

 とても居心地のいい酒場です。

 燗酒(320円)をおかわりするころに、客が減り始めました。時刻は午後6時前。この店は午後4時開店なので、ちょうどひと回りめが終わった切り換え点といったところでしょうか。

 しかしながら、席が空いたのもつかの間、午後6時過ぎにはまたどんどんお客さんがやってきて、またまたあっという間に満席になりました。

 私のとなりに入ってきた、ご常連らしき男性ひとり客は、燗酒(320円)にワカメ根のネギ和え(320円)と、殻つきカキ(180円)を注文。

 すぐに出されるワカメ根のネギ和えに、目の前におかれたお酢をサァーッと回しかけ、醤油もササッとかけてかき混ぜると、ズズッと音を出してすすり込みます。

 このワカメ根を何度も何度も食べてるんでしょうねえ。お酢と醤油での味付けに迷いがないし、しかも一発で味が決まっているのがすごい。

 殻つきカキは180円で1個。それをツルンと一気に食べ終えると、すかさず「殻つきカキ、もう1個」と追加注文です。よっぽど美味しかったんだろうなあ。

 私も鯛かぶとの骨まできっちりとしゃぶり終えて、終了。

 1時間半ほどの間に、燗酒2本と鯛かぶと煮をいただいて、今日のお勘定は1,020円でした。どうもごちそうさま。

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店は巨大マンションの1階にある / 大衆酒場「根岸家」 / 切干大根酢と燗酒

店情報前回

《平成25(2013)年12月21日(土)の記録》

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閃きの逸品、ペラシロ … やきとん「たつや」(沼袋)

ペラシロ、里芋


 上の写真の手前側の串焼き。ペラシロ(105円)といいます。

 煮込みにも出来ないようなペラペラのシロ(豚腸)をまとめて串に刺し、カリカリに焼き上げる1本です。

 もともと捨てるしかないぐらいだったこの部位。

「串に刺してカリッと焼いたら美味しそう」

 という、「たつや」の女性スタッフのひらめきで生まれたのが、この料理なんだそうです。

「ペラペラな分だけ、焼き上がりの見極めがむずかしいんですよ。油断してるとすぐに焦げてしまう」

 と話してくれながら、ペラシロの串を持ち上げて、遠火で仕上げる店主・藤井龍成さん。お名前が龍成(たつなり)だから、店の名前が「たつや」です。

 最後にサッとタレの壺にくぐらせたら出来上がりです。

 ど~れどれ。

 なるほど! このカリッとした食感がいいですね。噛んでるとシロの旨みが広がってくる。

 焼き鳥屋などで出される、カリッと焼き上げた鶏皮も好きなんですが、ペラシロのほうが薄い分だけ、カリッと感がいい。これは好きだなあ。

 奥側の丸いのが並んだ串は、つくねのようにも見えますがそうではなくて、実は里芋さといもの味噌焼き(126円)です。

 「たつや」もまた、「喜よし」・「秋元屋」系列のやきとん店なので、味噌焼きも名物のひとつ。

 やきとんのみならず、里芋なんかも味噌焼きにできるんですね。(里芋の味付けは、塩か味噌が選べます。)

 天皇誕生日にからむ三連休最終日の今日。早めの夕方に、「今日はどこで飲もうか」と考えていたとき、沼袋「たつや」の店主からの、

「祝日だけど、年末ってことで臨時に食肉市場が稼働してます。今年最後の『今朝締めモツ』。祝日だけど、17時からお待ちしています」

 というツイートが目に飛び込んできたのでした。

(こいつは行かねば!)

 と「たつや」にやってきて、まずは黒ホッピーセット(399円)と、『今朝締めモツ』の冷製おまかせ3点盛り(525円)を注文。今日の3点は、ハツ刺、ガツ刺と、自家製酢みその豚耳でした。

 ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、262円)をもらって、焼き物はレバ(105円)、テッポウ(105円)、ぶつ切りラム(210円)の味噌焼きを1本ずつ。

「レバは軽めでお願いします」

 今朝締めのレバなので、そうお願いしたところ、

「味噌焼きで軽めにするのは難しいんですよ」

 味噌焼きは、液体状の味噌ダレの壺に、何度もくぐらせながら、しっかりと焼き上げていくのが基本。だから冷めてもおいしいんです。それを「レア気味に」とお願いするのは、確かにけっこう無理のある注文ですね。

 それでも店主は、レバ味噌ちょい焼きを絶妙なレア加減で出してくれました。ありがとう!(ちなみに、この店本来のレバちょい焼きは塩味です。)

 テッポウ味噌は当然のごとくうまいのですが、ラム味噌もいいですねえ。ラムもすっかり「たつや」の定番として、レギュラーの座を確保しているように思います。

 都合3杯めとなるナカ(262円)をもらって、ここらで野菜物も注文。

 いつもはお新香(盛り合せ、210円)をもらうことが多いのですが、今日はメニューに「白菜ゆず風味おしんこ」(210円)というのがあるので、これをもらってみましょう。白菜のおいしい季節ですもんね。

 いつものお新香もボリュームたっぷりですが、この白菜も量がありますねえ!

 最近、すっかり野菜好きになっているので、この量はうれしいなあ。

 4杯めとなるナカ(262円)で、ちょうどソト(瓶入りホッピー)もなくなりました。今日はソト1・ナカ4のペースですね。

 そして、最後にもらったのが冒頭でご紹介したペラシロ(105円)と里芋味噌焼き(126円)だったのでした。

 ゆっくりと2時間ほどの滞在。今日のお勘定は2,670円でした。どうもごちそうさま。

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黒ホッピー / 冷製おまかせ3点盛 / れば味噌ちょい焼き

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てっぽう味噌 / ぶつ切りラム味噌 / 白菜ゆず風味おしんこ

店情報前回

《平成25(2013)年12月23日(月)の記録》

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市民酒場は横浜の文化 … 市民酒場「みのかん」(神奈川)

市民酒場「みのかん」


 戦時中に神奈川県の意向で始まったという「市民酒場」。

 「はまれぽ」の記事によると、最盛期には200軒近い市民酒場があったそうなんですが、今や数軒が残っているだけです。

 東から順番に、新子安の「諸星」、神奈川の「みのかん」、そして戸部の「常盤木」の3軒が有名です。

 「諸星」、「常盤木」は土・日・祝日が定休なので、土曜日の今日は久しぶり(6年半ぶり)となる「みのかん」に向かいます。

 「みのかん」は週まん中の水曜日が定休日。それ以外は毎朝10時から、夜8時まで、中休みなしの10時間営業。いつ来ても開いてるって感じですね。

 むしろ閉まるのが午後8時と早いので、仕事が遅くなると営業に間に合わないかもしれないことが、ちょっと心配なくらいです。

 店に着いたのは午後3時45分。

 店内は、右手に10人ほど座れるカウンター席、左手に4人掛けのテーブル席が4卓。

 初老のご夫婦二人が切り盛りしていて、ご主人が接客を、奥さんが厨房を担当しています。

 先客は4人。みんな男性ひとり客で、カウンターに均等割り付け的な状態で座っています。私自身も、そのカウンターの中で、もっとも均等になりそうな場所に座ると、すぐに出されるサービスのお通しは、おでんが2個。ジャガイモと薩摩揚げです。

 この店は、このお通しが有名なんですよね。年中いつ来ても、おでんが2個。これがサービスだというのが素晴らしいことです。

「お酒のじょう熱燗あつかんで。あとマグロ刺身をお願いします」

 清酒は普通(200円)と上撰(260円)があるので、その上撰のほうを注文。

 燗酒は「名誉冠」(京都・伏見)のガラス徳利で、小ぶりのグラスと一緒に出されます。

 そしてマグロ刺身(400円)。

 ここは目と鼻の先と言ってもいいぐらいの場所に、横浜中央卸売市場があるからか、新鮮な魚介類が安いのです。

 今日の刺身は、このマグロ刺身(400円)とタコ刺身(280円)です。

 このマグロ刺身は、木場の「河本」の、かけじょうゆ(400円)にも似てるなあ。値段も同じだ。

 そういえば煮込みもそう。「みのかん」も、もつ煮(300円)がおすすめなのですが、残念ながら今日のメニューにはありません。この時間なので、もう売り切れたのかな。

 今日はマグロ狙いで、最初から燗酒を注文しましたが、この店の名物的な飲み物は酎ハイ(330円)。グラス1杯(1合弱)の焼酎が240円で、それが氷入りのハイボールグラスに注がれて、それとは別に瓶入りのタンサン(90円)が出されます。

 1合弱の焼酎を、氷入りのハイボールグラスに注ぐと、それでもうほとんど満杯。タンサンが入るスペースはほとんど残っていません。この濃さが人気なんですね。

 でも私はウイスキーのハイボール(250円)をもらいましょう。

 こちらは、ショットグラス1杯のウイスキーが160円で、タンサンは90円。こちらも氷入りのハイボールグラスに注がれますが、1ショットのウイスキーとタンサン1本で、ハイボールグラスがちょうといっぱいになります。

 ウイスキーはメルシャンの「樽薫る辛口ウイスキー・オークマスター」のボトルに入ってるんだけど、このウイスキーは一昨年(2011年)に終売。今の中身はなんなんだろうなあ。買いだめしてた「オークマスター」か、同じクラスの別のウイスキー(たとえばキリン「オーシャンラッキーゴールド」など)なのか。

 つまみに湯豆腐(180円)を注文すると、あらかじめ茹でられているのか、ほとんど待つ間もなく出されました。

 大きくカットした熱々、フルッフルの大きな豆腐が2切れ。刻みネギとカツオ節がトッピングされていて、これに醤油をサッと回しかけていただきます。

 っあぁ~っ、うまいっ。

 こういうシンプルな湯豆腐もいいねえ!

 午後4時を過ぎるといったんお客が減り始めていた店内ですが、5時前にはまた続々とお客が入ってきて、あっという間にカウンター席は8分めぐらいの状態になりました。

 1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は1,100円でした。どうもごちそうさま。

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市民酒場「みのかん」 / お通しのおでん / 清酒上撰(燗酒)

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マグロ刺身 / 湯豆腐 / ウイスキー・ハイボール

店情報前回

《平成25(2013)年12月21日(土)の記録》

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日曜昼間の大にぎわい … お食事・呑み処「信濃路(しなのじ)」(鶯谷)

豚キムチ鍋


 JR山手線・鶯谷駅北口改札のすぐ目の前。24時間営業・年中無休の大衆食堂が「信濃路」です。

 入口引き戸を開けて入ると、その店内はまるで駅ナカのそば屋のような感じのカウンター席が並んでいます。実際、この店のメニューにはそば・うどんもあって、かけ200円、玉子250円、わかめ250円、かき揚天300円というラインナップ。24時間営業店としては安いですよね。

 しかし、その入口をすぐ右に入っていくと、その先にまた別の部屋があって、そちらはカウンター席、テーブル席、さらには座敷席とあってかなり広いのです。私もその右奥部屋の、2人掛けテーブル席のひとつに座ります。

 日曜日、午後2時の店内は半分ぐらいの入り。ちょうど、昼食時の混雑が終わったところといったところでしょうか。

「瓶ビールと、豚キムチ鍋をお願いします」

 すぐに注文を取りに来てくれたおねえさんに、そう注文。店内を切り盛りするのは、中国人と思われる4名ほどの女性陣。カウンターの中に見える厨房には男性スタッフもいるようです。

