繊細な日本のもつ焼き … もつやき酒場「三平(さんぺい)」(雑色)
ブラジルにも「焼き鳥屋」に近い感じの店(シュハスキーニョ)はあるんだけれど、日本の焼き鳥屋、もつ焼き屋のような繊細さはないんだよなあ。
肉の仕入れの繊細さ、仕込みの繊細さ、焼くときの繊細さ、味付けの繊細さ、そしてそのポーション(料理の量)の繊細さ。すべてが実に繊細にできあがっている。
ここ、もつやき酒場「三平」のもつ焼きも、その繊細さがぎっしりとつまった一品。これが1本100円で、1本ずつから注文できるというのがすばらしいではありませんか。
まずはキリンラガーの大瓶(570円)をもらうと、この店の定番のお通し(サービス)、ぶつ切りにしたキュウリの漬物の小皿が出されます。
今日は開店時刻(午後2時)を目指してやって来たので、最初の客として店内のコの字カウンターに陣取ることができました。そして、あっという間にお客がやって来て、カウンター席は埋まりました。
料理のほうは、まずはガツ生(270円)と、アブラたれ2本、ワッパたれ2本を注文。
この店の料理のメニューは、基本的には、1本100円のもつ焼きと、1人前270円のガツ生だけと、とても
そのもつ焼きは、カシラ、タン、ハツ、ナンコツ、ワッパ、ナンナン、シロ、ガツ、レバー、アブラ、トントロ、コブクロ、アワピーの13種類と、それ以外にウズラ玉子、ネギ、ピーマンの3種類(これらも1本100円)です。
ガツ生は、ゆでて細く切ったガツ(豚の胃)を皿に盛り、刻みネギ、黒胡椒、そしてゴマ油をかけたもの。これを酢、醤油、青海苔、練り辛子で味付けしていただきます。
あらかじめ作って冷蔵庫に保存されているので、すぐに出てくるのがいいですよね。多くのお客さんが、1品めとしてこのガツ生を注文します。
さあ来た、アブラたれです。まるでカシラのように見える肉っぽい脂身。これはうまい。
この「たれ」がまた、日本ならではですよねえ。ブラジルにはありません。
そして、冒頭でも書いたとおり、ポーション(料理の量)がちょうどいいんですね。
焼きあがったもつ焼きを、冷めないうちに食べるのにちょうどいいし、ひとりで何種類ものもつ焼きを楽しむにもちょうどいい。多からず、少なからずの絶妙な量なんです。
ワッパは、軟骨のうち、気管のところだけを選び出したもの。
なんとここで、アワピーとアブラの2品が売り切れました。まだ開店直後なのに、早いなあっ!
アワピーもアブラも、少量ずつしか取れないんだそうです。
アブラとワッパのたれ焼きを食べ終えたところで、続いてはハツをショウガ醤油で2本。
ここのもつ焼きは、たれ、塩のほかに、ニンニク醤油、ショウガ醤油、素焼きという焼き方が選べます。
ショウガ醤油でと注文すると、お皿にショウガ醤油をたっぷりと入れて、その上に素焼きにしたハツを置いて出してくれるのです。
ここで飲み物はニッカレガッタ(480円)に切り替えます。
レガッタというのは、ウイスキーのウーロン茶割りのこと。ウイスキーはニッカとオールドが選べ、冬場はホットでも楽しめます。
いまやこの地域全体の飲み物となっているレガッタですが、その発祥はここ「三平」。
前回、ここを訪問したときの記事に、レガッタの名前の由来を書いたところ、先ごろ、その中に登場する、この店の三男坊さんからコメントをいただきました。
なお、レガッタ以外の飲み物メニューは、生大(900円)、生小(460円)、ウイスキー(460円)、ワイン(480円)、剣菱(360円)、黄桜(270円)です。
最後にタンとナンナンを1本ずつ、素焼きでお願いします。
一度、ショウガ醤油やニンニク醤油を注文すると、お皿にたっぷりと醤油を入れてくれるので、次からは素焼きで注文して、そのお皿にのせてもらうのです。
うぉ~っ。ナンナンの弾力感がすばらしいなあ。
1時間40分ほどの酒場浴。今日のお勘定は2,120円でした。ごちそうさま。
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