変わらないことが魅力 … 「武蔵屋(むさしや)」(桜木町)
『変わらない』ということが「武蔵屋」の大きな魅力。
席に座って1杯めのお酒(『櫻正宗』燗酒)をもらうとすぐに、玉ねぎの酢漬けと、おからが出され、追いかけるように客の顔を見てから作りはじめた
2杯めのお酒をもらうと、それに合わせて納豆が出る。
お酒を入れた土瓶を
3杯めのつまみは、お新香の盛り合わせ。
この3杯かぎりでお酒は終了。だから『
最後にお勘定するときに、「これは、おばちゃん(=女将)からです」と、お猪口に1杯の燗酒を出してくれるので、正確には『3.3杯屋』ってところでしょうか。
冒頭で『変わらない』と書きましたが、実際は昔はおばちゃん(姉の喜久代さん)しか注がなかったお酒は、アミちゃんが手伝っていたころ(2001年頃)から、手伝っている人が注いでくれるようになったり、小さいおばちゃん(妹の富久子さん)が足を悪くされて店に出なくなって、店を手伝う若い人の数も増えたりと、いろいろと変わっているところはあるのです。でも店全体の雰囲気というか、空気感は変わらない。
逆に、おばちゃんの腕が上がりにくくなったことや、小さいおばちゃんが店に立てなくなったことによって店の雰囲気や空気感が変わるのを防ぐために、手伝ってくれる人がお酒を注いでくれたり、手伝ってくれる人の数を増やしたりしてきたという感じでしょうか。
おばちゃんは大正11(1922)年生まれの92歳。
「浜田さんがブラジルから帰ってくるまで、私もがんばらなきゃね(笑)」
本当に。いつまでもお元気でいてくださいね。必ずまた来ますから。
どうもごちそうさま。
「なるべく真っすぐにお帰りくださいね」
おばちゃんのいつもの言葉に見送られながら、店をあとにしたのでした。
「武蔵屋」 / まず出される玉ネギ、おから / 2杯め用の肴は納豆
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コメント
ご存じかもしれませんが、野毛の武蔵屋が今月末で閉店とのことです。本日付(7/22)の神奈川新聞に掲載されています。
http://www.kanaloco.jp/article/110567
31日が最終営業日とのことです。
投稿: すずき | 2015.07.22 12:10