新旧もつ焼き店の競演 … もつ焼き「ホルモン」(沼袋)
西武線沿線は、いまや東京西部を代表する「もつ焼き路線」になっているが、その中でも沼袋が、ひときわ盛り上がっている。
昭和39(1964)年創業の老舗もつ焼き店「ホルモン」を筆頭に、平成10(1998)年に新井薬師前で創業した「四文屋」の沼袋店、グンと若返って平成22(2010)年創業の「たつや」、さらに若返って昨年(2015年)創業したばかりの「だいだら沼袋店」と、駅の周辺だけでも新旧4軒のもつ焼き店が、毎晩、競い合うようににぎわいを見せているのだ。
それぞれの店の源流をたどると、「ホルモン」は、かつて中央線沿線を中心に一世を風靡した阿佐ヶ谷「ホルモン」の支店としてオープン。「四文屋」は「四文屋」グループのチェーン店。
おもしろいのは「たつや」と「だいだら」で、どちらも野方の「秋元屋」系だ。
しかしながら、「たつや」は、「秋元屋」で修業した藤井さんが独立して開業した店なのに対して、「だいだら」のほうは、ちょっと複雑。
「秋元屋」で修業した辻さんが、2010年に上板橋に開業したのが、やきとん「ひなた」。その「ひなた」で修業した方が、2013年に東武練馬に開業したのが、やきとん「だいだら」。そしてここ「だいだら沼袋店」は、その「だいだら」の2号店だ。
つまり、「秋元屋」から見て、「たつや」や「ひなた」が“子”にあたるとすると、「だいだら」は“孫”という立場なのだ。
「秋元屋」が創業したのは平成16(2004)年のこと。それから12年で、もう“孫”に当たる店までできちゃってるんですね!(しかも、“孫”に当たる店は、ここ「だいだら」だけじゃなくて、他にもけっこうあるらしい。)
そんなわけで、ここ沼袋にいるだけで、新旧4タイプのもつ焼き店の競演を楽しむことができるのである。
土曜日の今日、そのうちの1軒、老舗の「ホルモン」に到着したのは、開店時刻から1時間ほど過ぎた、午後6時半。
店内は外から見てもわかるほど満席だ。
そこで一回り、他のもつ焼き店の様子も見てまわると、他の3軒もやはりにぎわっているようだ。さすがだなあ。
10分ほどして、もう一度「ホルモン」の前に到着すると、今度は2列に並ぶ平行カウンターのうち、沼袋駅に近いほうのカウンターの焼き台側が空いていた。ラッキー。
焼き台に近い席は、炭火の熱が近いので熱いんだけれど、もつ焼きが焼きあがっていく様子を見ながら飲むことができる特等席でもあるのだ。
さっそく大瓶ビール(520円)の赤星(サッポロラガービール)と、お新香(120円)を注文し、焼き物は“ちょい焼き”(各130円)のレバとコブクロを1本ずつ焼いてもらう。
ご存知のとおり、今は豚レバは“ちょい焼き”では食べることができないので、しっかりと焼いた上で、“ちょい焼き”と同じ味つけ(生姜醤油+刻みネギ)をしてくれるのだ。
さらに何本かのもつ焼き(各120円)を焼いてもらいながら、飲みものも焼酎の梅割り(250円)に移行する。
久しぶりにこの店の『やっこ』(270円)も注文。
ビシッと直方体のこの豆腐は、すぐ近くの尾張屋豆腐店のものだ。
焼酎もおかわりしながら、2時間弱の酒場浴。
たっぷりと飲み食いして、今日のお勘定は2,390円なり。どうもごちそうさま。
「ホルモン」 / ビールとお新香 / れば・こぶくろ(ちょい焼き)
あぶら、おっぱい、なんこつ、卵付きこぶくろ、たんもと / やっこ / 焼酎(梅割り)
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