ランチサービスうな丼 … うなぎ「川勢(かわせい)」(荻窪)
今年の7月からブラジルに単身赴任して、食べたくても食べられなかったものの一つがうなぎ。
サンパウロやリオデジャネイロなどの都会であれば、もしかすると食べられるのかもしれないけれど、私が住んでるレシフェでは、うなぎは見たこともありません。
一時帰国したら、絶対にうなぎを食べなきゃと思っていたのです。
今日は、開店時刻の正午に、荻窪駅北口にある、うなぎの「川勢」にやってきました。
店主が
「串焼きは昼もたのめるんですか?」
「はい。大丈夫ですよ」
「それじゃ、ひと
よっしゃぁ~っ。昼はランチサービスうな丼(1,200円)しかないのかと思っていたら、ちゃんと、うなぎ串焼きも食べられるんですね。
うなぎ串焼きで、まずはひとしきり飲んでから、ランチサービスうな丼で〆ることにします。
『ひと揃い』というのは、この店のうなぎ串焼きのうち、ひれ焼(220円)、きも焼(220円)、ばら焼(220円)、八幡焼(350円)、れば焼(220円)、串巻(220円)の6本(合計1,450円)を焼いてもらうこと。
まずは『ひと揃い』から注文するというのが、この店でうなぎ串焼きを注文する際の定番でもあります。
ちなみに、昼の営業時(正午から午後2時まで)は、ランチサービスうな丼が基本のようで、黙って座るとランチサービスうな丼が用意される様子。お客さんは、「大盛りで」とか、「私はごはんを少なめにしてね」と、ごはんの量だけを指定しているようです。
だから、昼から飲みたい場合には、席に着くなり、なるべく早めにその意思を表明することが大切です。
さあ、まず出てきた串焼きは、ひれ焼、きも焼、ばら焼の3本。
とにかく、ひれ焼が好きなんです。うなぎの背ビレと腹ビレを、ニラと一緒に串に巻いて焼いたもの。サクッとしているのにジューシーなのがいいんですね。
きも焼は、うなぎの内臓のうち、レバー(肝臓)以外の部位を串に刺して、たれ焼きにしたもの。一般的な居酒屋で、うなぎの肝焼きなどの名称で売られているのがこれですね。お酒によく合う一品です。
ばら焼は、うなぎの腹骨を集めて焼いたもの。腹骨のまわりに付いている身がうまいんだ。
続いては八幡巻。長さ方向に細く切った身(片身を3~4等分ぐらいに切ったもの)を、ごぼうに巻いて、たれ焼きにしたもの。うなぎと、ごぼうの相性がいい一品は、1本350円と、この店の串焼きの中では高級品です。
れば焼は、うなぎのレバー(肝臓)だけを串に刺して焼いたもの。うなぎ1尾に2個(一対)しかないので、この1串を作るには10尾ぐらいのうなぎが必要です。まっ先に売り切れてしまうのが、このれば焼で、それ以降はあるものだけの『ひと揃い』になります。
串巻は、八幡巻と同じく、長さ方向に細く切った身そのものを、うねるように串に刺して焼いたもの。いわゆる『くりから焼』ですね。通常は、たれ焼きで出してくれますが、塩焼きでもおいしい一品です。
これで『ひと揃い』は終了ですが、うな丼の前に、もうちょっと食べたい気分。
この店のうなぎ串焼きの中で、『ひと揃い』に入っていないのは、えり焼(220円)、はす焼(220円)、短冊焼(350円)の3品。
えり焼は、うなぎの頭のうち、硬い先端部分以外の肉を串に刺して焼いたもの。『かぶと焼』という名前で出している店も多い、うなぎならではの一品です。
はす焼は、縦方向に細長く切った蓮根のまわりに、ヒレを巻きつけて塩焼きにしたもの。これもうまいんですよねえ。
短冊焼は、ひと口大にカットした、うなぎの蒲焼串です。
えり焼を注文して、燗酒もおかわりします。
そのえり焼が出てきたところで、ランチサービスうな丼も注文。
ここのうな丼は、白焼きにして蒸し終えた状態でスタンバイされているので、そこから先、焼き上がるまでは、それほど多くの時間はかかりません。それでも店内が満席になっている今は、ある程度の時間は必要なので、ちょっと早めに注文しておいた次第です。
さあ来た。うな丼だ。
ここのうな丼は、お吸い物と漬物が付いて、夜の営業時(午後5時から売り切れまで)は1,500円。これと同じものが、昼間はサービスで1,200円になるのです。
東京らしく、とろりと軟らかく蒸しあがったうなぎがいいではありませんか。
熱々のごはんの上にのっているから、うなぎがなかなか冷めないのもいいんですよねえ。
うな丼そのものも、もちろん酒の肴にしながら、ちびちびといただきます。
あぁ、昼間っから幸せじゃのぉ~っ!
1時間ちょっと楽しんで、お勘定は3,770円でした。どうもごちそうさま。
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