鰻業界のサラブレッド … うなぎ串焼「くりから」(中井)
平成25(2013)年11月25日の創業から1年ちょっと。すでに予約なしでは入れないほどの人気店となっているのが、中井にあるうなぎ串焼きの店「くりから」です。
店主の鈴木規純(すずき・のりよし)さんは、中野の老舗うなぎ串焼き店、「川二郎」の創業店主の孫で、二代目店主・鈴木正治さんの
そんな『うなぎ串焼き業界のサラブレッド』として生まれた上に、うなぎ問屋「小林川魚」で4年、さらに中野「川二郎」で8年の修業を積んだあと、満を持して開店したのが、この「くりから」なのです。
燗酒2合(秋田の「高清水」750円)をもらって、つまみはやっぱり「まずはひととおり三点盛」(690円)ですね。
『ひととおり』というのは、うなぎ串焼き店では定番的なメニューで、うなぎの各部位を焼いた串が5~6本出されます。よほどの常連さん以外は、まずはこの『ひととおり』を注文するのがお約束。
ここ「くりから」でもそれは同じですが、その本数が3本(くりから250円+肝焼240円+ひれ200円)と、他の店に比べると敷居が低い。
その分、自分の好きな串をいろいろと食べることができるし、たとえば2軒めとしてやって来た場合でも、お腹に無理がないのがいいですよね。
生の状態から、きっちりと焼き上げてくれるうなぎ串焼きがうまいなあ。作り置きした串を温めるのとはまったく違います。
「川二郎」系列店(「川二郎」「川勢」「味治」「くりから」)では定番の「きゃべつ」(200円)ももらって、串焼きはエリ(220円)、レバー(230円)、皮(200円)を追加。皮(=うなぎの皮)がうまいんだよなあ。
東京の三大串焼きは、うなぎ串焼き、もつ焼き、そして焼き鳥だと私は思っている。
特に、うなぎ串焼きと、もつ焼きとは、東京ならではの、東京だけの名物料理と言っていい。
うなぎ串焼きにしても、もつ焼きにしても、元はと言えば、捨ててしまうような部位を、寄せ集めて串に刺して焼いたもの。
そんな捨ててしまうような部位を、鮮度のいい状態で、毎日毎日、十分に客に提供できる量を仕入れることができるのは、大都会・東京だからこそ。
そして、その捨ててしまうような部位が、手間ひまかけて仕込まれて、きっちりと焼きあげられると美味しいこと!
うなぎ串焼きや、もつ焼きにはまってしまうと、うなぎの身そのものや、豚肉そのものの味わいが、なんだか単調(部分ごとの味や食感の違いが少なくて同質の味わい)に感じてしまうほど。
ここ「くりから」も含めて、うなぎ串焼き店は、どこもたいてい行列ができる人気店なのも十分に納得できる。
最後に「
1時間半ほど楽しんで、今日のお勘定は3,160円でした。どうもごちそうさま。
ちなみに、規純さんが独立して抜けたあとの「川二郎」は、二代目店主・鈴木正治さん(現在は「味治」の店主)の長女・平山晴恵(ひらやま・はるえ)さんが切り盛りされています。規純さんとは、いとこ同士ですね。
そういえば、同じく「川二郎」での修業を経て独立された、荻窪「「川勢」の店主・鈴木康治さんも、やっぱり「鈴木さん」なんだけど、もしかするとご親戚なのかな?
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