閃きの逸品、ペラシロ … やきとん「たつや」(沼袋)
上の写真の手前側の串焼き。ペラシロ(105円)といいます。
煮込みにも出来ないようなペラペラのシロ(豚腸)をまとめて串に刺し、カリカリに焼き上げる1本です。
もともと捨てるしかないぐらいだったこの部位。
「串に刺してカリッと焼いたら美味しそう」
という、「たつや」の女性スタッフの
「ペラペラな分だけ、焼き上がりの見極めがむずかしいんですよ。油断してるとすぐに焦げてしまう」
と話してくれながら、ペラシロの串を持ち上げて、遠火で仕上げる店主・藤井龍成さん。お名前が龍成(たつなり)だから、店の名前が「たつや」です。
最後にサッとタレの壺にくぐらせたら出来上がりです。
ど~れどれ。
なるほど! このカリッとした食感がいいですね。噛んでるとシロの旨みが広がってくる。
焼き鳥屋などで出される、カリッと焼き上げた鶏皮も好きなんですが、ペラシロのほうが薄い分だけ、カリッと感がいい。これは好きだなあ。
奥側の丸いのが並んだ串は、つくねのようにも見えますがそうではなくて、実は
「たつや」もまた、「喜よし」・「秋元屋」系列のやきとん店なので、味噌焼きも名物のひとつ。
やきとんのみならず、里芋なんかも味噌焼きにできるんですね。(里芋の味付けは、塩か味噌が選べます。)
天皇誕生日にからむ三連休最終日の今日。早めの夕方に、「今日はどこで飲もうか」と考えていたとき、沼袋「たつや」の店主からの、
「祝日だけど、年末ってことで臨時に食肉市場が稼働してます。今年最後の『今朝締めモツ』。祝日だけど、17時からお待ちしています」
というツイートが目に飛び込んできたのでした。
(こいつは行かねば!)
と「たつや」にやってきて、まずは黒ホッピーセット(399円)と、『今朝締めモツ』の冷製おまかせ3点盛り(525円)を注文。今日の3点は、ハツ刺、ガツ刺と、自家製酢みその豚耳でした。
ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、262円)をもらって、焼き物はレバ(105円)、テッポウ(105円)、ぶつ切りラム(210円)の味噌焼きを1本ずつ。
「レバは軽めでお願いします」
今朝締めのレバなので、そうお願いしたところ、
「味噌焼きで軽めにするのは難しいんですよ」
味噌焼きは、液体状の味噌ダレの壺に、何度もくぐらせながら、しっかりと焼き上げていくのが基本。だから冷めてもおいしいんです。それを「レア気味に」とお願いするのは、確かにけっこう無理のある注文ですね。
それでも店主は、レバ味噌ちょい焼きを絶妙なレア加減で出してくれました。ありがとう!(ちなみに、この店本来のレバちょい焼きは塩味です。)
テッポウ味噌は当然のごとくうまいのですが、ラム味噌もいいですねえ。ラムもすっかり「たつや」の定番として、レギュラーの座を確保しているように思います。
都合3杯めとなるナカ(262円)をもらって、ここらで野菜物も注文。
いつもはお新香(盛り合せ、210円)をもらうことが多いのですが、今日はメニューに「白菜ゆず風味おしんこ」(210円)というのがあるので、これをもらってみましょう。白菜のおいしい季節ですもんね。
いつものお新香もボリュームたっぷりですが、この白菜も量がありますねえ!
最近、すっかり野菜好きになっているので、この量はうれしいなあ。
4杯めとなるナカ(262円)で、ちょうどソト(瓶入りホッピー)もなくなりました。今日はソト1・ナカ4のペースですね。
そして、最後にもらったのが冒頭でご紹介したペラシロ(105円)と里芋味噌焼き(126円)だったのでした。
ゆっくりと2時間ほどの滞在。今日のお勘定は2,670円でした。どうもごちそうさま。
てっぽう味噌 / ぶつ切りラム味噌 / 白菜ゆず風味おしんこ
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コメント
ペラシロ、なるほど・・です。廃物利用ではなく、端っこがおいしい、という話ですね。
向田邦子のエッセーで、巻き寿司の端っこ(具が不ぞろいに飛び出したところ}が好きという話を思い出しました。
投稿: 越村 南 | 2013.12.25 21:34