いつも絶妙の焼き加減 … もつやき「石松(いしまつ)」(中野)
酒房「北国」を出たところで午後8時過ぎ。中野には行きたい店がたくさんある。
「北国」と同じ、中野駅の南側方面だと、荻窪「やきや」の姉妹店、中野「やきや」がある。
南口駅前ビルの地下には、戦後の闇市の名残を残す一角もあって、その中の1軒、焼とん「いちふじ」は、戦後すぐの開店以来の名物という『とんもつスープ』が売り。
中野駅の北側に出ると、そこが中野を代表する一大飲み屋街、中野5丁目です。
駅前の小さい路地に入っていくと、ハイボールがおいしい立ち飲みの「泡」、昭和39(1964)年にトリスバーとして誕生した老舗バー「ブリック」、立ち飲み価格ですばらしい和食が楽しめる「おかやん」、魚料理が自慢の大箱店「第二力酒蔵」などがある一角へと出る。
ここから北に向かって、早稲田通りまで突き抜ける通りが「中野ふれあいロード」。この道を中心に、まるで
左側の路地に「路傍」や、うなぎ串焼き「川二郎」があるエリアを過ぎたすぐ先の、西友(左手)の手前の路地を右に入るのが、私のいつものコース。
さらにすぐ先の四つ角を左に折れると、そこは「昭和新道商店街」です。この通りを、さらに北(早稲田通り方面)に向かって進みます。
右手の立ち飲み「魚屋よ蔵」は、今日もお客がいっぱい。その先の右手が立ち飲み「パニパニ」で、その筋向い、左手がもつ焼き「石松」です。
その「パニパニ」も客でいっぱいだ。よし、「石松」の席が空いてる。
「石松」はカウンター7席のみと狭い。だからたいてい満席で、なかなか入ることができないのでした。
さっそく「石松」に入り、キープしている金宮ボトルをお茶割りで飲み始めると、まずは、かしら(100円)が出されます。
私が知っているもつ焼き屋の中で、焼きが一番うまいのが、ここ「石松」の店主の三浦俊行(みうら・としゆき)さん。焼いている肉の内側が透視できてるんじゃないかと思うほど、絶妙な焼き加減で出してくれます。
「石松」は、その三浦さんが一人で切り盛り。毎日の仕入れも、自分で品川の中央卸売市場食肉市場まで出かけます。
そうやって仕入れてきた食材を、注文を受けてから大きなかたまりから切り分けて串を打ち、その場で焼き上げてくれるのだから、これ以上の鮮度はない。この鮮度も、この店のもつ焼きの美味しさの理由なんですね。
「本当は事前に仕込みをしておきたいんですが、深夜までの営業を終えて一眠りして、市場に行って帰ってくると、もう営業時間。どうしてもその場で仕込むようになってしまうんです。お客さんをお待たせしてしまって、申し訳ないです」と店主・三浦さん。
そんな「石松」のもつ焼きを、待ち時間少なく、すんなりと食べたい場合、一番いいのは、ちょうど今、店主が準備しているものを相乗りで注文すること。
どれを食べても外れはないので、だれかが注文したら、「じゃ、私もそれ1本!」と便乗注文するのがい。まわりの客からも「オレも」「こっちももらおうか」という声が飛びます。
注文に空きができると、三浦さんが「次は何を焼こうか?」と聞いてくれるので、そのときに自分が好きなものを注文します。
かしら以降も、便乗注文を中心にレバー塩(100円)、しろタレ(100円)、がつ醤油(100円)、チレ(100円)、牛シビレ(150円)、てっぽう(100円)、はつ塩(100円)と食べ進み、最後はこれまた「石松」の名物的な一品、牛ミノ(150円)で〆て終了。
もつ焼き9本で1時間半ほど楽しんで、お勘定が1,000円ちょうどって、安いよねえ。
いつもありがとうございます。ごちそうさまでした。
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コメント
絶妙な焼きで思い出すのは、四谷しんみち通りの「鳥久」ですね。
とにかく、見ないと分からないですが、名店「伊勢廣」ですら焦げた所をハサミで落としているにもかかわらず、ここのは、絶妙な焼き加減で、皮なんか美しい。
酒の好きな私にとっては、ボトル売りしないので、たまにしかいかないけど、最近、ボトル売りしはじめたらしい。コストパフォーマンス高く、小さな店は、すぐ満席になるので、予約は必須です。
もし興味があればどうぞ。
しんみち入って、50m位の右側地下1階です。
投稿: ザッパ | 2015.03.16 07:56
情報をいただき、ありがとうございます!
帰国時の楽しみができました(^^)
投稿: 浜田信郎 | 2015.03.16 08:06