昼下がりにタレ盛合せ … 炭火やきとり「鳥もと2号店」(荻窪)
中央線には、ランドマーク的な焼き鳥がある駅が多い。高円寺の「大将」、荻窪の「鳥もと」、西荻窪の「戎(えびす)」、そして吉祥寺の「いせや」などがその代表格だ。
これらの店々は、けっして「美味しくてたまらない」という焼き鳥を出すわけではない(失礼)。
どこも早い時間帯から開いていて、一人でも入りやすく、リーズナブルな値段でサクッと飲める。そして料理は「特別にうまい」わけではなくて、「普通にうまい」(by エンテツさん)。これこそが、毎日でも通いたい呑兵衛たちが大好きな「大衆酒場の基本形」なのである。
(そうは言いつつも、「宇ち多゛」や「すっぴん酒場」、「秋元屋」系列の各やきとん店のように、安いのに「特別にうまい」料理を出してくれる大衆酒場が多いというのも嬉しいところですね。)
今日はカミサンと一緒に出かけたついでに、荻窪の「鳥もと2号店」にやってきた。
現在の時刻は午後2時。それでもお客が多いんだなあ、この店は。
奥のほうのテーブル席が空いていたので、そこに腰をおろし、瓶ビール(アサヒスーパードライ中瓶、500円)とウーロン茶(200円)に、料理は串焼きの「タレ盛合せ」(5本セット、500円)と「馬肉のたたき」(580円)を注文する。
料理の出が早いのは「鳥もと」の大きな特長。飲み物も食べ物も、ほとんど待つこともなくやってくる。
「タレ盛合せ」は、レバー(120円)、ヒナ(100円)、砂肝(120円)、皮とピーマン(100円)、ハツ(100円)という5本のタレ焼きセット。それぞれを単品で注文するよりも40円(8%)お得になる。
他にも手羽先・ねぎま・とりま・砂肝・ハツの5本が塩焼きで出される「塩盛合せ」(600円)、ししとう2本・ネギ2本・しいたけ1本の「野菜盛合せ」(600円)というセットメニューが用意されている。
荻窪「鳥もと」は昭和27(1952)年の創業。来年で創業65年となる。
元は荻窪駅北口を出てすぐのところで、早い時間から営業していた。
もうもうと立ち上る煙に、まるで
焼き上げられた焼き鳥が、いくつもの大皿にずらりと並んでいて、注文するとそれをもう一度、炭火で温めて出してくれた。だから出が早かったのだ。
今はずらりと並ぶ大皿は見えないけれど、たぶん同じような出し方をしてくれているんだろうと思う。
古い店舗は、荻窪駅前再開発のために、平成21(2009)年8月末日をもって閉店し、同じ北口ながら、駅からは少し離れた荻窪銀座商店街の中に移転した。
その「鳥もと」移転に際して、新しい本店の準備が整うまでの仮営業の場所としてオープンしたのが、ここ「鳥もと2号店」だった。
新たな本店ができた後も、2号店として、そのまま営業を続けている。
私個人の感想としては、立派な店舗となった「鳥もと本店」よりは、なんだか仮住まいのような、こちら「鳥もと2号店」のほうが、より昔の「鳥もと」らしく思えるなあ。
「タレ盛合せ」の5本を食べ終えたところで、「つくね」(タレ、150円)、「ねぎま」(タレ、120円)、「豚バラ」(塩、200円)、「しいたけ」(塩、150円)、「アスパラ」(塩、150円)の5本を追加注文する。
この店の串焼きメニューには、単品ごとに☆、◆のマークが、どちらか一方、あるいは両方が付けられている。
☆は「塩焼き」を、◆は「タレ焼き」を表していて、両方のマークが付いているものは味を選べるが、どちらか一方しか付いていないものは味付けは選べず、その味だけになる仕組みだ。
そしてもう一つ、昔の駅前時代にはなかったのが、「築地直送の魚介類」の存在と、「直営農園直送の完全無農薬野菜」の存在だ。
これらは「本日のメニュー」の中で、○に「築」の字、○に「農」の字のマークを付けて示されている。
たとえば今日の「築」マークは、まぐろぶつ(380円)、シャケ白子天ぷら(300円)、大粒カキフライ(3個580円)、さんましょうが煮(380円)などなど。「農」マークは、ねぎ巾着(300円)、ウリ浅づけ(280円)、キャベツのコールスロー(280円)などの品々だ。
次の機会には「築」や「農」のメニューも、たのんでみないとなあ。
さっくりと1時間ほどの滞在。今日のお勘定は二人で2,550円(ひとり当たり1,275円)なり。どうもごちそうさま。
「鳥もと2号店」 / 串焼きメニュー / 飲物・料理メニュー
本日のおすすめ(表) / 本日のおすすめ(裏) / 瓶ビール中
馬肉のたたき / つくね、ねぎま(タレ焼き) / 豚バラ、しいたけ、アスパラ(塩焼き)
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