 瓶ビール(530円)は大瓶のみで、銘柄もキリンラガーのみ。

 そのビールを飲んでいるところへ出てきた豚キムチ鍋(600円)は、固形燃料のコンロの上にのっていて、すでに湯は沸いていますが、具材はまだ煮えていません。

 厨房内のガスコンロで、湯が沸くまで加熱してから、このコンロにのせて出してくれたんでしょうね。ここまで熱が入ってたら、あとは早い。

 クツクツコトコトと鍋が煮える音を聞きながら、ビールをちびりちびり。こうして出来上がりを待つというのも、鍋料理の楽しみのひとつですね。

 昼どきは食事の客も多かったんでしょうが、いま店内に残っている客は、みんなお酒を飲んでます。私以外はすべて2人連れというのも面白い。

 入口から見て、一番手前側の4人卓(2人卓×2)は中年男性の二人連れ。早い時間から飲んでたのか、お二人とも赤黒いほどの顔色になっていて、声も大きい。ひとりは酎ハイ(380円)、もうひとりは青汁ハイ(380円)です。

 その次の4人卓(2人卓×2)は、ご夫婦らしき中年男女。買い物かなんかのついでに、昼食も兼ねて、ゆっくりと飲んでいるところといった様子です。

 さらにその次の4人卓(2人卓×2)が空席で、その次の2人卓に私がいて、一番奥の4人卓(2人卓×2)にも男女二人連れ。このお二人は11時ごろから、すでに3時間近くも飲んでいるようです。

 さあて。そろそろ焼き豆腐はあったまったかな。まずはこれからいただきましょう。

 ひとり用の豚キムチ鍋には、たっぷりの豚肉の他、キムチ、白菜、エノキ、ニンジン、焼き豆腐、白ネギ、糸こんにゃくの他、別皿に春菊で付いてきます。

 この店の鍋物は、豚キムチ鍋の他に、牛鍋、カキ鍋、もつ鍋と全4種類があって、すべて600円。もつ鍋にも引かれたんだよなあ。

 カウンター上の陳列ガラスケースに、野菜が入ったひとり用の鉄鍋がずらりと並んでいます。鍋物の注文が入ると、これに主となる食材を入れると、4つそれぞれの鍋になるんでしょうね。

 あぁ~っ。熱々の豚肉が、アツアツのキムチがうまいっ。

 大瓶のビールを飲み干したところで、ホッピー(370円)を注文。氷入りのジョッキに焼酎が半分ほど。ソト1ナカ2のペースで飲めそうです。

 ひとり用の鍋物は、量がたっぷりとあるのもいいんですよね。1杯めのホッピーを飲み干すころに、やっと鍋物も食べ終わりました。

「ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、250円)とメンチ(160円)をお願いします」

 と追加注文。ふと見ると、店内は「超」が付くぐらい満席になっていて、テーブル席が空くまで、カウンター席で飲んでいるグループ客もいるほど。

 今の時刻は午後4時。なるほど、この時間帯がピークなんでしょうね。これ以降は、また徐々にお客が減っていきました。

 午後4時半過ぎまで、2時間半ほどゆっくり、のんびりとくつろいで、今日のお勘定は1,910円でした。どうもごちそうさま。

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豚キムチ鍋と瓶ビール / ホッピー / メンチ

店情報前回

《平成25(2013)年12月22日(日)の記録》

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通って13年で初めて! … 「武蔵屋(むさしや)」(桜木町)

剥げた塗箸


 相変わらず1~2週に1回ずつぐらいのペースで「武蔵屋」に通っています。

『塗箸の げて小芋の 煮ころがし』

 店内に飾られている色紙に書かれているのは、コラムニスト・青木雨彦(あおき・あめひこ)さんの句です。

 実はこの店の塗箸に剥げたものはありません。輪島塗のこの箸は、ちょっとでも傷がつこうものなら、どんどん新品の箸に取り替えられていくからです。

 つまり客の手元にやってくるのは、いつもピッカピカで新品同様の塗箸です。

 だからこそ、いつ来ても、何年ぶりに来ても、「ちっとも変わらない」感じがするんですね。

 ところが!

 冒頭の写真をよ~く見てください。

 なんと! 今日の箸は塗りが剥げていたのです。

 この店に通い始めて13年。初めて塗りが剥げた箸に出会いました。

 これは逆に珍しくて、うれしいなあ。

 弘法も筆のあやまりと言いますが、「武蔵屋」で働いているみなさんのチェックの目をくぐり抜けて、フッと紛れ込んだ1本なんでしょうね。宝くじに当たったようなもんかもしれません。

 私はこれまでずっと、雨彦さんの句は、実際にここで経験したことを書いたのではなくて、頭の中で創作したもんだろうと思っていたんです。

 でも、もしかすると雨彦さんも、長年この店に通っているうちに、ある日たまたまこんな塗りが剥げた箸に出会って、それが珍しくて面白くて、思わず『塗箸の剥げて小芋の煮ころがし』の句を作っちゃったのかもしれませんねえ。

 この塗箸。断面がまるいので、置きようによってはコロコロと転がって床に落ちてしまいます。

 これを防ぐには、まず玉ネギ酢漬けが、花びら型のお皿などの、ふちが丸くないお皿で出された場合は、そのへこんだ部分に箸先を引っかけるようにして箸を置く。これがもっとも安定します。(冒頭の写真がそうです。)

 まん丸のお皿ばっかりで、凹んだ部分がない場合。このときは、二つの丸皿の配置を工夫することで箸の転がりを防ぎます。

丸皿の場合 二つのうち、背の低いほうの丸皿が、箸先を置く皿になります。

 そして、箸が転がったら落ちる方向、つまりその皿の手前側をせき止めるように、もう一つの丸皿を置いてやる。

 これでピシャリと安定し、少なくとも手前側に箸が落ちることはなくなります。

 せっかくおばちゃん(=女将)や、店のスタッフのみなさんが、剥げた塗箸を出さないようにしようとがんばってくださっているので、我われ客の側も、できるだけ箸を落としたりしないように気をつけたいですね。

 通って13年で初めて出会った『剥げた塗箸』を見て、改めてそんなことを思ったような次第です。

 小瓶のビール(500円)から始めて、1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は3,000円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成25(2013)年12月11日(水)の記録》

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秋田直送ハタハタ旨煮 … 「はまや食堂(はまやしょくどう)」(杉田)

秋田直送ハタハタ旨煮


 秋田名物、八森ハタハタ、男鹿で男鹿ブリコ、……

 秋田音頭でそう歌われるハタハタ(鰰)は、秋田県の県魚。煮魚、焼き魚のほか、干物にしたり、塩漬けや味噌漬けにしたり、魚醤(しょっつる)に加工されたりと、いろんな食べ方で愛されているんだそうです。

 秋田での漁期は11月末から1月にかけて。メスはブリコ(卵)を抱えていて、まさに旬の季節となります。

 横浜・杉田の「はやま食堂」は、店内に秋田方言が書かれた暖簾のれんが飾ってあったり、日本酒が秋田の美酒「爛漫らんまん」だったり、うどんの麺に稲庭うどんが使われていたり、時季には秋田直送のミズ(山菜)が出されたりと、秋田と縁が深い店のようなのです。

 もしかすると店主ご夫妻が秋田の出身なのかな、と推察しています。

 そんな「はまや食堂」の、今日の特別定食(3種ある日替り定食のひとつで980円)は、秋田直送のハタハタの旨煮が主菜です。

 火曜日の今日は、C定食(今日はハムエッグとポテトサラダ、680円)でもいただいて、休肝日にしようと思いながらやって来たのですが、今が旬というハタハタの文字を見て、考えはガタッと変わってしまいました。

 こりゃハタハタをつまみに飲むしかないでしょう!

「特別定食をオール(副菜全品付き)で、ごはんは小で、あとでお願いします」

 といつもの注文をして、合わせて「爛漫」の大徳利(500円)を燗でもらいます。

 特別定食の副菜は、たいていの場合、3品から2品を選ぶようになっています。今日は、ほうれん草おひたし(単品200円)、ブロッコリー(単品200円)、そして里芋煮付(単品250円)の3品。「オールで」と注文すると、この3品がすべて出され、単品価格が一番安いものが追加料金となるのです。今回はプラス200円ですね。

 いっぽう、「ごはんは小で」とお願いすると、ごはん中(170円)と小(150円)の差額の20円が値引きされます。

 したがって、「オール」と「ごはん小」のオプションで、980円の特別定食は、プラス200円、マイナス20円で、合計1,160円となります。

 少量ずつ、多種類の料理があったほうがお酒が飲みやすい。そのことからも、副菜の多い特別定食は呑兵衛向きですね。

 お通し(サービス)の枝豆と、3種の副菜で「爛漫」をいただいているところへ、ハタハタができてきました。

 うわぁ~っ。大量のブリコにはじけたお腹がすごいなあ。

 まずはそのブリコからいってみますか。

 ん~~っ。ねっとりとしたプチプチ感がたまんない。

 醤油、砂糖、みりんという甘めの煮汁とハタハタの相性もいいですねえ。

 小魚とは呼べないぐらいの大きさのハタハタながら、ブリコや身はもちろんのこと、骨や尾やヒレも、すべてがいいつまみになります。

 もともとは休肝日にする予定だったので、大徳利1本ぐらいに留めておこうかとも思ったのですが、こんなハタハタを食べちゃうと、それじゃあ止まんない。

「すみません。燗酒を、今度は小さいのでください」

 と小徳利(280円)を追加です。

 最後にライスセット(ごはん、みそ汁、お新香)を出してもらい、ハタハタを食べつくしたお皿に残った煮汁を、ちょっとずつごはんにかけながらいただきます。

 最終的にハタハタのお皿は、煮汁も含めて、すっかり空っぽ。いやあ、おいしかったなあ。

 ゆっくりと2時間ほどの大衆食堂のフルコース。今日のお勘定は1,940円でした。どうもごちそうさま。

 旬の間(1月ごろまで)に、またハタハタを食べなきゃね!

