シメサバつまみに燗酒 … 「はまや食堂」(杉田)
『シメサバをつまみに、燗酒が飲みたいなあ』
会社帰りに、トコトコと歩きながら、そんな思いがどんどん強くなってきた。
通勤にバスを使うと楽なんだけれど、運動不足になってしまうので、片道30分ほどの道のりを、毎日のように歩いて通っています。
帰り道の場合は考えることはひとつだけ。
『今日はどこで飲んで帰ろうかなあ』
これです。
単身赴任社宅での食事は、基本的に外食なので、たとえ休肝日であっても、どこかで食べて帰らないといけない。
なので、職場から一歩外へ出ると、頭の中からは仕事のことがスポッとなくなって、『なにを食べよう、なにを飲もう』ってことでいっぱいになる。
この時間になるとお腹もすいてるので、あれもこれも食べたいものばかり。
トコトコトコトコ……。
『木曜日だから「「武蔵屋」は開いてない。
ここまで考えて気がついた。明日は祝日(春分の日)なので、今日は木曜日と言いつつも、いつもの金曜日と同じ。野毛は人が多いに違いない。わざわざ人が多い日に出かけることもない。今日はやめておきましょう。
『それじゃあ横須賀かなあ。え~と、今は7時過ぎか。これから京急線の駅まで歩いて、横須賀に着くのは8時前ぐらいか。ちょっと遅いなあ』
昼間っから多くの酒場が開いている横須賀ながら、実は夜が早い店も多い。「相模屋」は9時閉店、「鳥好」も9時半まで、そして「中央酒場」も10時にはラストオーダーと、私がお気に入りの店は、ことごとく早仕舞いなのです。
『そうすると、今日もやっぱり近場か。いつも混み合ってる 「愛知屋酒店」や「じぃえんとるまん新杉田店」は、祝日前の今日は、もっともっと混んでるだろうからパス。う~む。そうなると今日も安心の「はまや食堂」かなあ』
こうして、いろいろと検討しつつも、けっきょく今日も、いつもの「はまや食堂」に向かうことにしました。
なにしろ『ほどがいい』のです、この店は。
値段の安さもほどがいい、料理の味もほどがいい、やって来る客層もほどがいい。そして、女将とご主人の一所懸命さは抜群だ。
だから、居心地がいいんですね。
『「はまや食堂」と言えば、先日いただいたシメサバが美味しかった。燗酒にもよく合うんだよなあ』
ってなことで、冒頭でご紹介したような『シメサバで燗酒』という思いが、歩くにつれ、店が近づくにつれ、より一層ふくらんでいったのでした。
「大瓶のビール(480円)と、じゃが煮付け(200円)をお願いします」
店に着くなり、まず注文したのはこの2品です。
燗酒の前に、やっぱりビールは飲みたい。となると、ビール用のつまみもいるよなあ、ということで、じゃが煮付けを注文したのでした。
ここの煮付けは、具材が多い。ちょっとしたおでんのような感覚でいただけるので、最初の一品としても、ちょうどいい。
見るともなしにテレビを見ながら、煮物をちょっとつついてはビールを流し込む。この時間が好きなんだ。
ビールと煮物がそろそろなくなりそうになったところで、いよいよ満を持してシメサバ(430円)と燗酒大(500円)を注文。どちらもすぐに出されます。
シメサバは、たっぷりとサバの
最近は、刺身に近いくらいの、『あさジメ』のシメサバを出す店が多い。「はまや食堂」の昔ながらのシメサバは、『よくジメ』なんだけど、けっして酸っぱいわけではなくて、これまたちょうど『ほどがいい』。燗酒との相性も抜群です。
こうやって、つまみ先行で飲んだ日に、最後のシメとしてぴったりなのがB定食(580円)です。
B定食は、茄子味噌や湯豆腐、ハムエッグ、厚焼玉子などの、200円~280円ぐらいのおかずに、海苔、納豆、そしてライスセットが付く、この店の定食の中では、もっともボリュームが少ない定食なのです。だから、ひとしきり飲み食いした後のシメとして注文する人が多いんですね。
今日のB定食は、なめこ汁、納豆おろし、
このB定食のために、あえて燗酒も残しています。なめこ汁も、納豆おろしも、そして海苔も。燗酒にはよく合いますもんねえ。ごはんのおかずとしてだけだともったいない。
今夜もまた、1時間半ほどの酒場浴(大衆食堂浴か?!)。お勘定は2,170円でした。どうもごちそうさま。
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