たっぷりと刺身盛合せ … 魚料理「竹よし(たけよし)」(都立家政)
ときどき無性に魚が食べたくなることがある。
今日もそんな気分になって、都立家政の「竹よし」にやってきました。
カウンター6席、テーブル2卓6席の小さい店内は、日曜、午後6時過ぎのこの時間、カウンターに1席分の空きがあるのみ。にぎわってますねえ。
選択の余地なく、その席に座り、まずはサッポロラガー(中瓶、500円)をもらって、刺身盛り合わせ(1,000円)を注文する。
料理は基本的に店主ひとりが作るので、こうして大勢のお客さんがいるときは、気長に待つ覚悟がいります。
飲みものだけで待つのが口寂しい場合は、イカ塩辛(350円)や、もずく(300円)、菜の花の辛子和え(400円)などの、手伝いの女性も作ることができる料理を注文するといい。特に自家製のイカ塩辛は出が速くて、うまみがたっぷり。お通し代わりにもぴったりですよ。
さあ来た、刺身盛り合わせ。今日はイワシ、黒マグロのカマトロ近くの赤身、黒マグロの脳の身、赤ムツ(ノドグロ)、真ダイの5点盛り。ぜいたくじゃのぉ!
これは燗酒ですね。「菊正宗」(上撰、350円)をもらいます。
今でこそ、こうして『ときどき無性に魚が食べたくなる』ほどの魚好きになりましたが、子供のころは大っきらいでした。
私が生まれ育ったのは、半農半漁の田舎町。農作物も水産物も、それこそ売るほどあるので、毎日のように魚介類が食卓にのぼります。それも山のように!
これが瀬戸内海の小イワシ(ホウタレ)だったり、ヨリエビだったり、メバルだったり、タチウオだったりするので、今にして思えば、ものすごくうまい魚ばかり。
でも当時はこれが嫌いだったんですねえ。なにしろ毎日毎日、魚介類ばっかりが出てくるので、魚介類以外のものが食べたかった。
大人になって就職し、新入社員として最初に赴任したのが呉(広島県)の街。ここで瀬戸内海の海の幸と燗酒との、絶妙な組み合わせに出会い、一気に魚好きになったのでした。
なんといっても、燗酒(日本酒)の威力がすばらしかったんでしょうね。
酒を飲み始めたのは、九州(博多)で過ごした学生時代。ご多分に漏れず、我われも貧乏学生だったので、飲むのはいつも「白波」(芋焼酎)の湯割り。
日本酒(燗酒)を飲むようになったのも、就職して呉に行ってからだったのでした。
さてと。刺身盛り合わせの次は何にするかな。ボリュームたっぷりの刺身に、お腹はすでに満ち足りているので、ちょっとしたつまみでいい感じ。
いちばん引かれるのは山菜天ぷら。たらの芽、ふきのとう、こごみ、うるいのそれぞれが、1個200円です。
でもなあ、それぞれ1個ぐらいずつで十分なので、そのためだけに油を熱して、天ぷらを揚げてもらうというのも、ちょっと気が引ける。
他になんかないかな。
おっ。うど酢味噌(350円)を発見。これにしましょう。「菊正宗」の燗酒(350円)もおかわりだ。
ゆっくりと2時間ほどの酒場浴。今日のお勘定は2,550円でした。どうもごちそうさま。
そうそう。今日、店を手伝うチクちゃんのほか、お客さんとして来ていたナオちゃん(木曜日の担当)も和服姿。魚料理のみならず、女性陣のビジュアルでも『和風』を愉しませていただきましたよ!
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