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ほうれん草おひたしと大徳利 / ブロッコリー / 里芋煮付

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たっぷりのブリコ / 小徳利を追加 / ライスセット+デザート

店情報前回

《平成25(2013)年12月10日(火)の記録》

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冬はおでんも絶品なり … ちょい呑み処「おかやん」(中野)

おでん盛り合せ


 冬に食べたいオススメの逸品。

 荻窪「やきや」のイカ大根(170円)、阿佐ヶ谷「川名」のマーボ豆腐(504円)に続く3品めは、中野「おかやん」のおでんです。

 立ち飲みで、十数人ぐらいでもう満杯という店内ながら、ギューッとつめあって、いつも20人近い客が立ち飲んでいます。

 理由は簡単。和の料理が安くて美味しく、飲み物の品ぞろえもいいから。

 その「おかやん」の冬だけのお楽しみが、おでんなんですね。

 立ち飲みカウンターの中の、狭い狭い厨房に、おでん用の大きな鍋が4つほど、デデデデェ~ンッと鎮座し、ネタごとにそれぞれ違う鍋で仕上げられます。

 そのおでん、値段は100円、150円、200円、250円、300円、450円という6つの価格帯に分かれていて、ネタは全部で30種類ほど。

 100円は、玉子、コンニャク、ちくわ、ちくわぶ、ごぼう天、高野豆腐。

 150円は、つみれ、厚揚、仙台麩、☆わかめ、じゃが芋、金時人参、しい茸、☆下仁田ねぎ。

 200円は、魚すじ、☆はんぺん、☆鶏つくね、もちきんちゃく、がんも、里芋、☆たこ、☆下足。

 250円は、大根、白滝、ぎょうざ巻。

 300円は、☆とうふ、☆牛すじ、☆つぶ貝、☆舌下。

 450円は、☆かき、☆はまぐり。これですべてです。

 ☆印が頭についている品は、注文してから鍋で仕上げるので、少し時間がかかります。300円以上の品は、すべて☆印ですね。

 もちろん自分の好きなものをアラカルトで取ってもらうのが標準形ですが、おまかせで3~4品を盛り合わせてくれる『おでん盛り合せ(500円)』もお得でおすすめ。

 今日は戸越銀座の熊ちゃんと一緒に、くしの歯のように3本出ている立ち飲みテーブルの真ん中に立ち、生ゆずサワー(450円)をもらって乾杯し、おでん盛り合せ(500円)を1人前、注文したのでした。

 生レモンサワーや生グレープフルーツサワーもおいしいけれど、生ゆずサワーは香りがいいね! 飲み口は冷たいんだけど、なんだかとっても冬らしい。

 ややあって、出されたおでん盛り合せは、ちくわ、こんにゃく、ちくわぶ、玉子、ごぼう天、そして魚すじの、なんと6品盛り。

 単品を合計すると800円の品を、500円で出してくれる心意気がうれしいではありませんか。

 しかも全品、包丁できれいに二つに切り分けてくれています。こうなってると、熊ちゃんも私も、それぞれが全品を遠慮することなく食べられていいですね。

 こういうちょっとした気配りをしてくれるのも、この店の人気の理由の一つなんでしょうね。

 熊ちゃんが2杯めのお酒として注文したのは、自家製で5年寝かしたというブランデーベースの梅酒(400円)のソーダ割り。それほど甘くないのがいいですねえ。

 おでん盛り合せに続いて、2品めの料理として注文したのは『酒盗チーズ寄せ(400円)』です。

 この料理名からして、呑兵衛心をくすぐるではありませか。

 他にも、ふぐ皮の煮こごり(350円)、たこと法蓮草の明太子和え(400円)、紅ずわい蟹ほぐし(450円)など、グッとそそられるメニューがずらりと並んでいます。

 そして出てきた酒盗チーズ寄せ。見た目はチーズなんだけど、箸がとおる程度に軟らかくて、口に含むと濃厚!

 ん~~っ。酒盗もチーズも、それぞれ立派な酒の肴なんだけど、こうやってタッグを組むとより強力だなあ。

 さっくりと1時間ほどの滞在。今日のお勘定は二人で2,400円ほど(ひとり1,200円ほど)でした。どうもごちそうさま。

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生ゆずサワー / 自家製梅酒(ブランデーベース)ソーダ割り / 酒盗チーズ寄せ

店情報前回

《平成25(2013)年12月1日(日)の記録》

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冬の定番、マーボ豆腐 … 焼鳥「川名(かわな)」(阿佐ヶ谷)

マーボ豆腐


 阿佐ヶ谷「川名」のマーボ豆腐(504円)も、冬場の大きな楽しみのひとつです。

 ひとり用の土鍋にたっぷりのマーボ豆腐は、この1品だけで十分なほど量も多い。しかも辛さは抑えられているので、いくらでも食べることができるんです。

 もともと呑兵衛のんべえと豆腐の相性は抜群。冷奴しかり、湯豆腐しかり、おでんの豆腐しかり。いずれ劣らぬ酒の肴です。

 ここのマーボ豆腐もそうなんですね。

 レンゲですくって、つるりと口に入れると、なめらかに軟らかい豆腐と、熱々のとろみをもった痺れるスープが、とてもいい。

 そこへキューッとチューハイ(生レモンハイ、399円)を流し込みます。

 このマーボ豆腐にはチューハイがとっても合う。

 しかし面白いのは、この店のマーボ豆腐の外観。ひとり用の土鍋に入ってることもそうですが、普通にイメージする麻婆豆腐よりも色合いも薄く、これがマーボ豆腐だとはわかりません。

 以前、この店の常連さんで、マーボ豆腐がものすごく好きな人がいました。

(メニューに湯豆腐系の料理は見当たらないんだけど、なんなんだろうなあ?)

 私はいつもそう思いながら見ていたのでした。

「いつも召し上がっているこの鍋は、なんていう料理なんですか?」

 意を決して、そう尋ねてみたのは、今から10年前、2004年1月1日のこと。するとその常連さんが、

「あ。これ? これはマーボ豆腐なんですよ。さっぱりとしてていいですよ」

 と教えてくれて、さっそくその翌日、自分でもマーボ豆腐を注文してみたのでした。

 土鍋にいっぱいのマーボ豆腐は、先に書いたとおり、この1品だけで十分なほど量が多いのですが、それをすべて食べきっても、不思議と腹にはもたれない。消化がいいんでしょうね。これもまたこのマーボ豆腐のいいところだろうと思います。

 日曜日の今日は、「名酒場には、わざわざ行くんです!」と、戸越銀座から、わざわざ各地の酒場まで足を運んでくれる熊ちゃんと、B卓(壁際に3つあるテーブル席の真ん中)を囲んで二人酒。

 ここ「川名」は、店主がホノルルマラソンに出場されるため、12月2日(月)から10日(火)までの間、長いウィンターバケーションに入るのです。その前に「川名」で飲んでおこうということで、示し合わせてやってきたのでした。

 ゆっくりと2時間半ほどの滞在。ひとりずつ別々にしてくれたお勘定。私の分は2,121円でした。どうもごちそうさま。

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まぐろブツ(420円) / 生グレサワー(399円) / チューハイ(399円)

店情報前回

《平成25(2013)年12月1日(日)の記録》

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イカ大根の季節が到来 … 立呑み「やきや」(荻窪)

イカ大根で燗酒


 冬場の大きな楽しみの一つが、荻窪「やきや」のイカ大根(170円)です。

 イカワタやイカゲソと一緒に大根を煮込んだシンプルな料理なのですが、イカの味がよく染み込んで、黒々と半透明になった大根が、イカよりもなおイカらしい。

 ックゥ~~ッ。こりゃ、燗酒をやるしかないだろう!

 家を出るのが遅くなり、「やきや」に着いたのは午後7時前。

 土曜日の店内はほぼ満員状態ですが、店のおねえさんに「奥へどうぞ」とうながされた先には、まだ2人分ほどの立ち位置が残ってました。

 さて注文をと思ったところへ、すぐ横のテーブル席から「浜田さんっ!」と声がかかります。

 ん? と思ってそっちを見ると、平日は「やきや」の手伝いをしているユリちゃんとその友人、そして男前H氏とキクちゃんが、4人でテーブルを囲んでいます。

 「やきや」の店内は、入口から奥に向かって、L字の立ち飲みカウンターが伸び、一番奥のところに、立ち飲みテーブルがくっついたような造り。奥の立ち飲みテーブルの壁際だけに、2~3人掛けられるベンチが作りつけられています。

 H氏以外の3人は女性という、女性比率が高いテーブルに、一瞬、合流をためらったのですが、せっかくなのでご一緒させていただいて、燗酒(北の誉、250円)とイカ大根(170円)を注文したのでした。

 そのイカ大根。冒頭の写真の、徳利や猪口との大きさの対比でわかっていただけるでしょうか?

 ものすごく大根がでかいのです。

 おでんの専門店で出してもらうと、1個300円ぐらいする、ごろりと大きい大根が、たった170円のイカ大根には2個も入っています。

 これだけで燗酒の3本ぐらいは軽く飲めてしまいます。

 いや、今日は実際に、このイカ大根だけで燗酒を3本飲んでしまいました。

 なにしろイカワタのコクが濃厚に出た煮汁までもが、とてもいい酒の肴になりますもんねえ!

 この店のイカ大根を食べたら、ヘタなおでん屋で大根を食べることなんてできなくなってしまいます。

 すでに『超』が付くぐらい有名店になった「やきや」ですが、改めて店の概要をご紹介いたします。

 「やきや」の創業は意外に新しくて、平成11(1999)年7月。最初は荻窪駅北口の、闇市の風情がそのまま残る古い商店街の一角にありました。

 私が最初にその店に入ったのは、今から12年前、2001年5月のこと

 まだ開店して2年も経っていないころだったのですが、古い酒場をそのまま居抜きで使った店内は、うまい具合に古びていて、老舗の貫録すら漂っているような印象を受けたのでした。

 その当時はホッピーが300円で、ナカ(焼酎のおかわり)は150円。八戸直送のイカを中心とした料理は、そのほとんどが150円均一で、〆サバだけが200円でした。

 その安さと美味しさに、ものすごく衝撃を受け、今も通い続けているのです。

 2011年1月に、建物の老朽化で立ち退きを余儀なくされ、「やきや」ファンをやきもきさせたのですが、同年7月、現在の場所で営業を再開したのでした。

 最初に行ったころ、ほぼ150円均一だった料理は、今はほぼ170円均一。170円じゃないのは、イカしょうが棒(200円)と〆サバ(330円)ぐらいでしょうか。

 ホッピーも320円(ナカは160円)に値上がりしましたが、それでもまだまだ都内では安いほうだろうと思います。

 今の店舗も、スナックから、焼き鳥屋を経て、「やきや」になったという居抜きの店。随所にスナックっぽいところや、焼き鳥屋っぽいところが残っているのがおもしろいところです。

 1時間ほどの滞在。イカ大根と燗酒3本で、お勘定は920円でした。どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成25(2013)年12月14日(土)の記録》

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京都、名古屋、そして … 「みますや」(淡路町)

白鷹とお通し


 名古屋駅を18時43分に出発した「のぞみ246号」は、1時間40分で東京駅に到着。神田まで移動して、本日の3軒めは「みますや」です。

 「みますや」に到着したのは8時50分。この時間帯でも、店内は大勢の酔客たちでにぎわっています。

 私は今回も、入口を入ってすぐ左手の大テーブルの一角に腰を下ろし、「白鷹」(1合400円)の燗酒と、この店の名物のひとつである牛煮込(600円)を注文すると、残念ながら牛煮込は売り切れとのこと。

 人気の品ですもんねえ。この時間じゃ仕方ないか。それじゃ肉豆腐(400円)をもらいましょう。

 サービスとして出されるお通しは、おからの酢の物。さっぱりとしてて、いいですね。燗酒にもぴったりだ。

 今日は朝の10時ごろ舞鶴を出発して、まずは京都で途中下車。新京極の「スタンド」が本日の1軒めとなりました。

 「スタンド」は昭和2(1927)年に創業した大衆食堂。キリン生ビールと月桂冠が自慢の飲み物で、正午の開店から、午後9時の閉店まで、中休みなしに飲むことができるお店です。

 天井が高い店内は女性陣が切り盛り。大正時代に建てられたという建物も、天井が高くて居心地がよかったですねえ。

 2時間弱の間に、生ビール大ジョッキと、月桂冠の300ml瓶を1本いただいて、2,290円。

 京都駅から新幹線で名古屋に移動し、本日の2軒めとして向かったのは、名古屋は伏見の「大甚本店」。

 開店前から列に並び、開店と同時に店に入って、賀茂鶴(樽酒)の大徳利(燗)を2本。

 明治40(1907)年創業と、1軒めの京極「スタンド」よりも、さらに20年ほど長い歴史ある店内は、開店と同時にほぼ満席になり、改めて人気の高さを思い知りました。

 琵琶湖産のモロコと手長エビの佃煮も相変わらずおいしかったですが、今回は豆腐鍋という、ひとり用の鍋物をいただくことができたのがよかったなあ。

 2時間強、ゆっくりと過ごさせてもらって、お勘定は2,610円。

 そして、新幹線で巡るハシゴ酒の、最後に選んだ「みますや」は、その「大甚本店」よりもさらに2年古い、明治38(1905)年の創業。今年で創業108となる、都内に現存する最古の居酒屋です。

