舞茸天ぷらで美酒爛漫 … 「はまや食堂(はまやしょくどう)」(杉田)
横浜に再赴任してからの1年間で、すっかり行きつけの店になった「はまや食堂」にも、年始の呑み初めに出かけます。
この店にやって来ると、まずは入口横の壁に張り出された、今日のサービス定食3種を確認するのが毎回の楽しみになっています。
この時点で、なにを注文するか決めてしまうことが多いのです。
いつものように、まずは特別定食(980円)からチェック。
今日の特別定食の主菜はサバ塩焼き。副菜として、小松菜おひたし、スパゲティサラダ、大根煮付けの3品から2品を選択し、ライスセット(ごはん、漬物、みそ汁)が付きます。
う~む。今日は魚の気分じゃないのか、今ひとつ、心が揺さぶられません。
続いてB定食(580円)。こちらは厚焼き玉子を主菜に、副菜がしらすおろし、そしてライスセットです。これまた今いち気分がのらないなあ。
最後のC定食(680円)は、主菜が
「舞茸天ぷら」というのは通常メニューにはありません。たまたま今日、仕入れがあったのに違いない。こいつは食べとかなきゃいかんなあ。
よしっ。今日はC定食と、何か1~2品、追加の酒の
文章にすると長いですが、これを入口の前で、5秒以内ぐらいで考えて、店内へと入るんですね。
「はい、いらっしゃいませ。今年もよろしくお願いします」
きっちりと両手を体の前で合わせて、頭を下げながらごあいさつしてくれる女将さん。
厨房を担当されているご主人(と思しき男性)と女将さんとが、お二人で切り盛りされているこの食堂。昭和33(1958)年創業の老舗ながら、店内はいつも清潔で、お二人が上品なのがいいんですよねえ。
類は友を呼ぶのか、やってくるお客さんたちも、品がいいんですよねえ。
いや、けっして立派な身なりをしてるってことじゃないんですよ。
今の季節だと、ほとんどの客がジャンパー姿。スーツ姿の人なんて、あまり見たことがありません。
でも、そういうことではないんです。
なんていうんでしょう、『
たくさん飲んで酔ってきても、乱れない、騒がない、くだを巻かない。
みなさん、静かに飲んでらっしゃいます。
それがいいんですねえ。本当に落ち着く。
新年のごあいさつをすませたあと、「きょうは?」と聞いてくれる女将さんに、
「燗酒の大(500円)と大根煮付け(200円)、あとC定食(680円)を、ライスは小で、あとでお願いします」と注文します。
日替わりの野菜の煮付け(今日は大根)も、この店の名物のひとつ。
店に入ってくるなり、メニューもなにも見ないで、「ビールと煮付け」と必ず注文する常連さんもいるほどです。
日替わりといっても、主となる食材が日替わりになるだけで、ちくわ、平天、こんにゃく、いんげん、にんじん、昆布巻きなどはいつも入ってて、熱々の状態で出してくれる。
だから、煮物盛り合せというか、おでんのような感じで、お酒とともにいただくことができるんですね。これが200~250円というのがうれしい。
さあ、舞茸天ぷらも出てきました。予想どおり、これも舞茸だけではなくて、エノキや茄子、ピーマン、ニンジン(細切りの小さなかき揚げ)などの天ぷらが盛り合わされています。
うぅ~っ。できたてホクホクの舞茸天がうまいっ!
この店に通うようになって、すっかり野菜が好きになっちゃったなあ。
舞茸天ぷらを食べ終えたところで、燗酒大もちょうど飲み終えた。でも、ちょっと飲み足りないなあ。
「すみません。燗酒を今度は小さいの(280円)をください。あとC定食の納豆も先に出してもらって、追加で
「はいはい」と笑顔で注文を受けてくれる女将さん。
味付け海苔は、1袋めは、そのままつまみとしていただいて、2袋めは、後で出されるごはん用にとっておきます。海苔も納豆も、とてもいい燗酒のつまみになります。
燗酒がまだ残っている状態で、最後の小ライスセットを出してもらいます。
小ライスセットは、豆腐と
すっかり満腹になって1時間半ほどの滞在。今日のお勘定は1,690円でした。どうもごちそうさま。
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