東京下町の一大観光地 … もつ焼き「宇ち多゛(うちだ)」(立石)
横浜の単身赴任社宅の近くには、JR京浜東北線(根岸線)の駅と、京急本線の駅の二つがあります。
JR線に乗り込めば、そのまま乗り換えなしで、新橋、神田、上野を通りながら、王子、東十条、赤羽方面へと行くことができる。
一方の京急本線は、南下すれば横須賀方面に出るし、北上すれば都営浅草線に乗り入れて、人形町、浅草橋、浅草、そしてそのまま京成押上線の立石へと、直通便で行けちゃうのでした。
土曜日の今日は、ゆっくりと目覚めて、京急線で立石へ。
正午過ぎに到着して、「宇ち多゛」の裏口へと向かうと、立ち食いの「栄寿司」にも行列ができている。ちょうど昼どきですもんねえ。
そして「宇ち多゛」の裏口前には20人ほどの大行列だ。
この行列が、近隣のお店の邪魔になるからというので、土曜日は、店に入れるのは裏口側だけして、表側は出口専用になったのです。
「宇ち多゛」は客の回転も速いので、けっこうな行列があるように見えて、それほど長くは待たないことが多い。それでも入店するまでに40分ほど並びました。
最近の傾向として、行列の中に、中高年のグループや、中高年のご夫婦などをよく見かけるようになりました。スカイツリーと合わせて、下町方面を巡っている人たちが多いんでしょうか。
もはや「宇ち多゛」も、東京下町を代表する一大観光地といった感もありますねえ!
現在のスタイルの『もつ焼き』や『もつ煮込み』は、明治時代の東京で発祥した、東京の食文化。ここ「宇ち多゛」では、その極みのような『もつ焼き』『もつ煮込み』を楽しむことができるので、一大観光地になったんでしょうね。
私もまずは小瓶のビール(キリンラガー、360円)をもらって、もつ煮込み(180円)を注文。
大鍋からすくって、すぐに出てくるもつ煮込みは、いろんな部位の豚もつだけを煮込んだもの。
その日の開店前から煮込みはじめて、その日のうちに終了。毎日が新しい煮込みなのに、とってもよく煮込まれていて、やわらかくて、コクがあって、おいしい。
フワ(肺)などのクニュっと軟らかい部位や、ハツ下(心臓の大きな血管)などのコリッと硬い部位、そしてシロ(腸)やガツ(胃)などの弾力感のある部位などが混ざり合ってるので、その食感も味わいも実に多彩。
唯一の欠点は、煮込みはけっこうボリュームがあるので、これでお腹が膨れて、もつ焼きがあまり食べられなくなること。なので、『今日はもつ焼きをたくさん食べるぞ!』という気分のときは、もつ煮込みは我慢するようにしているのでした。
もつ煮込みでこってりとした口中をリフレッシュさせるために、お新香(180円)ももらいましょうね。『生姜のっけて、お酢』(=紅生姜を多めにしてもらって、醤油に加えて、お酢もかけてもらうこと)のオプションで注文します。
お新香は、きゅうりと大根のぬか漬けですが、きゅうりはなくなるのが早い。そのあとは大根だけになります。今日はきゅうりにも間に合いましたが、そのすぐ後ぐらいにお新香を注文した人は、「大根だけになるけど、いい?」と確認されていたので、まさにギリギリセーフだったんですね。
小瓶のビールのあとは、焼酎の梅割り(180円)をもらって、の~んびりと飲んでたら、なんとレバ(肝臓)が売り切れた。あとはガツ(胃)とシロ(腸)だけのようです。
それじゃ、ガツがなくならないうちに、まずガツをもらっておきましょうか。『ガツ生お酢』(2本180円)で注文しました。
『生』というのは、下茹でして串に刺しているガツを、そのまま焼かずに出してもらうこと。ゆでてるので、本当は『生』ではありません。
『生』を注文すると、通常は醤油をかけて出してくれるのですが、『お酢』と注文すると、これにお酢も加えてくれます。お新香を注文するときの『お酢』と同じですね。
そして最後は『シロみそ』(2本180円)。これはシロを素焼きして、煮込みの煮汁に浸けてだしてくれるもの。だから味付けは煮込みと同じなんだけど、焼いたシロは、煮込みに入っているシロよりも弾力感が強くて、焼いた香ばしさが加わるのがいいんですね。
もつ焼きは、串のまま食べるのが基本ですが、シロみその場合は串から抜いて、煮込みの残り汁の中に投入して、煮汁をたっぷりと
午後2時まで、1時間20分ほどの酒場浴。梅割りを3杯いただいて、今日のお勘定は1,620円でした。どうもごちそうさま。
酒・
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コメント
銀座のカウンターバーで、故森下賢一先生から「あなたみたいな古い酒場好きで肴をよく食べる酒飲みは、立石の宇ち多゛へ絶対行っておくべきだよ」と言われたのが今から十七年前。で、初宇ち入りは昨年九月でした。その時、しまったもっと早くここに来るんだった、と悔やみました。煮込み、ヴォリュームあって私も好物ですねえ。
投稿: 埠頭前ドラゴン | 2014.04.13 09:09