 つい先日、久しぶりにうかがった「大はし」も、創業明治10(1877)年と古いのですが、最初は牛肉専門店として創業し、のちに牛鍋(すき焼き)屋となり、戦後、牛肉の切れ端で作る煮込みが評判となって、やがてそれを名物とする居酒屋になったということなので、純粋に居酒屋として古いのは「みますや」なんですね。(「大はし」の歴史は、太田和彦さんの著書に詳しく載っています。その一部がこちらのサイトで紹介されています。)

 さて「みますや」。午後9時半が近づいたところで、店のおねえさんから「ラストオーダーです」と声がかかります。

 おっと、そうなんだ。午後11時までの営業かと思って、のんびりしていたのですが、9時半ラストオーダーの、おそらく10時ごろが閉店なんですね。土曜日だから短いのか、平日もそうなんでしょうか。

 それじゃ今度は、群馬の「こだま」(1合300円)を燗でもらって、つまみにはお新香(450円)をもらいましょうか。

 前回、ここに来たときに、店のおねえさんが「白鷹と谺とは徳利が違うのよ」という話をしていたので、それを確認しようと、あえて銘柄を変えてみたのです。

 なるほど、「白鷹」の徳利は朱色の千社札のような模様の中に「かん多゛ みますや」と書かれているのですが、「谺」のほうは表側には文字だけで「みますや」、裏側には丸印のような形で「かん多゛」と書かれているんですね。これはまた、明らかに違う徳利だなあ。

 お新香は、ナス、キュウリ、白菜、しば漬けの4点盛り。けっこうボリュームがありますぞ。

 「スタンド」や「大甚本店」と比べて、ひとり客の割合がとても低いのが「みますや」の大きな特徴でしょうか。今の店内は、ほぼ100%がグループ客。ひとり客は私だけだろうと思います。

 「みますや」に限らず、首都圏内の酒場は、グループ客の率が高くなっているような気がしますねえ。ひとりっきりで、どっぷりとその酒場にかってみるというのも、おもしろいもんなんだけどなあ。

 他のお客さんたちも帰り始める午後10時まで、1時間ちょっとの滞在。今日のお勘定は1,550円でした。どうもごちそうさま。

 そんなわけで、京都→名古屋→東京と、3都市をめぐって飲み歩いたハシゴ酒もこれにて終了。3軒の総支払額は6,450円、1軒あたり平均2,150円でした。

 いずれ劣らぬ名酒場ぞろい。機会があれば、ぜひまたこういうハシゴ酒をやってみようと思います。

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肉豆腐 / 「白鷹」と「谺」 / お新香

店情報前回

《平成25(2013)年12月7日(土)の記録》

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次は名古屋で途中下車 … 「大甚(だいじん)本店」(伏見)

お勘定をする店主


 新京極の「スタンド」を出て、再び京都駅へ。京都駅発14時43分の「のぞみ364号」に乗り込みます。

 席に座ってfacebookを確認すると、先ほど「スタンド」で発信した情報に、さっそく何人かの友人がコメントを寄せてくれています。

『「スタンド」で昼酒→「たつみ」でまったりのんで→少し歩いて「赤垣屋」の口開けをする、というのが私の黄金コースです(笑)』というコメントは、「Y-TABEのレミング2」のワイタベさん。

『「たつみ」がお勧めです。そして、そーです、赤垣屋w』とくれたのは、濱の酒場通・iiさんです。

 他にも『私も赤垣屋推しです(^^)』というコメントもいただいていて、「赤垣屋」人気が高い。

 「たつみ」は、「スタンド」のすぐ近くにある立ち飲みコーナーもある居酒屋で、正午から午後9時までの営業(木曜定休)。ここもまた、昼酒が楽しめるようです。

 一方の「赤垣屋」は午後5時から11時までの営業で、日曜と日曜に続く祝日が定休。土曜日の今日はやってるんですね。

 「赤垣屋」も、10年前に一度行ったきり。次に京都で飲むときは、「スタンド」→「たつみ」→「赤垣屋」の黄金コースをやってみたいなあ。

 そんなことを思っているうちに、新幹線は名古屋に到着。時刻は15時18分。京都から名古屋まで、わずか35分で着いちゃうんですね。ここでまた途中下車です。

 名古屋駅から地下鉄で一駅、伏見駅の7番出口を出ると、目の前にあるのが「大甚本店」。開店30分前(午後3時半)の「大甚本店」前には、男女二人連れが並んでいて、その後ろについて並ぶと、次々にお客さんたちがやってきて、行列が伸びていきます。

 10分前(3時50分)に「大甚」開店。並んでいた客たちが、静に店内に流れ込んで、ずらりと並ぶ大テーブルに入れ込みの相席で座っていきます。

 私は前回と同じ場所、奥の禁煙テーブルの一番手前、刺身などを作ってくれる調理場の前に陣取ります。この場所は、調理の様子も見えるし、テレビも真正面に見えるしといいことだらけ。トイレにも近いぞ。

 席に座って待っていると順番に飲み物の注文を取ってくれます。席を確保するなり、入口側の大テーブルに並ぶつまみを取りに行く人たちもいます。

 私はまず燗酒(賀茂鶴樽酒、1合8勺、690円)をもらって、最初の1杯を飲んでから、つまみを取りに向かいます。

 最初に取ってきたのは、煮こごり(260円)と、モロコと手長エビの佃煮(260円)。琵琶湖産というモロコは前回いただいて美味しかったので、今回もこれは絶対に食べようと思っていたのでした。

 開店と同時に1階は、ほぼ満席に近い状態になったになったのですが、開店から30分後の4時半には、完全に満席。ひとり客でも入れなくなりました。さすがです。

 燗酒(大徳利690円)をもう1本おかわりして、つまみには豆腐鍋を注文します。

 店に入った時から、常連さんたちから豆腐鍋の注文が飛び交っていたのです。湯豆腐のようなものかな、と思っていたら、近くのお客さんが注文した豆腐鍋を見てびっくり。ひとり用の小鍋で出される豆腐鍋は、豆腐はもちろん、カキや鶏肉、しいたけ、湯葉なども入ったちゃんとした鍋物です。

 うずらの生卵が1個のっかってるのもうれしいではありませんか。

 午後6時10分まで、2時間20分ほどの滞在。店主自らが大きな算盤で、テーブル上の徳利やお皿を見ながらチャチャチャと計算してくれるお勘定は2,610円。ということは一人用の豆腐鍋は710円だったのかな。どうもごちそうさま。

 ん~、やっぱりいい店だ。まわりのお客さたちとの会話も楽しく、アウェイ感がまったくない。近いうちにまた来たいなあ。

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「大甚本店」 / 賀茂鶴樽酒燗の大徳利 / 煮こごり

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モロコと手長エビの佃煮 / 燗酒大徳利2本め / 豆腐鍋

店情報前回

《平成25(2013)年12月7日(土)の記録》

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京都の大衆食堂に憩う … 京極「スタンド」(河原町)

生大とセットの冷奴


 舞鶴を朝の10時ごろに出ると、正午には京都に到着。新京極(四条河原町)まで移動して、今日の1軒目は「スタンド」です。

『関東大震災で東京浅草から移ってきた一代目が、大正時代の建物で昭和2年に創めた大衆食堂。それが、京都・四条河原町 新京極通りにある「京極スタンド」です』

 店の公式サイトには、そう紹介されています。

 以前、吉田類(よしだ・るい)さんとご一緒させていただいたときに、「京都に行ったら、新京極の『スタンド』に行ってみたらいいよ」と教えてもらったのです。

 それ以来、「京都に行く機会があったら、絶対に寄ってみよう」と思い続けていたのですが、やっと今日、その思いがかないました。

 新京極の商店街のど真ん中。けっこうな人通りがある中に、こつ然と現れる古い建物が「スタンド」です。(電話帳などにも登録されている正式な店名は「スタンド」ですが、公式サイトなどでは「京極スタンド」とか、「新京極スタンド」という呼称を使っているようです。)

 白地に黒で「スタンド」と書かれた暖簾のれんをくぐり、スイング扉を開けて店内へ。

 すぐ目の前に、店のおねえさんがいたので、「ひとりです」と人差し指を立てると、「はい、いらっしゃいませ。こちらにどうぞ。カウンターの奥を回って、中にお入りください」と自ら先導して、その席まで案内してくれます。

 店内は、入口から見て右側に、店の奥までまっすぐに伸びるカウンター席があり、左手壁際には丸テーブルが4つ。高い天井には白熱灯がともり、天井扇の風情もいいですね。

 すばらしいのはカウンター席。レンガを積み上げたような基盤に、天板全体が大理石です。このカウンターの両側にずらりと丸椅子が並んでいて、片側に10人ほど、両側では20人ほどの人が座れます。

 ただし、なにしろカウンター席なので、その幅が狭い。二人連れの客は向かい合って座っていますが、我われのような一人客は、向こう側とこっち側で1席分ずつずらして、千鳥状に座ります。

新子安しんこやすの市民酒蔵「諸星」をご存知の方は、あのカウンター席をイメージしてもらえば近いと思います。ただし、天板は大理石ですぞ!)

 壁際の丸テーブルのほうは6人掛けが3卓と、一番入口に近い丸テーブルだけがちょっと小さくて、これは4人掛けかな。このテーブルには二人以上のグループ客が入れ込みの相席で座っています。中にはひとりで相席に入っている人もいます。

「お飲み物は?」と聞いてくれるおねえさんに、

生大なまだいをセットでお願いします」と、あらかじめ公式サイトなどで予習してきた品を注文します。

 “セット”というのは、生ビール大(800円)・中(520円)か日本酒1合(420円)に、冷奴、枝豆、スパゲティサラダと、日替りの2品が付いたお得なセットのこと。

 生大セットは1,200円(飲み物+400円)、生中セットは1,000円(飲み物+480円)、日本酒1合セットは950円(飲み物+530円)ということで、もっともお得感が強い、生大セットを注文したのでした。

 すぐに出される大ジョッキの生ビールと冷奴。

 ッカァ~ッ! ビールがよく冷えてておいしいこと。

 外は寒くても、今日の口開けの1杯は、やっぱりビールがいいね!

