一時帰国の締めくくり … うなぎ串焼「くりから」(中井)
2ヶ月弱の一時帰国を終えて、明日は再びブラジルへと出発。
夕方までに荷造りも終えたので、妻と二人で、うなぎ串焼きを食べに行くことにする。
現在の時刻は、ちょうど「くりから」が開店する午後5時。
店に電話してみたところ、「予約席はいっぱいです。カウンターは到着順になります」という返事。さすが人気店だなあ。
「くりから」に到着したのは5時半ごろ。すでにカウンター席もいっぱいで、席が空いたら電話してくれるとのこと。名前と人数、連絡先携帯番号を伝えて、近くで待つことにした。
せっかくなので近くを散策していると、40分ほどたった6時10分ごろ「席が空きました」という連絡が入る。うなぎ串焼きの店も、もつ焼き店同様に回転が速いんだね。
店に戻ってカウンター席の入口側の端っこに陣取る。
生ビール(ハートランド、480円)とウーロン茶(280円)をもらって、まずは『ひととおり』(くりから250円、肝焼240円、ひれ200円の3本セットで合計690円)を2人前と、ホネ(300円)、風呂吹き大根(420円)、彩り野菜の肝のバーニャカウダ(550円)を注文。
となりの席が空いて、空席待ちをしていた4人組が座る。彼らは「無くなっちゃいけないから」ということで、まずは〈限定串〉と注意書きがあるレバー(230円)や皮(200円)を中心に、くりから、ひれ、ばら(210円)、短冊(330円)などを人数分注文。
ここで店員さんから、「決まりですので『ひととおり』を、グループで1人前以上は注文してください」と声がかかる。
なるほどそうなんだ!
みんな『ひととおり』からスタートしないといけないのかと思っていたんだけど、《他の食べものを十分に注文していれば、1グループに1人前以上の『ひととおり』を注文するのでいい》ということのようだ。
そうなると、彼らのようにまず〈限定串〉を押さえておくというのは、いい手かもしれない。なにしろ〈限定串〉は、すぐに売り切れちゃいますからねえ。
我われも『ひととおり』に続いて、残る串焼き(皮、レバー、ばら、エリ、短冊)をすべて1本ずつ注文したが、残念ながらレバー(230円)はとなりの4人が注文したもので売り切れ、皮(200円)も私が注文した1本で売り切れとなった。
短冊はタレ、塩、にんにく正油の3つの味が選べるということで、にんにく正油でお願いした。
皮が出てきたところで、「高清水」の燗酒を2合(750円)でもらう。
この皮がうまいんだ。
店主の鈴木規純(すずき・のりよし)さんが、『鶏の皮の焼き鳥のように、カリッとしているんだけど、ジュワッとうま味があるような串を、うなぎでも作れないか』と試行錯誤した結果、2013年の夏に、うなぎの尾の方の身を使って焼くという、このうなぎの皮焼きにたどりついた。
『かわ焼: 鰻のしっぽの部分です。サクっとして鰻の身のやわらかさを残した新しい食感です。この夏の新作串焼!』
当時、規純さんは、「川二郎」(中野)の店長として店を切り盛りされていたので、「川二郎」の新作うなぎ串として紹介されたのだった。
エリは、たれ焼きで出てくるかと思いきや、塩焼きで出された。しかし、これがまたうまいんだ。
短冊は素焼きしたものを、おろしニンニク醤油でいただく。醤油は自分で好きな分量を入れる。短冊と言っても、ひと口大にカットしたものではなくて、ひと口大の幅で、うなぎの身を幅方向にカットしたものを、ちょうど串1本の長さになるように刺しているので、「うなぎの身を食べてるぞ」という充実感がある。
この短冊がとても美味しかったので、まむし焼(720円)の「白」も追加。
「まむし」というのは蒸したうなぎのことをいうらしい。「白」が白焼きで、「黒」が蒲焼き。どちらも同額だ。
形状としては、短冊と同じように、うなぎを身の幅の方向にカットして焼いたものだが、その幅が短冊よりは広い。蒸しているので、とろりと軟らかいが、適度な弾力感が残っている。皮の部分が特にうまいと思うのは、私が「もつ好き」だからだろうか。妻は「身が美味しい。皮はなくてもいい」という意見。
そして今回もやっぱり最後に注文したのは〆丼(しめどん、920円)だ。熱々ごはんの上に、刻み海苔を振って、まむし焼の黒(蒲焼き)をのせ、丼のフチにワサビを添えてくれる。少量なのが、飲んだあとの〆に、ちょうどいい。
1時間半ほど楽しんで、今日のお勘定は二人で6,550円。自分ひとりだと、うなぎだけで終わっているところを、妻も一緒だったので、風呂吹き大根や、彩り野菜の肝のバーニャカウダも食べることができたのがよかったなあ。
レシフェ(ブラジル)には、うなぎを出してくれる店がないようなので、次の一時帰国まで、うなぎはおあずけだ。帰国したら、必ずまた来ますからね! どうもごちそうさま。
| 固定リンク | 0
コメント