ストレスなく飲み放題 … 鶏料理専門店「とりかく」(田町)
仕事あがりに5人でふらりと忘年会に出かけた。
火曜日だからなんとかなるだろうと高をくくっていたが、ちょうど忘年会シーズン真っただ中。たとえ5人でも、なかなかすんなりと入れるお店はない。
居酒屋ビルの上の階から、空きがないかどうかを確認しながら下りてくると、4階の「とりかく田町店」に、かろうじて6人部屋が1つ空いていて、そこに入ることができた。誰も来たことがないお店だ。
通された6人部屋は、比較的ゆったりとした造り。
このところ「個室居酒屋」をうたった店であっても、実際に通される部屋はものすごく狭かったり、個室とは呼べないぐらいの造りだったりして、がっかりすることが多かったのだ。ここはいいねえ。
「飲み放題はいけますか?」
今日のメンバーは呑兵衛が多いので、飲み放題でいけるとコストパフォーマンスがいいのである。
「お料理のコースと一緒じゃない飲み放題は2時間で、おひとり2千円です。コースと一緒であれば、1,500円です」とおねえさん。
「今から料理のコースをお願いすることもできるんですか?」
ダメもとで確認してみると、厨房に聞きにいってくれたおねえさんが戻ってきて、
「鶏鍋のコース(鶏鍋を含む8品で3千円)なら大丈夫です」とのこと。
その鶏鍋のコースに飲み放題を付けてもらって、ひとり4,500円の飲み放題付きコースとなった。
まずは生ビールで乾杯して飲み始めると、すぐに「ロメインレタスのシーザーサラダ」、「特製レバーペースト(フォカッチャ添え)」、「手羽先唐揚げ」、「ぶりのカルパッチョ」、そして「手ごねつくね串焼き」という5品が、それぞれ1皿盛りで矢継ぎ早に出された。
ゆったりとした個室で、テーブルも比較的広いので、出された皿の置き場に困ることはないが、広いところに1皿なので、たった5人でも、皿から遠くに座っている人からは箸が届きにくい。皿をあっちにやったり、こっちにやったりしながら取り分けていく。
入店から30分もしないうちに、メインの鶏鍋がやってきた。とは言うものの、鍋の中はガラスープだけ。具材は大皿2つに別盛りである。
「スープが沸いてきたら、まずつくねから入れてください」
といいながら、おねえさんが卓上コンロを着火してくれる。
生ビールを2杯ずつほどいただいたあとは、ワインや日本酒、ハイボールなど、思い思いのお酒に切り換える。
この店は飲み放題のお酒のレスポンスがいいのが、とてもいい。注文も通りやすいし、出てくるのも早い。ワインなんかボトルでドンと出してくれた。
このところ、こんな当たり前のことができない居酒屋が多いんだよなあ。注文は通らない(忙しくて取りに来てくれない)し、やっと注文してもなかなか飲みものが出てこない。
だから、ここ「とりかく田町店」のように、飲み放題のレスポンスがいいと、それだけで気持ちがよくて、料理の味もぐんと良く感じてしまうのでした。
この点は意外とポイントで、かつてどこかの人気店の大将からも、「お料理はある程度お待たせしても大丈夫なんですが、酒場である限りお飲みものは絶対にお待たせしたらダメなんです」という話を聞いたことがある。
その店には飲み放題やコース料理の設定はないので、飲みものも食べものも、すべて個別注文。その注文が入ったときに、とにかく飲みものの優先度を上げて、飲みものが途切れることがないようにするんだそうだ。
そうは言っても、けっこう人手不足で、飲みものの優先順位を上げても回せない店が多いんだろうな。
その点で見ても、この店は、キャパシティの割りにおねえさんの数が多いように感じる。(本当に人が多いのか、人は少ないけれど、それぞれの人がコマネズミのように働いているから、人数が多いように感じるのかは未確認です。)
できあがった鶏鍋を食べているころ(入店から50分後)に、7品めの「鶏の黒酢炒め」もやってきた。見た目も食感も、まるで酢豚だ。その肉が、鶏肉か豚肉かが違っているだけ。
残る8品めは、鍋にガラスープを追加してもらって、〆の雑炊である。
いやあ、満足、満腹。お勘定はひとり4,500円。
5人で、生ビール11杯、ボトルワイン3本(赤2本、白1本)、生酒(300ml瓶)3本、ウーロンハイ2杯、角ハイボール1杯。
ゆったりとした座席配置もさることながら、飲み放題がストレスなく出てくるというだけで、なんだかとっても気持ちがいいですね。
予約なしでの忘年会で、どうなることかとちょっと心配したが、結果オーライでした。どうもごちそうさま。
「とりかく」 / レバーペーストとシーザーサラダ / 手羽唐揚げ
ぶりのカルパッチョ / 鶏の黒酢炒め / 鶏鍋ができあがった
・店情報
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