ハツとタンの塩焼で〆 … もつやき専門店「カッパ」(荻窪)
6年ぶり、もつ焼き「カッパ」である。
コの字カウンター15席の店内は、8割ほどの入り。
空いている席のひとつに座り、大瓶ビール(キリンラガー、600円)とお新香(220円)をもらう。今日のお新香はキュウリだ。
6年も来ないうちに、焼き台も若いおにいさんが担当するようになっていて、まるで新しい店に来たようなアウェイ感がある。
この店のもつ焼き(1本100円)は、1種類が2本ずつで出されたと思うんだけれど、焼き台を見ると1種1本ずつで焼かれているものが多いようだ。
「もつ焼きは1本ずつでも注文できるんですか?」
念のため確認してみると、
「はい。1本ずつで大丈夫ですよ」
と、さわやかな笑顔で答えてくれる、焼き台のおにいさん。
「それじゃあ……」
と、レバ(肝臓)、リンゲル(膣)、ヒモ(大腸)、ナンコツ(喉笛)の4種類を1本ずつ、タレ焼きで注文した。
まず出されたのはレバ。プリッと新鮮なレバが、ちょうどいい焼き加減で提供される。
そして、1本、また1本と、焼けた順に、もつ焼きを皿の上に置いていってくれる。
知らぬ間に店内は満席になり、それでもやって来たお客さんのために、焼き台のおにいさんが、店の外に出て、入口前に臨時テーブル席をセッティングし始めた。
代わりに焼き台に入ってきたおねえさんには見覚えがある。
以前この店に来ていたときに、焼き台を担当していたおじさんと交代で、もつ焼きを焼いていたおねえさんだ。
そのおねえさんに、トロ(直腸)とカシラ(ほほ肉)を1本ずつ、タレで注文し、少し話もうかがわせていただいた。
このおねえさんが、創業者(現在92才、お元気!)の娘さんで、さっきまで焼き台にいた若者(ゆうき君)は、なんと、おねえさんの息子さんなんだって!
おねえさんが三代目の焼き手で、ゆうき君が四代目だ。
おねえさんの前にいた焼き手のおじさんは二代目で、現在75才。ときどき仕込みを手伝いに来てくれたりしているそうだ。
三代目(おねえさん)、四代目(ゆうき君)はもとより、初代、二代目もお元気というお話をうかがって、なんだかとても安心した。
中野の「カッパ」も一緒に経営しているそうだ。
最後にタン(舌)とハツ(心臓)を1本ずつ塩焼きでもらって、しめとした。
1時間ちょっとの酒場浴。大瓶ビール1本ともつ焼き8本、お新香で、今夜のお勘定は1,620円なり。
どうもごちそうさま!
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