 昼間のビールはぐいぐいと、まるで水のように飲めてしまいます。((C)ホッピービバレッジのカレラさん)

 冷奴もうまいなあ。京都に来ているということが、いい調味料になってるのかもしれません。

 店内は、ベテラン女性陣3~4人で切り盛り。ここからはよく見えませんが、奥の厨房には男性陣もいるんでしょうか。

 冷奴以外の4品は、深めの丸皿にいっしょ盛りで出てきました。今日の日替り2品はハムと揚げシュウマイ。シュウマイにかかっているデミグラスソースがうまいなあ。

 注文の品が出されると、『ドンタス』(右から読むとスタンド)と書かれた伝票の、注文の品の金額のところまで赤線が引かれ、1,200のところに丸が付けられます。こういうスタイルの伝票は、はじめて見ました。

 生大はすぐに飲み干して、続いては日本酒の“サンデシ”(640円)を“冷や(常温)”でもらいます。

 サンデシというのは、3デシリットルの略。300ml瓶のことを指します。

 壁のメニューには、「月桂冠 一級 三竕 640」と書かれています。この『竕』という字が、“デシリットル”の漢字表記なんですね。これまた、はじめて見ました。

 他のお客さんが、「これください」とそのメニューを指さしながら注文したときに、店のおねえさんが、「はい、サンデシですね」と復唱してたので読み方がわかったような次第です。

 日本酒が出されると、先ほど1,200のところに丸がつけられたドンタスの伝票の赤線が、一番右の1,600のところまで伸びて、そこに丸。サンデシの640円には、あと220円不足するので、次の行の100単位のところに200まで線を引いて丸。一番下の20円単位のところに40まで線を引いて丸が書かれます。

 なるほどなあ。最後に丸で囲まれてる数字をすべて足し合わせると、お勘定が計算できるってことですね。

 今は1,600のところ、200のところ、40のところに丸があるので、合計1,840円ってことになります。

 私はカウンターの一番奥の席に座ってるのですが、この席の周りには、店のおねえさんたちが集まってくる。なぜかと思ったら、ここがテレビにいちばん近い場所なんですね。

 店内でゆっくりと飲んでいると、ここが京都であることなんか忘れてしまいそうになりますが、テレビの下で話している、店のおねえさんたちの言葉はどっぷりと京都弁。なにやら柔らかげな耳あたりなのがいいですね。

 お客さんが帰ろうと席を立つと、それに気が付いたおねえさんが「ありがとうございましたぁ~」と声を上げる。それに呼応するように、他のおねえさんたちからも「おおきにぃ~っ」という声が、合唱のように飛び交います。

 セットの料理は食べ終わったけど、お酒がもうちょっと残ってるので、お新香でももらおうかな。

「すみません。御漬物盛合せ(450円)をお願いします」

「は~い。つけもり~、ひとつ~」と奥の厨房に注文が通されます。

 京都の御漬物って、どんなものが出てくるんだろう、とワクワクしながら待っていると、出てきたのはごく普通の、キュウリとナスの糠漬けの盛り合わせ。ちょっと期待外れではありますが、ま、このほうが大衆食堂らしいかもね。

 昼間の京都で、のんびりと1時間40分ほどの滞在。今日のお勘定は2,290円でした。どうもごちそうさま。

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日替り2品と枝豆、スパサラのセット / 月桂冠3デシ(冷や) / 御漬物盛合せ

店情報

《平成25(2013)年12月7日(土)の記録》

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店情報: 京極「スタンド」(河原町)

    京極スタンド
  • 店名: スタンド(京極スタンド)
  • 電話: 075-221-4156
  • 住所: 604-8042 京都府京都市中京区新京極通四条上る中之町546
  • 営業: 12:00-21:00、火休
  • 場所: 阪急京都本線・河原町駅、9番出口を出て右へ約1分(75m)右手。 (京阪本線・四条駅より西へ徒歩約7分。地下鉄烏丸線・烏丸駅より東へ徒歩約10分。京都市バス・四条河原町より徒歩すぐ。)
  • メモ: 『関東大震災で東京浅草から移ってきた一代目が、大正時代の建物で昭和2年に創めた大衆食堂。それが、京都・四条河原町 新京極通りにある「京極スタンド」です』(公式サイトより)。
    〔メニューリスト〕洋風カツどん700、オムレツカレー600、カツカレー600、チキンカレー600、ハンバーグカレー700、オムデミグラスソース丼700、煮込みハンバーグ580、和風ハンバーグ580、おでん550、ハムエッグ500、目玉焼き500、生ビールセット大1200/中1000、お酒セット(一合)950。
    〔定食〕日替わり定食880、スタンド定食900、コロッケ定食850、とんかつ定食820、エビフライとミンチカツ定食820、ミックスフライ定食900、ビフカツ定食820、鶏のから揚げ定食820、お惣菜定食670、煮魚定食820、オムレツ定食680、柳川鍋定食930、いわしとミンチカツ定食820、おでん定食700、焼飯とラーメン定食900、牛ステーキ定食900、ポークステーキ定食900、カキフライ定食970、お造り定食970、豚しょうが焼き定食820、野菜炒め定食900、煮込みハンバーグ定食820、煮込みハンバーグととんかつ定食880、豚バラにんにく炒め定食850。
    〔日替りおかず〕ゼンマイあげ煮450、あげ大根450、鶏大根480、かぼちゃ煮400、筑前煮450。
    〔洋食〕とんかつ670、ビフカツ670、ミックスフライ700、自家製コロッケ600、カキフライ750、ハムかつ500、エビフライ450、串フライ450、イワシフライ520、イカフライ500、ミンチカツ500、牛ステーキ740、肉ピーマン炒め680、ポークステーキ700、牛ロース塩焼き700、ほたてフライ550、チーズ&クラッカー400、ピリ辛ウインナー500、オムレツ500、エビマヨオムレツ580、ビーフンオムレツ580、スパサラダ400、ハムサラダ500、ポテトサラダ450、サラミ。
    〔和食〕青とうがらし焼き400、わかめ酢の物400、数の子500、もずく400、きゅうりもみ400、小芋煮450、きも焼き450、湯豆腐500、やっこ300、うなぎの柳川なべ700、寄せ鍋750、かき鍋750、まぐろのお造り870、きずし580、鰻ざく580、ぶたポン酢和え520、月見とろろ450、まぐろ山かけ1,150、まぐろわさび和え680、くらげうに400、鴨ロースくんせい550、あげと豚の水菜煮450、らっきょ400、げそ焼き520、さば煮つけ480、えんどう卵とじ300、丸干し380、ほたて照り焼き550、じゃこおろし400、牛すじこんにゃく煮込み620、枝豆400、ピリ辛こんにゃく400、かす汁470、豚の天ぷら600、ゲソ天ぷら600、ちくわ天ぷら470、れんこん天ぷら500、ほたて天ぷら580、たこ酢の物580、鶏の天ぷら600、鯛の酢みそあえ650、ハモの湯引き(季節品)。
    〔中華〕鶏のから揚げ600、揚しゅうまい500、しゅうまい400、春巻500、冷麺(季節品)、焼き飯650、レタスチャーハン700、野菜炒め700、中華丼770、野菜あんかけ700、揚げそば770、ラーメン500、チャーシューメン650、わかめラーメン550、各種スープ500、焼ビーフン500、鶏甘酢750、メンマ400、自家製焼き豚580、揚ギョーザ470、丸ごとニンニク焼き500、豚生姜焼き600、ホルモン焼き700、豚バラにんにく炒め620。
    〔飲み物〕大瓶ビール620、黒ビール420、ハイボール480、生ビール大800/中520/小400、酎ハイ各種420、ワイン各種400、ブランデー450、ウイスキー(バレンタイン)480、バーボン(IWハーパー)480、ノンアルコールビール350、月桂冠特撰(一合)500、月桂冠上撰(一合)420、月桂冠佳撰(一合)400、月桂冠生酒660、月桂冠にごり酒660、月桂冠・京の泉660、月桂冠たる酒420、焼酎・美山420、ウーロン茶220、キリンレモン170、オレンジジュース170。 (2013年12月調べ)

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〔コラム〕 日本海の海の幸・ズワイガニ

ズワイガニ


 京都府の日本海側に位置する舞鶴にやってきています。

 冬の舞鶴といえば、やっぱりカニですね。

 日本海の深海にすむこのカニは、標準的にはズワイガニという名称ですが、水揚げされる場所によって、オスは「松葉がに」「越前がに」などの地域ブランドで呼ばれています。

 舞鶴でも昨・平成24(2012)年に、特許庁の地域団体商標を取得して、舞鶴漁港に水揚げされたズワイガニのことを、「舞鶴かに」という地域ブランドで呼ぶようになったんだそうです。

 残念ながらタグ付き(地元ブランド)のカニは、通常のものと比べると倍ぐらい高いらしいので、今日はタグなしの、普通のズワイガニをいただきます。

「味はほとんど変わりませんので、ご安心ください」と地元っ子。

 まずは土鍋に張られたダシに、殻が付いたままのカニの一部を投入して着火。この殻付きのカニから、いいダシが出るんだそうです。

 鍋が沸くのを待つ間に、ズワイガニの刺身ですね。

 身の先にワサビ醤油をちょいとつけたら、殻の部分をつまんで高~く持ち上げ、その下に口を持っていって、一気に食べる。

 あっまぁ~っ!

 カニの身の自然な甘みがすばらしい。燗酒、燗酒。

「カニ自身は、自分がこんなに美味しいことを知ってるのかなあ」

「いや、タコみたいに、自分で自分を食べないもんね。きっと知らないんだよ」

 なんて、どうでもいいような会話もすごく楽しい。

 続いてはメスガニ。ひとりに1匹ずつ出されます。

 メスのズワイガニも、地域によってコッペガニ、コウバコガニ、セコガニ、セイコ(セイコガニ)など、いろんな呼び方をされるんだそうです。

 オスの漁期は11月6日から、翌年3月20日まで、5ヶ月近くあるのですが、メスの漁期は開始は同じ11月6日でも、終了は翌年の1月10日までと、うんと短くて、2ヶ月ほどしかありません。これはもちろん資源保護のためです。

 今はちょうどメスの漁期。このコッペガニを楽しみにやってきたのです。

 コッペの大きな特長は、なんといってもその外子そとこ内子うちこですね。

 外子は、甲羅の腹部に抱いている卵のこと。

 卵の成熟度によって、解禁直後のオレンジ色から、年末に向かってだんだん黒い色に、色が変化していきます。今日の外子はその中間、茶色っぽい色合いです。

 このプチプチとした食感が、外子の醍醐味だいごみですねえ。

 そして、甲羅をパカッと開けると、その中にギッシリとつまっているのが、オレンジ色の内子、カニの卵巣です。こちらは濃厚で旨みがたっぷり。まわりのカニミソと一緒に食べると、燗酒が進んでしょうがないつまみになります。

 さあ、カニ鍋の準備も整ったようです。

 熱々のカニを、ポン酢醤油や三杯酢でホジホジモグモグといただく間、みんながすっかり無口になるのもおもしろい。

 そして大きな甲羅で出されたのはカニミソです。

 カニミソの上に、椎茸や三つ葉をのせて、茶碗蒸し風にダシ卵でとじています。

 ん~。コッペの内子もおいしかったけど、こうしてあったかいカニミソもいいですね。

「すみませ~ん。お酒を、アチッ! ていうぐらい熱燗でお願いします」

 と注文して出してもらった熱燗を、甲羅の中に注いで、甲羅にくっついたカニミソを混ぜ混ぜと酒に溶かしてグビリ。

 っくぅ~っ、うまいもんじゃのぉ~!

