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地元の魚に地元の熱燗 … 「森田食堂(もりたしょくどう)」(呉)ほか

サヨリ刺身で熱燗


 ひとり1,500円もあれば十分に飲み食いできるような大衆酒場は、呉にはほとんどないんだけれど、大衆食堂がその代わりになってくれています。

 特に「森田食堂」、「くわだ食堂」、そしてお食事処「寿」の3軒は、いずれも午前中から中休みなしで夜まで営業していて、その間、いつでも酒を飲むことができるという、呑兵衛にやさしい大衆食堂なのです。

 土曜日の今日は、昼飲みと昼食を兼ねて、呉駅近くの「森田食堂」にやってきました。

 入口引き戸を開けて店内に入るなり、奥側に立っている女将さんに「熱燗あつかんをください」と声をかけておいて、入口すぐ横の冷蔵陳列ケースから、サヨリの刺身(500円)を手に取ります。

 この店で扱っている魚は、すべて呉の老舗・森鮮魚店から仕入れた、呉の地魚のみ。サヨリも実に新鮮です。

 そして、すぐに出される燗酒は、これまた地元・西条の「白牡丹はくぼたん」(300円)。

 地元の魚に合うのは、やっぱり地元の酒ですね。

 呉でも人気の「白牡丹」は、その甘さが大きな特徴です。

 これを熱めの燗にして、熱いお茶を飲むときのように、ズズッとすすり込みます。

 こうして空気と一緒にすすり込むことで、まずのどの奥、鼻の奥に、強烈な日本酒の香り(アルコール香)がどんと飛び込んできて、そのあと舌の上に「白牡丹」ならではの甘みが広がります。

 サヨリ、小イワシ、アジなどに代表される、瀬戸内海の小魚は、白身魚なんだけど味わいが濃い(旨みが強い)。

 この「旨みが強いけどさっぱりしている」冷たい刺身をつついては、「ガツンと強いけど甘い」熱燗で流す。

 これが呉の酒場で飲むときの大きな楽しみなんです。

 サヨリの刺身で、熱燗1合を飲み終えたところで、熱燗をおかわりして、今度は、これまたこの店の名物料理のひとつ、湯豆腐(300円)です。

 うどんと同じスープで出される湯豆腐は、カツオ節や刻みネギ、トロロ昆布もたっぷりとのって、一片の柚子ゆずが香りを引き立てます。

 今日はこの湯豆腐を、つまみ兼、〆の食事とします。

 1時間ちょっとの昼酒は、1,400円でした。どうもごちそうさま。

 夕方の部は、「オオムラ亜」の生ビール(500円)で、ひとりゼロ次会をしたあと、ホテルの宴会場で、会社の独身寮時代の同窓会です。

 当時20代だった面々も、今ではほとんどのメンバーが50代後半。お二人の寮長も70代です。入社から30年以上が過ぎた今でも、こうして当時のメンバーで集まれることが、大きな大きな宝ものですねえ!

 有志での二次会はカラオケスナック。さらに最後に残った3人ほどで屋台の「一二三」です。

 「オオムラ亜」などの早くから開いている店で軽くゼロ次会をして、料理が充実した酒場(『とり屋』など)で一次会。その後、有志がスタンドやカラオケスナックに流れて、最後に屋台で〆るというのは、呉の飲み方の典型的な流れですね。

 たっぷりと楽しい時間をありがとうございました。ぜひまた集まりましょう!

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「森田食堂」サヨリ刺身 / 湯豆腐 / 「オオムラ亜」店内

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泡まで美味しい生ビール / かわき物以外のメニュー / 広カンランサラダ

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「一二三」平天、糸こんにゃく / メザシ / 半ラーメンで〆

・「森田食堂」の店情報前回) / 「オオムラ亜」の店情報前回) / 「一二三」の店情報前回

《平成26(2014)年12月13日(土)の記録》

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