豚もつ焼きの食いだめ … やきとん「すっぴん酒場」(野方)
明日から1週間ほど松山(愛媛県)に帰省する予定なので、「すっぴん酒場」に豚もつ焼きの食いだめにやってきた。
いつものように黒ホッピー(450円)をもらって、焼きものはレバ(100円)とシロ(100円)という、王道の2品からスタートする。
レバとシロは、その店の仕入れ(モツの鮮度)と仕込み(下ごしらえの度合い)がずばりとわかる品。
これに「焼き」と「味付け」が加わって、絶品のもつ焼きができあがっていくのである。
『焼き鳥は高いけど、(豚の)もつ焼きなら安い』といった、『焼き鳥の代用品』的な扱いを受けた時代もあったけれど、今は確実に『安くて美味しいから(焼き鳥ではなくて、あえて)もつ焼きを食べに行く』という時代。
もつ焼きは明らかに『美味しい料理』の一つのジャンルとして市民権を得ているのだ。
「もつ焼きはまだ食べたことがない」
という方がいらっしゃったら、ぜひともここ「すっぴん酒場」をはじめとする、都内でも名高い『もつ焼き専門店』のもつ焼きを味わってみてください。“豚もつ”に対する考え方が一新すること請け合いです。
ちなみに「もつ焼き」も「やきとん」も、ともに「豚もつの串焼き」のことを指す名称。店によっては「やきとり」と称している場合もある。
辞書でも「焼き鳥・焼鳥」のことは、『鳥肉を串に刺して、たれや塩をつけてあぶり焼いた料理。鳥のほか、豚や牛の臓物を焼いたものにもいうことがある』(大辞林 第三版)とされているので、「焼き鳥」と称して、もつ焼きを出しても、問題はないようである。
さて「すっぴん酒場」。
まず出されたのは四角く定形に切りそろえられたレバのタレ焼きだ。
ほぼ定形になっているからこそ、火の通り方が均一なんだろうな。串の手元のあたりで、その定形が少しずつ小さくなっているのも、食べ進んでいく時間の違いを考慮しているのに違いない。
そして「すっぴん酒場」名物の、サクッと香ばしい表面を噛み破るとチュルンととろけるシロのタレ焼き。ここのシロは、実際には上シロ(=テッポウ)なので、その食感もすばらしいのだ。
ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、250円)をもらって、続いてはピーマン肉詰(200円)である。
つくねもまた「すっぴん酒場」の名物料理。種類も多くて、普通のつくね(100円)のほかに、おやじつくね(100円)、チーズつくね(100円)、レンコン(150円)、そしてさっき注文したピーマン肉詰がラインナップ。ちなみにレンコンは、厚めにスライスした
そのピーマン肉詰めをいただいているところへ、奥で立ち飲んでいた女性ひとり客から煮込み(400円)の注文が入った。
「すみません。こっちも煮込みをお願いします」と便乗で注文する。
ここの煮込みは、あらかじめ煮込み終えたものを冷蔵保存していて、注文に応じて小鍋に移し、豆腐などを加えて再び煮込み、仕上げてくれるのだ。
と、今度は入口側に立っている男性客から、「ビロビロを焼いて」という注文が入った。
『ビロビロってなんだ?』
と思っていたら、焼きあがったビロビロを分けてくれた。
これはコブクロの端々の、仕込みをするときに切り落として捨てていた部分。
あるとき、ミャンマー人の常連さんが「そこも美味しいのに、捨ててしまうのはもったいないよ」と食べ始め、常連さんたちの間で人気の「メニューにはないネタ」になったんだそうな。(冒頭の写真がビロビロです。)
ホタテ貝のヒモを思わせるような食感は、たしかにうまい!
最後は定番のショウガミョウガ(200円)で〆て、2時間半ほどの立ち飲みタイム。
黒ホッピー外1・中4をいただいて、キャッシュ・オン・デリバリーでの総支払額は2,300円なり。
明日からの帰省の前に、たっぷりと豚もつ焼きの食いだめをすることができた。どうもごちそうさま!
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