 最後に、カニ鍋のダシで作ったカニ雑炊が出されます。

 水分が多めのこのカニ雑炊は、カニの味わいもさることながら、具材として投入された海苔のりの風味と食感がいいですねえ。飲んだ後のシメにぴったりです。

 ゆっくり、たっぷりと3時間ほどの宴会コース。ひとり1匹ずつのズワイガニがついて、飲み代も込みで、ひとり9,500円(コッペガニが要らない人は8,000円)というのはお値打ちでした。どうもごちそうさま。

 そしてすばらしい場を設けてくれた幹事さん、どうもありがとうございました。

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ズワイガニ(オス)のカニ鍋 / 刺身 / コッペガニ(メス)

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外子 / 内子とカニミソ / 茶碗蒸し風に調理したカニミソ

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甲羅酒(1杯め) / 甲羅酒(2杯めでも濃厚) / シメのカニ雑炊

《平成25(2013)年12月6日(金)の記録》

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倉嶋編集長とハシゴ酒 … バー「アルフォンソ(Alfonso)」(阿佐ヶ谷)など

Bar Alfonso


 「古典酒場」の倉嶋編集長と合流して、当然のことながら1軒で終わろうはずはなく、2軒目は中野は昭和新道商店街にある、立ち飲みの「パニパニ」に入ります。

 つい先日オープンしたような感じがする「パニパニ」ですが、創業は平成18(2006)年の『パニの日(=8月2日)』。もう創業7年なんですね。

 いつも明るく楽しい店主の長谷部智明さんは、この商店街の役員でもあり、毎年夏に中野駅周辺で実施されている「中野チャンプルーフェスタ」の実行委員長も務めているという、地元の重鎮でもあります。

 「パニパニ」のほうも、まるでずっと以前からこの場所にあったかのような安定感で、夜な夜な大勢のお客でにぎわっています。

 料理が安くておいしいし、いろんな飲み物もそろってますもんね。

 「パニパニ」を出ると、向かい側が、これまた大人気のもつ焼き店、「石松」です。

 この店も、平成17(2005)年12月に、ここに移転してきたので、「石松」になってからの歴史は、「パニパニ」と同じくらいなんですね。(その前は、この近くで、もつ焼き「」として営業していました。)

 カウンター8席ほどの店内は満席のことが多いんだけど、どうかな?

 のぞき込んでみると、ラッキーにも店の奥のほうが空いていて、二人でそこに入れてもらいます。

 キープしている金宮ボトルを出してもらうと残りあとわずか。もう1本、ボトル(1,500円)を入れてもらって、ホッピー(外)で割って乾杯です。

 で、お通し(380円)のマグロぶつから始まって、周りの人たちの注文に合わせながら、タン(100円、塩)やら、牛ミノ(150円、醤油)やら、レバ(100円、塩)やら。

 もうかなりヘベレケに酔ってるんだけど、それでもこの店のもつ焼きはうまいのぉ。

 倉嶋さんとの話は、酒場のこと、酒のこと、さかなのこと、店を切り盛りする店主さんたちのこと、店に集うお客さんたちのことと、幅が広く、しかも深い。話しても話しても話しても、いつまでも話が尽きることがありません。だからいつも飲み過ぎちゃうんだな。

 ここで伺った内容を覚えているだけで、すばらしい酒場紀行文がいくつも書けそうなんだけど、朝になるとすっかり忘れちゃってるのが残念でなりません。

 自分たちも思いっきり酔っぱらってるから、お互いに「すばらしい話だ!」なんて思いながら、同じ話を何度も何度も繰り返してたりするだけなのかもしれないんですけどね。

「次は『ブリック』に行きましょう。『路傍』に行く前に、ちょっと立ち寄って、ボトルを入れてきたんですよ」と倉嶋さん。

 なぬっ?! わらびの「喜よし」からスタートして、私と合流した「路傍」が2軒めかと思っていたら、その途中にもう1軒行ってたんですね。そのあと、「パニパニ」、「石松」と2軒回ったから、倉嶋さんはここですでに5軒めか! すごぉ~いっ!(ちなみに私は2軒分ビハインドの3軒めです。)

 よしっ、と「ブリック」へと向かったものの、ちょうど日付が変わるころで、「ブリック」(24時までの営業)はもう片付けに入っています。残念!

 それじゃあ次へ、とタクシーに乗り込んで、バビュンと向かったのは阿佐ヶ谷のバー「アルフォンソ」。ここは午前3時までの営業です。

 阿佐ヶ谷まで帰って来てれば、私は歩いて帰れるし、倉嶋さんもタクシーで10分ほど。安心して飲みましょう!

 午前0時を回ったこの時間帯でも、「アルフォンソ」の店内はお客さんでいっぱい。カウンター席には座れず、その背後の壁際にある丸テーブルで乾杯。

 そんなわけで今夜も長時間お付き合いいただき、ありがとうございました。>倉嶋さん

 ぜひまたりましょう。よろしくお願いします。

(阿佐ヶ谷駅前で、倉嶋さんのタクシーを見送ったあと、つい誘惑に負けて、博多ラーメン+半チャーハンのセット(650円)を食べてしまったのは、ここだけの話だ。)

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「パニパニ」アールグレイハイとお通し、そして料理いろいろ

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「石松」ホッピー / お通し(マグロぶつ) / タン塩

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牛ミノ醤油 / レバ塩 / 「長浜や」チャーハンセット

・「パニパニ」の店情報前回) / 「石松」の店情報前回) / 「アルフォンソ」の店情報前回

《平成25(2013)年11月1日(土)の記録》

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倉嶋編集長と飲む千福 … 樽酒「路傍(ろぼう)」(中野)

「千福」樽酒


 昭和36(1961)年創業の老舗酒場、樽酒「路傍」にやってきました。

 店名に『樽酒』という肩書が付いているとおり、この店は樽酒が売り。しかも呉は「千福」の樽酒で、1合升にきっちりと1杯が800円。すいすい飲めてしまうのが危ないんだなあ。

 そんなことを考えているうちに、店の前に到着。

 ここの引き戸は建てつけが悪くて、開けるのにコツがいる。開いたら開いたで、閉まらなくなっちゃったりするんですよねえ。

 この戸を簡単に開けれるか、なかなか開けられずに入口で戸惑ってしまうかで、この店の常連度が計れてしまうほど。

 その引き戸に手をかけて、フンッと力を込めて引っぱると、オロッ?!

 拍子抜けするほど軽く引き戸が開きました。

「こんばんは。なんでこんなに軽くなったの?」

 引き戸そのものは変わったように見えないので、そう聞いてみると、

「いや、ちょっとつついてたら軽くなったんですよ」と店主。

 えぇ~っ? みんなが何年も苦労してきたのに……。あの苦労はなんだったんだ。

 その入り口を入ると、すぐ目の前は土間になっていて、右にテーブル席、左に小上がりの席があるものの、いずれも荷物置き場。客が座る場所としては使われていません。(本格的に満席になったら使えるかもね。)

 みんなが座る場は、店の奥にあるJ字で8席ほどのカウンター席です。

 J字といっても、ぐるりと丸いわけではなくて、カク、カクと角になっている。その角の内側に、レンガ造りの小さな炉があって、冬場のこの時期はシュンシュンと鉄瓶の湯が沸いています。

 J字のカウンターが途切れたところに、店主夫妻が立ち、バーでのバーテンダーと同じように、店全体を采配してくれるんですね。

 カウンターがいっぱいになっても、店主も含めて10人以内というこの人数。みんなで共通の話題で盛り上がるのにちょうどいい。

 一見さんであっても、店主夫妻が適度に会話のパスを出してくれるので、それに答えているうちに、知らぬ間に会話の仲間に入っていけるのでした。

 今日はこの店から飲み始めなので、まずは瓶ビール(キリンラガー)をもらいます。

 この店にある飲み物は、「千福」の樽酒(1合800円)と本醸造(たぶん1合500円)、大瓶ビール、そしてウイスキー水割りだけ。焼酎は置いていません。

 女将の和栄さんが、カウンターの中で支度をして出してくれるお通しはインゲンの胡麻和えです。

 店主夫妻の共通の趣味は渓流釣り。

 お店が休みの週末(日祝定休)になると、お二人そろって渓流釣りに出かけていくんだそうです。

 そんな自然好きの店主夫妻だから、カウンターの上にも季節ごとの野菜類などが並んでいて、それを料理して出してくれるのです。

 とそこへ、「こんばんは」と入って来られたのは、「古典酒場」の倉嶋編集長です。

 今日はわらびの「喜よし」で飲みましょう、とお誘いいただいたのですが、横浜の職場から蕨までは、最速でも1時間半ぐらいはかかってしまう。とても一次会の間に合流できそうにないので、ここ中野の「路傍」で合流しましょう、ということにしたのでした。

 私もちょうど1本めのビールを飲み終えるところで、一緒に樽酒(800円)をもらって乾杯です。

 っくぅ~っ。うまいっ。

 樽酒を注文すると、小皿に塩を盛って出してくれるのですが、この塩と「千福」樽酒が絶妙に合うんですよねえ!

 あっという間に1杯めの樽酒を飲み干して2杯めへ。ワイワイとみんなで楽しく話しながら飲んでいると、酒のペースもぐんぐん上がります。

 つまみには、とんぶりやエリンギを注文。

 とんぶりは、山芋をすりおろしたものにのせ、うずらの黄身をトッピング。これをグリグリとかき混ぜて、すすり込むようにいただきます。

 エリンギは炉の炭火で丸ごと炙ったものを、細く裂いて、サッと醤油をかけて出してくれます。これもいいなあ。

 樽酒も進んで2時間ちょっとの滞在。今日のお勘定は二人で5,800円(ひとりあたり2,900円)でした。どうもごちそうさま。

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樽酒「路傍」 / まずは瓶ビール / いんげん胡麻和え

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とんぶり / エリンギは丸ごと炙って / 裂いて出してくれる

店情報前回

《平成25(2013)年11月1日(金)の記録》

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受注生産のもつ煮込み … やきとん「すっぴん酒場(すっぴんさかば)」(野方)

受注生産のもつ煮込み


 もつ焼き(=やきとん)が好きなので、東京の自宅に戻っている土曜日は、もつ焼きを食べに出かけることが多い。

 今から10年ほど前までは、わが家の近くで、もつ焼きが食べられる店というと、新井薬師前の「四文屋」、沼袋の「ホルモン」、中野の「春」(現在の「石松」)、阿佐ヶ谷の「川名」、荻窪の「カッパ」、そして今はなき鷺ノ宮の「鳥芳」ぐらいしか、私は知りませんでした。

 ところが、平成16(2004)年1月に、野方に「秋元屋」が開業して以来、「すっぴん酒場」(野方)、「たつや」(沼袋と鷺ノ宮)、「弐ノ十」(都立家政)と、下町のもつ焼きの名店と比べても、そん色のないもつ焼きの店がどんどん増えてきて、今や西武新宿線の沼袋~鷺ノ宮の各駅の周辺には、それぞれ4~5軒ずつものもつ焼き店がひしめいています。

 我われ、もつ焼き好きは、あっちの店にも行きたいし、こっちの店にも行きたいしと、まさにうれしい悲鳴状態。身体がいくつあっても足りゃしない。

 今日は平成18(2006)年11月15日創業の、カウンターだけの立ち飲みもつ焼き店、「すっぴん酒場」にやってきました。

 ついこのあいだ開店したような気がするのに、もう創業7年になったんですね。

 店主の徳宿克治(とくしゅく・かつじ)さんは、私と同い年なのに、身体もキリッと筋肉質に引き締まっていて、うらやましいほど若々しい。

 まずは黒ホッピー(450円)をもらうと、お通し(100円)のカブとキュウリも出されます。これをもつ焼き用の串2本を箸代わりにいただくんですね。

 店主の修業先は、神田の「三政(さんまさ)」。串を箸代わりにするのは「三政」ゆずりなんですね。

 最初はレバ(100円)とシロ(100円)を1本ずつタレで焼いてもらいます。

 レバとシロは、もつ焼きの王道的2品。仕入れや仕込み、そして焼きの良し悪しがよくわかる一品です。ここ「すっぴん酒場」も含めて、冒頭でご紹介したこの界隈のもつ焼き屋では、いずれもすばらしいレバやシロが楽しめます。

