電車を待つ間にビール … 定食屋「つくし」(今治)
「しまなみ海道」を渡る高速バスが、今治駅前に到着したのは午後8時半。
私が乗る予定の電車は、午後9時2分発なので、まだ30分ほど時間がある。
こういうときは駅前の大衆酒場でちょいと一杯ですね。
あたりを見回してみると、駅前バスロータリーの先に、「定食・うどん つくし」と書かれた黄色い電灯看板を発見。ほかには大衆酒場や大衆食堂らしき電灯看板は見当たらない。
今治駅は、特急電車も停車する駅なので、ここしかないということはないと思う。少し離れた別のエリアに、酒場街が凝縮されてるのかもね。
時間も30分ほどしかないので、今日は迷わず「つくし」に飛び込むことにした。
店内は手前にテーブル席が3つあって、その奥にL字(ゆったり9席)のカウンター席がある。
そのL字カウンターの一番奥側の席で新聞を読んでいた年配の女性が、「いらっしゃいませ」と立ち上がる。おぉ、「先客ひとり」かと思ったら、そのお一人もお店の人でしたか。
カウンターの中には年配の男性がひとり。どうやらご夫婦二人でこの店を切り盛りされているようだ。
看板に「定食・うどん」とあったとおり、壁のメニューは定食(800円か900円のものを中心に30種類ほど)と麺類が中心で、その他には200円から500円ぐらいの一品料理が16品ほど並んでいる。
メニューには飲みものは見当たらない。
「電車の時間まで、ちょっとビールでも飲ましてもらおうと思って入ってきたんですけど、いいですか?」
カウンターの中の大将にそう聞いてみる。
「生にする? ビンにする?」
お、やった。あるんだね。
「大瓶があれば大瓶でお願いします」
カウンターの後ろ側(客の背中側)にある冷蔵庫から瓶ビールが取り出され、シュポンッと栓を抜いて出してくれる。銘柄はアサヒスーパードライだ。
つまみには一品メニューの中から「砂ズリ」(300円)を注文した。砂ズリは、鶏の砂肝のことだ。(「魚のお腹の下の身(マグロなら大トロの部分)」のことを「砂ズリ」と呼ぶこともあります。)
ビールを飲みながら待つことしばし。すぐに出てきた砂ズリは、薄くスライスした砂肝を、シンプルに塩コショウで炒めたもの。クシ切りのレモンが1切れ添えられている。
それにしても量が多い!
この量の砂肝を焼き鳥(串焼き)にしたら、4~5本分にはなりそうだ。
これで300円というのは安いよなあ。
砂肝は大好物なので、テンションも上がりまくる。
そこへ入ってきたのは、まるでジョギングをするような格好の、若いおにいさん。若いといってもすごく若くて、大学生ぐらいだろうか。
「豚しょうが焼(800円)をお願いします」
と注文。豚しょうが焼は定食しかなく、単品の設定はない。
続いて入ってきた男性二人連れは、これまたもっと若い。高校生ぐらいだ。
「とりからあげ(800円)ください」
「ボクも、とりからあげ」
と二人仲良く、鶏唐揚げ定食だ。これも単品の設定はない。
駅前の食堂というと、ステレオタイプ的に、「我々のような呑兵衛おじさんがたむろしてる場所」というイメージをもってしまうんだけど、この「つくし」食堂は、なんだかさわやか。すごく健全である!(いつもそうかどうかは、わかりませんが……。)
あっという間の30分。最後はちょっと急ぎ気味にビールと砂ズリを食べ終えて、お勘定は900円なり。
ということは大瓶ビールは600円だったんですね。
どうもごちそうさま!
大急ぎで駅に向かうと、予定の電車は6分遅れて到着。
しかも今治駅でのすれ違いが予定されている特急電車も遅れており、結局、15分ほど遅れての出発。(JR予讃線は単線なので、行き違い電車が来ないと、出発することはできないのでした。)
15分もあれば、もっとゆっくり飲み食いできてたのになあ。とっても残念なり!
今治駅前の猿飛佐助の銅像の向こうに「つくし」 / 大瓶ビール / 砂ズリ
・店情報
(次回) 24.07.20 振られ振られて人気店 … やき鳥「鳥林(とりばやし)」(今治)他
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