女将の怒声もまた名物 … 「大坪屋(おおつぼや)」(南千住)
10年ぶりにやって来たのは「大坪屋」である。
この店の創業は大正12(1923)年、今年で創業93年の老舗大衆酒場なのだ。
「はいっ、そこっ。店内の写真を撮っちゃダメ! 写真を撮っていいのは自分の注文した料理だけっ!」
おぉ~っ。スマホで店内の写真を撮ろうとしていたお客に、いきなり厳しい指導が飛んでいる。
チャキチャキの女将さんの叱り声もまた、この店の大きな名物のひとつなのである。
店内の写真ということで言うと、立石の「宇ち多゛」も同じだ。
自分が注文した料理やお酒は注文していいけれど、それ以外の店内の撮影などは禁止。
これは店内に企業秘密があるわけではなくて、そこで飲んでいるお客さんの顔が写ってしまうのがまずいんですね。
どう使われるかわからない写真に写りたい人はまずいない。
だから私も、知人同士で飲みに行ってるときは、その人たちの写真を撮ることもあるけれど、そうでないときは極力、人が写り込むような撮り方はしないように心がけています。
『元祖・酎ハイ』というのがこの店のうたい文句。まずはその酎ハイ(200円)を注文すると、女将さんがタン、タ、タ~ンとリズミカルな音を立てながら、ジョッキに焼酎を入れ、炭酸水の栓を抜いて出してくれる。
料理は「肉どーふ」(300円)と「まぐろぶつ切り」(200円)を紙に書いて女将さんに手渡した。
「まぐろ」は、この店の看板メニューのひとつ。注文した「ぶつ切り」(200円)の他に、「ねぎとろ」(350円)、「まぐろさし」(350円)、「中とろ」(550円)などがそろっている。ここに来たら、「まぐろ」は必ず食べたほうがいいと思うよ。
それにしても、10年ぶりに来たわりには、値段がほとんど変わっていなくて驚いた。
酎ハイは相変わらず200円だし、もつ焼きも3本が200円。
3個200円だった「おでん」が、3個250円になっているなあ。
それでもなお、さすがは南千住という安さである。
今度また、じっくりと腰をすえて飲みに来なきゃね。どうもごちそうさま。
(次回)20.06.03 南千住ハシゴ酒3軒目 … 「大坪屋(おおつぼや)」(南千住)
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