 お勘定はキャッシュ・オン・デリバリ制。目の前のカゴにお金を入れておくと、出てきた品物と引き換えに、料金を取り、おつりを入れてくれます。

 入口近くのお客さんから煮込み(400円)の注文が入ったところで、私も煮込みを便乗注文。奥で飲んでいる常連さんからも煮込みの声がかかります。

「そうやって合わせて注文してくれると、本当に助かります。ばらばらと注文が入ると、ずぅ~っと煮込みばっかり作ってないといけなくなって、煮込みウツになってしまいそうになるんですよ(笑)」

 と女将さん。ここの煮込みは、あらかじめじっくりと煮込んで、冷蔵庫で保存している煮込みを小鍋にとって加熱し、その時に豆腐なども加えるという受注生産方式。『温め直す』という感じではなくて、この小鍋でしっかりと煮込んで仕上げていくんですね。だから時間がかかる。

 したがって断続的に煮込みの注文が入ると、仕上げ用の小鍋の前から離れられなくなってしまうんだそうです。

 大根やニンジンなどの根菜類も入った煮込みは、ボリュームもあって、これだけで中身(ホッピーの焼酎おかわり、250円)が2杯いけました。

 3回目の中身(つまりホッピーは4杯め)をもらって、この店ならではの一品、ショウガミョウガ(200円)をもらいます。

 ショウガミョウガは、その名のとおり、生姜しょうが茗荷みょうがを豚肉で巻いて、表面がカリッとなるくらいに焼いたもの。大好きな一品です。

 そして最後、シメの1本は、これまたこの店ならではの一品、ハラミナンコツ(100円)です。

 串の先のほうにハツの弁の部分や動脈の部分が、まん中に喉頭のどがしらをたたいた軟骨部分が、そして根元にハラミが刺されたこの串は、食べるにつれて味わいや食感が変わるのがおもしろい一品です。

 ゆっくりと2時間ほど立ち飲んで、キャッシュ・オン・デリバリでの支払合計は2,200円でした。どうもごちそうさま。

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黒ホッピー / お通しのカブとキュウリ / レバ(たれ)

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シロ(たれ) / ショウガミョウガ / ハラミナンコツ

店情報前回

《平成25(2013)年11月23日(土)の記録》

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豚汁うどんで酒を飲む … 「はまや食堂(はまやしょくどう)」(杉田)

豚汁うどんで燗酒


 あいかわらず、週に2~3回のペースで通い詰めているのが、単身赴任社宅のすぐ近くにある定食屋、「はまや食堂」です。

 とにかく野菜がうまいんだなあ、この食堂は。

 もちろん魚や豚肉(肉はなぜは豚肉しかない)もおいしいんだけど、野菜がずば抜けている。

 たとえば茹でたブロッコリーの硬すぎず、軟らかすぎずの絶妙な食感がたまんない。

 そんな「はまや食堂」にこの冬、ひとつの新メニューが登場しました。

 とん汁うどん(580円)です。

 その名のとおり、豚汁の中にうどんを入れて仕上げた料理で、ひとり用の土鍋で供されます。

 金曜日の今日は、冷ヤッコ(130円)と冷しトマト(150円)で、大瓶ビール(キリンラガー、480円)を飲んだあと、秋田の美酒「爛漫」(大)の燗酒(500円)とともに、この豚汁うどんを注文したのでした。

 酒のさかなと、シメの食事を、この一品で済ませてしまおうというねらいです。

 土鍋のふたを取ると、ホワンと盛大に立ち上る湯気。この季節、この熱々がうれしいですねえ。

 おぉ~っ、あまりの具だくさんに、麺(うどん)が見えない。

 豚肉、豆腐、大根、ニンジン、白菜がたっぷりと入ってて、ほうれん草もトッピングされています。

 その具材をひとつずつ、つまんでは飲み、飲んではつまみ。

 熱いうどんに燗の酒。身体がポカポカと温まってきます。

 おっ。麺が稲庭うどんだ!

 秋田の稲庭うどんは、呉の細うどんと同じような細い麺なのですが、しっかりとコシがあるのが特徴です。

 「はまや食堂」には、冬場の定番メニューとして、土鍋うどん(650円)があります。

 こちらには、醤油とみりん、砂糖で味付けした、関東風のうどんつゆを使われていて、具材は野菜天ぷらと玉子。この半熟玉子が、土鍋の熱気でゆるやかに煮えてくるのがいい。

 揚げたてで入れられる野菜天ぷらは、うどん汁を含んで徐々にやわらかくふやけていきます。これをつまみに酒を飲むんですねえ。

 ああ、土鍋うどんも捨てがたい。

 土鍋うどんのほうは、稲庭うどんではなくて、普通のうどんが使われています。

 具材も麺も減ってくると、次はうどん汁をつまみに燗酒です。

 豚汁うどんの汁は、通常メニューの豚汁(280円)と同じように、すべてを飲み干すことができる薄めの味付け。そこに豚肉の旨みや脂分、そして野菜の甘みも加わって、いいスープになってます。

 汁も燗酒もすっかり飲みきって1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は1,840円でした。どうもごちそうさま。

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ビールとお通し(サービス)の枝豆 / 冷ヤッコ / 冷しトマト

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豚汁うどん / 麺は稲庭うどん / 別の日に食べた、土鍋うどん

店情報前回

《平成25(2013)年11月29日(金)の記録》

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森下賢一さんを偲んで … 「河本(かわもと)」(木場)

ホッピーとニコタマ


 さる11月26日(火)、師と仰ぐ森下賢一(もりした・けんいち)さんが、尿毒症のため逝去されました。81歳でした。

 今日は江東区の富岡斎場で「お別れの会」が開かれました。

 会場には吉田類(よしだ・るい)さんや、「河本」の常連さんたちもいらっしゃっています。

 森下さんは、昨年末に足に血栓ができて入院。手術をされたのですが、年が明けた1月、今度は腎臓に血栓ができ、6時間にも及ぶ大手術の結果、なんとか一命はとりとめました。しかしながら、それからは人工透析が必要となり、退院することはできない状態になってしまったんだそうです。

 そして8月。人工透析をするための血管にまで血栓ができてしまい、ついに人工透析もできなくなってしまいました。

 こうなると普通なら数週間程度しか生き延びることができないらしいのですが、森下さんはそれから3か月も闘病されたんだそうです。

 11月25日(月)は、森下さんの奥様・廣子(ひろこ)さんのお誕生日。病床で「今日まで生きててくれてありがとう」と告げる奥様に、「ふわ~っ」とアクビで返事をし、それから数時間後(26日の午前2時55分)に息を引きとられたんだそうです。

 「お別れの会」を終えて、いったん自宅に戻り、服を着替えてから、また改めて江東区へと向かいます。

 今日は、森下さんが愛した酒場の1軒、木場の「河本」で森下さんのことを偲ぼうと思っているのです。実は森下さんのご自宅が、「河本」のすぐ近くなんですね。

 開店時刻の午後4時過ぎに着いたのに、店内はすでに満席模様。かろうじて空いているすき間に入れてもらって、ホッピー(400円)とニコタマ(にこみ玉子入り、300円)でスタートです。

 これまでにも何度か書いてきましたが、このブログのタイトル「居酒屋礼賛」は、森下賢一さんの著書、「居酒屋礼讃」から無断借用したものでした。

 森下さんの「居酒屋礼讃」は、私にとって、『酒場めぐりのバイブル』のような存在だったのです。

 のちに、森下さんの句会に参加されている方と知り合うことができ、森下さんに無断借用をお詫びする場を作ってもらう機会を得ました。

 森下さんは、なにも言わずにニコニコと許してくれたばかりか、その後、「居酒屋礼讃」が文庫本化されるのにあたって、その『解説』の執筆者にご指名いただいたり、「古典酒場」誌上で、リレー形式に行われた「新・居酒屋談義」でも、ご自身の次に私にバトンを回してくださったりと、まるまるお世話になりっぱなし。

 ひとつも御恩返しができないまま、お別れの日が来てしまったのが残念でなりません。

 2杯めのホッピー(400円)をもらって、つまみには「かけじょうゆ」(400円)を注文。かけじょうゆというのは、マグロぶつ切りのこと。あらかじめ醤油をかけて提供されるのでこう呼ばれるようになったのかな? この店特有の言い方ではなくて、この地域では昔からそう呼んでいたようです。

 森下さんは昭和6(1931)年に、神奈川県の材木商の家に生まれました。

 戦後は学校にも通えない状態が続いたのですが、大学検定で資格を得て、早稲田大と東京外語大に合格。もともと語学が好きだったことと、国立のほうが学費が安いからということで東京外語大に入学。

 昼は学校に通い、夜は米軍基地での電話交換(通訳的な役割)などのバイトをしながら学費を稼ぐという生活を送ったんだそうです。

 大学を出た後は、商社員としての東南アジア駐在を経て、フランスに留学。そこから今で言うバックパッカーのようなやり方で世界中を旅して歩き、帰国後、その体験を週刊誌(平凡パンチ)に連載。以降、翻訳家・エッセイストという道を歩んでこられました。

 3杯めのホッピー(400円)には、おでん(400円)を合わせます。おでんは「河本」の冬場の名物。おまかせ5個で400円というのが標準形ですが、人によっては「玉子も入れてね」とか、「豆腐を入れておまかせで」と、好みの品を入れてもらったりもしています。

 単行本としての「居酒屋礼讃」が毎日新聞社から出版されたのは、今から21年前、平成4(1992)年のことでした。

『ぼくはこの本が、赤ちょうちんへの挽歌となって欲しくはない。しかし、とにかくぼくが好きな居酒屋とパブへのオマージュ(賛辞)として、片思いの歌として、書いておきたかったのだ。』

 冒頭の部分にそう書かれています。

 酒場を評価したり、欠点を指摘したりするのではなく、酒場を愛する気持ちをそのまま片思いの歌として綴る。

 この本のタイトルを使わせていただいている以上、私自身も、これからもできるだけそういう文章になるように心がけていきたいと思います。

 さらに「居酒屋礼讃」をはじめ、森下さんの酒場本では、掲載されている酒場の住所、電話番号、営業情報などに加えて、わかる範囲でお酒や料理の値段も記載されています。

 森下さんは常々、飲食に関わる記事では「いくらで飲食できるか」を書き添えることが記録として重要だとおっしゃっておられました。

 なけなしの小遣いをやりくりしてでも通いたい酒場の情報にこそ、値段の要素は重要。このブログでも、森下さんのその考え方は必ず踏襲していく所存です。

 3杯めのホッピーが半分ほど残っているので、湯どうふ小(100円)を追加注文。夏場は「やっこさん」(小100円・大200円)、冬場は「湯どうふ」(値段は同じ)が、この店の人気メニューです。イカ塩辛(200円)をのっけて食べてもおいしいんですよねえ。

 森下さんは1月の大手術以降、食事をとることもできず、チューブでの流動食になっていたんだそうです。

 美味しいもの(というよりも珍しいものかな?)が大好きで、しかも素敵な呑ん兵衛だった森下さんにとって、思うように飲み食いできない1年近くの闘病生活は、さぞかしおつらかったことでしょう。安らかにお休みいただきたいと思います。(合掌)

 開店(4時)から閉店(土曜日は7時)まで、ゆっくりと3時間の滞在。ホッピー3杯に、つまみが4品で、今日のお勘定は2,400円でした。どうもごちそうさま。

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かけじょうゆ / おでん / 湯どうふ(小)

店情報前回

《平成25(2013)年11月30日(土)の記録》

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7年ぶりでも同じ値段 … 大衆酒場「バクダン」(高円寺)

バクダン

 日曜日の午後7時過ぎ。ものすごく久しぶり(7年ぶり)にやってきた大衆酒場「バクダン」は、以前と変わらず、多くの酔客たちでにぎわっています。

 この店は、入口側にずらりとテーブル席が並び、奥の厨房横に7席分ほどのカウンター席。この空間を若店主(二代目)と、手伝いの若い女性のふたりで切り盛りします。

 私もそのカウンター席の一角に座り、まずいただく飲み物は「ホッピー酎」(350円)。

 おろっ。7年も間があいたのに、飲み物の値段も、食べ物の値段も変わってないんじゃないか?

