カレーライスでビール … 「はまや食堂」(杉田)
平成27(2015)年4月16日(木)の営業をもって、「はまや食堂」は店主ご夫妻ご高齢のため閉店した。
この食堂にはじめて行ったのは平成25(2013)年1月のこと。翌年の6月末にはブラジルに単身赴任となったので、ほんの1年半しか行くことができていない。
でもその間、少なくとも週に2回、多いときは週に5回ぐらい通ったので、短期間ではあるけれど、その密度はとっても濃厚だ。
私が好んで大衆食堂で飲むようになったのは、呉に単身赴任していた3年間(2010~2012年)だった。
呉には、会社の帰り道に毎日でも立ち寄れるような、『飲み専門』の大衆酒場は少なくて、大衆食堂がその代わりとしての役割を果たしていた。
なかでも「森田食堂」「くわだ食堂」「寿(ことぶき)食堂」の3軒は、呉の誇る三大大衆食堂として、朝から酔客でにぎわっていた。
食堂なんだけど、大衆酒場と同じように、『サッと飲んでスッと帰る』といった飲み方ができたのである。しかも値段も大衆酒場なみに安かった。
しかも、呉に赴任中の2010年11月に、定食評論家の今柊二(こん・とうじ)さん、農産物流通・ITコンサルタントの「やまけん」さんこと山本謙治(やまもと・けんじ)さんと、神奈川新聞紙上での『定食座談会』の鼎談(ていだん)を、横浜は南太田(みなみおおた)駅前にある大衆食堂、「丸亀食堂」でさせてもらったりしたものだから、ますます大衆食堂に対する興味がわいてきた。
で、2013年に、横浜への2度めの単身赴任となったときに、通い始めたのが、単身赴任アパートの近くにあった大衆食堂、「はまや食堂」だったのである。
この店の料理はどれを食べても、はずれがなく美味しい。しかも安い。
だからついつい長居して、深酒になってしまうのが困りものなのだ。
「今日は絶対に深酒はしないぞお!」というときに注文するのがカレーライスだ。
カレーライスは、「冷ヤッコ付き」のセットが680円。メニューにはないが、カレーライスだけの単品(冷ヤッコなし)も注文することができて、こちらは580円。どちらにも目玉焼きがトッピングされる。
私はいつもカレーライスセット(680円)と大瓶ビール(キリンラガー、480円)を一緒に注文する。
すると、ビールと一緒に、定番のお通し(サービス)の枝豆が出され、追いかけるようにセットに付く冷ヤッコを出してくれる。
店主夫妻が二人で切り盛りする「はまや食堂」は、女将さんが接客を担当し、ご主人が料理を担当している。
みんなの注文を、ご主人ひとりが順番に作っていくから、お客が多いときには料理が出てくるのに時間がかかることもある。
注文するとすぐに出される2品の料理(枝豆と冷ヤッコ)をつまみに、ゆるゆると飲みながら待っていると、そのうちにカレーライスが登場するという寸法だ。
この店のすべての料理に共通して言える特長は「程(ほど)がいい」ということ。
カレーにしても、甘からず、辛からず。
辛くはないんだけどスパイシーで、甘口好きの人にも、辛口好きの人にも、どっちにもいける味なのだ。
そして私は、このカレーライスでビールを飲む。
ビールにも合うんだなあ、これが。
思わず大瓶ビール(480円)をもう1本、おかわりした。
ゆっくりと1時間半ほどくつろいで、今日のお勘定は1,640円でした。どうもごちそうさま。
本日の日替定食 / お通しの枝豆でビール / カレーライスセットの冷ヤッコ
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コメント
むぅ…!都内に遊びに行ったら、ぜひ寄ろうと思っていましたが…。ぐずぐずしては機会を逃しますねぇ!
母の死をきっかけに、十年ぶりに神戸に帰省、暮らしております。
観光都市特有の、飲食店飽和状態ですが、肌に合う良店はなかなか出会えないものです。
自分にとっての、はまや食堂を見つけたいものです。
投稿: IVY | 2015.08.04 10:07