赤なまこを食べないと … おでん・おばんざい「魚菜や(ぎょさいや)」(呉)
なまこ。ブラジルでは見たことがないなあ。あるんだろうか?
なまこは冷たい海の中で活動するので、冬が旬。海水温度が16℃より高くなると、エサをとるのをやめ、深場に落ちて夏眠してしまうんだそうな。
料理店では、赤なまこ、青なまこ、黒なまこといった品書きで登場するが、実はすべて同じ「まなまこ」。
赤なまこは磯場などの岩礁地帯でとれ、青なまこは内湾の砂泥地にいる。黒なまこは、青なまこの中でも、黒っぽいもののことを呼ぶそうだ。エサの違いが体色の違いになったようだ。
味は赤なまこが一番いいと言われている。
就職してしばらく、広(ひろ、呉市広町)の独身寮にいたとき、先輩の中にひとり、ものすごく「なまこ」の好きな人がいた。
冬場の夕方になると、「なまこ食べにいこう」と声がかかったり、先に店に行っていて、その店から「なまこ食べにおいでよ」と電話がかかってきたりするぐらい、なまこ好きな先輩だった。
いつも決まった店に行くんだけれど、その店が寮からは歩くと20分ぐらいかかる広交差点の近くだった。なんていう店だったか覚えていないのが残念だ。
食べ方はいつも酢の物。「なまこ酢」だ。
コリッとした弾力感に続いてやってくる、とても淡白な海っぽい感じがいいんだな。
今日の「魚菜や」の品書きに、「赤なまこ」がある。
ブラジルから一時帰国している間に食べたいものとして、刺身や煮魚、焼き魚などは気に留めていたが、「なまこ」のことはすっかり忘れてたなあ。
それぐらい地味な存在なんだけど、あれば必ず食べたい。
その赤なまこの酢の物。今日は、最近、呉の呑兵衛たちの間で人気急上昇中の「賀茂金秀(かもきんしゅう)」(東広島)の冷酒を合わせた。
午後8時頃、呉に到着したばかりの今日は、ホテルにチェックインもしないまま、まっすぐにここ「魚菜や」にやってきた。
大常連のU先生や、船会社のIさんとの話も弾んで、2時間ほどの酒場浴。お勘定は2,100円だった。どうもごちそうさま。
・店情報 (前回 / 同じ日の「MUITO BRASIL」)
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