小皿が並ぶのが日本流 … 「はまや食堂」(杉田)
大きなお皿に、なんもかんも一緒に盛り合わせるのがブラジル流。
それをごっちゃ混ぜにして食べる人も多い。
お腹の中に入ってしまえば同じようなものなんだけど、やっぱり1品ずつの料理の味を、しっかりと味わいたいですよね。
ひるがえって日本はというと、たとえ大衆食堂、大衆酒場であっても、それぞれの料理は、それぞれの量に合わせた器に盛られて、別々に出てくることがほとんどです。
「えぇ~っ。洗いものが増えて、めんどくさいじゃない!」
よその国の人たちからは、そんな声も聞こえてきますが、日本ではそれが当たり前。だから、どの家庭でも、食器棚には小皿や小鉢などがずらりと並んでますよね。
会社での仕事を終えて向かったのは、昨夜に続いて二夜連続となる、京急杉田駅近くの定食屋、「はまや食堂」です。
大瓶ビール(キリンラガー、480円)をもらって、日替りの特別定食(980円)は、3品から2品選ぶ副菜を「オール(3品とも)」(+200円)にしてもらい、「ライスは小(-20円)で後から」と注文します。
こうしておくと、定食のおかずでひとしきり飲み終えてから、最後に声掛けでライスとみそ汁、お新香などを出してもらえるのです。
すぐに小さなお盆に、大瓶のビールとコップ、お通し(サービス)の枝豆の小鉢が出てきます。
ほんの8サヤほどの枝豆にも関わらず、ちゃんと小鉢で出してくれるのが日本ですねえ。
追いかけるように出てくる、ほうれん草のおひたしも、ポテトサラダも、そしてひじきの煮付けも、1品ずつがすべて別々の小皿、小鉢で出されます。
しかも、この1品ずつを小皿、小鉢に分けて出すという食文化は、各家庭にも浸透し、ぐんと値段が安い大衆食堂、大衆酒場であっても、その文化が乱れることがない。
日本の中で、唯一、海外と同じように感じるのは、ホテルの朝食バイキングぐらいかなあ。あの、一皿になんでも一緒盛りにする形が、むしろ国際標準なのかもね。
今日の主菜である野菜天ぷらが出てきたところで、日本酒を冷や(常温)で、大徳利(500円)でもらいます。ちびちびと小さなグラスに手酌しながら飲むのがいいではありませんか。
そして最後に出される食事セットも、これまた当たり前のことながら、ごはん、みそ汁、お新香など、1品1品の料理が、やはり別々の食器で出されます。
こんなにも当たり前のことが、世界では当たり前じゃなかったんだなあ、と改めて認識し、日本のなんでもない食文化のすばらしさに驚いているところです。
1時間半ほどの滞在。お勘定は2,140円でした。ごちそうさま。
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