 大瓶ビールが480円、焼酎や日本酒は250円、ホッピーをはじめとする酎ハイ類は350円。つまみの値段も変わってないのがうれしいではありませんか。

 来た来た。ホッピー酎。

 氷入りのサワーグラスに焼酎がたっぷりと8分目ほど。ホッピー(ソト)の入る余地は、ほとんどありません。

 そうそう。思い出したよ。この店のホッピーはこうだったなあ。

 目の前の冷蔵ガラスケースには、見るからにおいしそうなマグロのサクが並んでいます。つまみは、まずはこれだな。

「すみません。マグロぶつ(350円)をお願いします」

 すぐに出される小鉢のマグロぶつは、赤身が3切れに、中トロっぽい部分が3切れ。見た目で感じたとおり、このマグロぶつはうまいなあ。

 続いてゲソ天(380円)を注文すると、できたて熱々のゲソ天が出されます。

 天つゆは出されず、ゲソ天はじょう油で、野菜の天ぷらは塩で食べるのが、この店の流儀。

 ナカ(ホッピーの焼酎おかわり)を注文すると、180mlコップで焼酎(250円)が出され、グラスの氷を追加してくれます。

 この焼酎を、半分だけグラスに入れてホッピーを作るとちょうどいい。ナカ1杯で、ホッピーが2杯作れます。

 そのホッピーを飲みながら、カウンター内の若店主に店のことを聞いてみます。

 若店主のお父さんは、戦後すぐに創業した池袋の大衆酒場「バクダン」で修業。そこから暖簾のれん分けをする形で、ご両親がこの地に「バクダン」を開業したのは、昭和31(1956)年のことでした。

「いっときは都内の各地に、暖簾分けした『バクダン』があったらしいのですが、いま営業を続けているのはウチだけみたいです」

 厳しいおばあちゃんの存在も、この店の名物だったのですが、そのおばあちゃんは、4年前(2009年)に亡くなられ、それを機に、先代(お父さん)も隠居。店は若店主(二代目)に任されたんだそうです。

 コップに残しておいた半分の焼酎で、最後の1杯となるホッピーを作ると、ソト(瓶入りホッピー)もちょうどなくなりました。

 そのホッピーに合わせて、「コンニャクみそ」(200円)を注文すると、これはいわゆる味噌田楽みそでんがく。あったかいのがいいですね。

 この店は、冬場のひとり鍋も充実しています。湯豆腐(350円)から始まって、煮込み豆腐(600円)、豚鍋(600円)、鱈鍋(700円)、そしてカキ鍋(800円)の5種類。これまた、7年前から値段が変わってないですねえ!

 変わらぬ老舗の安定感にくつろぎながら1時間ちょっとの滞在。今日のお勘定は1,530円でした。どうもごちそうさま。

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大衆酒場「バクダン」 / ホッピー酎 / マグロぶつ

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ゲソ天 / ナカおかわり / コンニャクみそ

店情報前回

《平成25(2013)年11月24日(日)の記録》

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焼レバで飲む焼酎湯割 … 「三河屋(みかわや)」(弘明寺)

焼レバ


 三河屋? 酒屋のような店名だなあ。

 そう思っていたら、このお店、大正10(1921)年に創業したときは酒屋だったんだそうです。戦後、現在の形の飲食店に転向し、今に至っている。創業から92年。飲食店になってからでも70年近い老舗です。

 店頭の看板に『御酒と御食事』と書いているとおり、お酒も料理も楽しむことができる大衆割烹的なお店。大衆食堂や大衆酒場よりはやや高額ながら、普通の割烹や小料理屋よりは安価に楽しむことができる。そんな感じの飲食店のようです。

 入口を入ると、右手に7席分のカウンター席、左手から店の奥にかけてはテーブル席がずらりと並んでいて、2階には座敷席もあるようです。

 カウンターの奥側には男性ひとり客が飲んでいて、私は手前のほうに腰を下ろし、大瓶のビールを注文。

「大瓶はエビス、アサヒ、キリンがありますが」

 とのことで、キリンを注文。アサヒとキリンは680円。エビスは700円です。

 特に「このビールじゃなくっちゃ!」といった好みがあるわけではないのですが、横浜で飲むときは、なんとなく横浜らしいキリンを選ぶことが多いのです。

 そのビールと一緒に出されるお通し(サービス)は、えんどう豆。

 新鮮な魚介類、肉類、そして野菜類とずらりと並ぶ短冊メニューの中に、子袋(550円)や焼レバ(550円)、気仙沼ホルモン(480円)などのホルモン料理があることを発見。今日の1品めとして、子袋(550円)を注文します。

 待つことしばし。中華鍋でサッと炒めた子袋こぶくろが、皿盛りで出されます。味は付いているので、添えられた練りガラシをちょいと付けていただくと、プリップリの食感がいいですね。

 2品めには焼レバ(550円)を注文して、飲み物は、そば焼酎(雲海、350円)をお湯割りでもらうと、お湯割りはサワーグラスで出されます。

 焼レバは、いわゆるレバーステーキ。薄くスライスした豚レバーを中華鍋で焼き、千切りにしたキャベツの横に盛りつけ、中濃ソースをたっぷりとかけたらできあがり。

 もつ焼き(串焼き)のように、塩・タレで食べるレバーもおいしいですが、炒めてソースというのもいいですねえ。

 ただ、けっこう量があるので、食べてるうちにだんだんと冷めてくるのが残念なところ。

 温度が下がると、レバーが硬くなるのが玉にキズ。冷めないうちに一所懸命食べないといけません。

 こうしてみると、もつ焼きの分量(1串に4切れ程度)は、冷めないうちに食べるのに、ちょうどいい分量なんだなあ。

 焼きレバを大急ぎで食べたので、お湯割りのそば焼酎が、まだ半分ほど残ってる。

 改めてメニューを見ると、塩らっきょう(300円)があるので、それを注文。焼酎にぴったりのつまみです。

 出てきた塩らっきょうを見てびっくり。

 小鉢にゴロゴロとなんと11個も!(数えました。)

 残り半分の焼酎は、ほんの3~4粒の塩らっきょうで飲み終えて、逆に残った塩らっきょうのために、そば焼酎(350円)のお湯割りをおかわりです。

 おかわりのお湯割りが来たところで、シメの食事兼つまみとして、焼おにぎり(150円)を注文。

 焼おにぎりは時間がかかるだろうと思って、早めに注文したのですが、比較的あっという間に焼おにぎりも出てきました。

 これも出てくるとすぐに食べないと、表面が硬くなっちゃうんですよねえ。

 塩らっきょうもすべて食べ終えて2時間ほどの滞在。今日のお勘定は2,930円でした。どうもごちそうさま。

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「三河屋」 / ビールとお通し / 子袋

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そば焼酎(お湯割り) / 塩らっきょう / 焼おにぎり

店情報

《平成25(2013)年11月14日(木)の記録》

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店情報: 「三河屋(みかわや)」(弘明寺)

    三河屋
  • 店名: 御酒と御食事「三河屋」
  • 電話: 045-731-6605
  • 住所: 232-0061 神奈川県横浜市南区大岡2-7-6
  • 営業: 11:30-21:30、日祝休
  • 場所: 横浜市営地下鉄・弘明寺駅2B出口を出て、大通り沿いに南下(上大岡方面に進む)こと150mほど(徒歩約2分)、「旧道入口」の信号交差点を右折した先、右手。
    京急・弘明寺駅からは、出口を出て正面を横切る道を右へ。坂道を道成りに下ること180mほど(約3分)で、弘明寺の山門前から伸びる商店街に入るので、さらにそのまま道なりに商店街の中を進むこと、さらに350mほど(約7分)で、商店街を抜けて地下鉄・弘明寺駅の入口に出るので、そこを右折して150mほど(約2分)、「旧道入口」の信号交差点を右折した先、右手。京急・弘明寺駅からの総距離は720mほど(約13分)。
  • メモ: 大正10(1921)年に、酒屋として創業。戦後、飲食店に転向した。店内はカウンター7席あり、テーブル7卓32席(4人×5卓、6人×2卓)、2階には6人の個室と、20~30席ほどの座敷席。予約可能。
    〔飲み物〕瓶ビール大680・中550、小450、エビスビール大瓶700、黒ビール小瓶450、清酒「高清水」大700・小350、清酒「菊正宗」大740・小370、菊水ふなくち缶520、生酒「菊正宗」720、生酒「白鹿」720、酎ハイ(レモン・緑茶・梅・ウーロン)420、芋焼酎「倉岳」400、そば/むぎ焼酎350、ハイボール550、サントリーオールド420、サントリー角410、ジュース/サイダー/コーラ200。
    〔料理〕刺身盛合せ2,300、まぐろ(上)刺身1,500、あじ刺身(豊後)800、貝柱刺身700、赤貝680、山かけ750、まぐろ納豆680、いか刺身600、いか納豆550、生うに500、いくらおろし和え500、ぬた500、さんま酢物480、しめさば480、胡瓜もみ480、もつ煮込み480、かきちり1,600、キムチ鍋1,200、湯豆腐650、めかぶ三宝漬400、茶わんむし500、若鶏からあげ500、気仙沼ホルモン480、あげ出し豆腐480、野菜コロッケ450、合鴨つくね450、合鴨串焼450、新さんま塩焼650、ぶり照焼500、さば照焼500、あじ干物450、ししゃも420、からし明太子400、なすおしん香300、納豆150、塩らっきょう300、しらすおろし和え300。さしみ1,100、えび天ぷら950、とんかつ800、たこ550、焼レバ550、子袋550、串かつ550、たらこ400、おしん香400、冷やっこ350、冷トマト350、もろ胡瓜300。フライ盛合せ1,200、おろしとんかつ1,000、えびフライ950、かきフライ900、あじフライ530、いかフライ500、ポテトフライ450、天ぷら盛合せ1,200、桜えびかきあげ650、あなご天ぷら600、めごち天ぷら550、きす天ぷら500、野菜天ぷら500。海鮮サラダ850、かにサラダ800、中華風サラダ500、野菜サラダ480、ポテトサラダ480。
    〔〆の一品〕おにぎり1個180、焼おにぎり1個150、塩うにおにぎり1個250。お茶漬500、茶そば400、ちまき250、たぬきうどん500、味噌汁230。コーヒー300、ゆずシャーベット200、アイスコーヒー300、抹茶プリン200。
    〔定食〕刺身定食1,350、おろしとんかつ定食1,350、エビフライ定食1,350、かきフライ定食1,350、天ぷら定食1,250、海鮮丼1,100、とんかつ定食1,100、串かつ定食900、焼魚定食900、若鶏かあらげ定食880、フライ定食880。
    その他、日替りの黒板メニューもあり。(2013年11月調べ)

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