鮟鱇鍋は白菜が決め手 … 「丸千葉(まるちば)」(南千住)

あんこう鍋が食べたくて、祝さんに予約してもらって、南千住の「丸千葉」にやってきた。
今日のメンバーはjirocho親分、熊ちゃん、かぶきさん、祝さん、そして私の5人である。
熊ちゃんは、かつてはここの大常連さんとして数年間通い詰めたそうだ。職場が変わって、なかなかここまで来ることができなくなり、今日は1年半ぶりぐらいの来店らしい。
それでも熊ちゃんが店に入ってくると同時に、カウンター席の常連さんたちから、「あぁ、熊ちゃん、久しぶり。お元気そうで!」とどよめきの声があふれた。
店を切り盛りしている、やっちゃんも、「なんだよ。5人の予約で誰が来るのかと思ったら、熊ちゃんだったのかよ!」と、とてもうれしそう。
これが大衆酒場のいいところなんだなあ。
しばらくぶりに出かけても、いつもと同じ人がいて、いつもと同じ酒肴がある。
「5人だから、あんこう鍋(1人前2,300円)は3人前ぐらいがいいですかねえ?」と聞く祝さんに、
「いや。2人前でいいんじゃないの。足りなかったら欲しい具材だけを後で足せばいいんだよ」と答えてくれるのは、やっちゃんである。
やっちゃんは、いつも客の側に立って適切なアドバイスしてくれるので、安心して相談できるのだ。
安くておいしい料理の数々もこの店のいいところなんだけれど、なんといっても第一は、やっちゃんの人柄の良さなんだな。それこそが「丸千葉」の一番の名物なのである。
人気がありすぎて、いつも満席。なかなか入れないのが玉にキズなんだけど……。
すぐにコンロの上に2人前のあんこう鍋が置かれ、着火。あとはできあがりを待つのみだ。
今日は、各種選べる大びんビール(600円)から、サッポロラガーを選択して乾杯したあと、くじらさしみ(700円)、いわしさしみ(600円)、あげ玉入やっこ(300円)、牛もつにこみ(500円)、生ヤサイ(500円)、カキフライ(600円)、なす入マーボードーフ(700円)、ちくわいそべあげ(350円)などの料理を注文して、グイグイと飲み進める。
メインはあんこう鍋と決めているから、その前に食べ過ぎにならないように、それぞれ1人前ずつもらって、少しずつ分けあっていただく。
たくさんの料理を少量ずつ。このくらいが、ちょうどいいのだ。
ひとしきりビールを飲んだところで、金宮焼酎をボトルでもらって、緑茶割りにする。
実はこの緑茶割りが、かなり危険な飲みものなのだ。焼酎をかなり濃いめにしているのに、飲み口はほとんどお茶そのもの。お酒らしい感じが、まったくしない。
それでいて、飲むほどに、その焼酎の量の分だけ確実に酔っ払っていくんだから恐ろしい。気がついたときには、すっかり『酔いたんぼ』になってしまうのである。
「丸千葉」の料理にはハズレはないのだが、なかでも祝さんが毎回必ず注文するという、なす入マーボードーフと、あげ玉入やっこがいいですねえ。
金宮のボトルが次々に空いていくのが恐ろしい。
さあ。あんこう鍋もそろそろできあがってきた様子。小鉢に取り分けて、ハフハフといただく。
プルルンと弾力感のあるゼラチン質がいいね。プルルンとした表面の食感の奥のほうに、もっちりとした食感が隠れているのがおもしろい。
すっぽん鍋よりも、ねっとりとした感じがより強いなあ。
それにしても、このツユがものすごくうまい。そしてそのツユをたっぷりと吸い込んだ白菜が、爆発的にうまいっ!
この白菜だけで、焼酎の緑茶割りが進んで進んでしかたがない。
あっという間に具材を完食し、「追加の具材は何にする?」。
「カキも食べたいなあ。カキはどう?」
「白菜も絶対に欲しいですよね」
という話になって、カキを追加してもらうのと同時に、
「白菜の追加ってできるんですか?」と、やっちゃんに聞いてみる。
「いいですよ。ザク(追加野菜)の白菜って注文してもらえれば、白菜だけ追加できますよ。白菜から出るダシがうまいんだよね。白菜を入れないとこの味は出ない」
なるほど。やっぱりそうなのか。白菜がポイントなんですね。
まず追加の白菜を入れて、次にカキを投入する。そのカキがぷくんと膨らんできたらできあがりだ。
ど~れどれ。
…………。
うっまぁぁ~~~ぁっ!
さっきのカキフライも良かったけど、このカキはさらに素晴らしい。
あんこうのダシが効いてるのか、白菜から出た、ほんわりと甘い(でもキャベツほど甘くない)ダシが効いてるのか。
そして最後は雑炊で締める。
ここの雑炊は、やっちゃんがつきっきりで仕上げてくれるのだ。
ダシを足してアクを取り、投入したごはんがパラパラになるようにかき混ぜて、ツユがごはんに染みこむ具合を見ながら、ちょうどいい頃合いで火を止めて、溶き卵をサァ~ッと回し入れる。
ッカァ~ッ。いろんな旨みが凝縮した雑炊もいいねえ。
あんこう鍋(2,300円)のほかには、よせ鍋(2,800円)、かきなべ(1,700円)、とんなべ(1,600円)、とりなべ(1,600円)、たらちり(1,000円)、湯どうふ(800円)という鍋ものメニューがそろっている。
「『あんこう鍋』よりも高い『よせ鍋』が気になるよねえ」
と話していたら、後ろのテーブルのお客さがそのよせ鍋を注文した。
出てきたよせ鍋には、カニやエビを筆頭に、ものすごい種類の魚介類が盛りだくさん。まさに『宝石箱』状態である。これもすごいねえ。
たっぷりと4時間にもおよぶ酒場浴。今日のお勘定は5人で18,450円のところ、サービスで18,000円(ひとり当たり3,600円)にしてくれました。
どうもごちそうさま。長時間、ありがとうございました。

焼酎のお茶割り / なす入マーボードーフ / ちくわいそべあげ

あんこう鍋 / 具が多すぎてフタが閉まらない / できあがり
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コメント
お久し振りです。
日本に戻られ、最近は三田でご勤務の様ですね。
私は相変わらず飲み歩きの日々です。
それにしても、Jirocho親分の御顔を拝見するのも久し振りです。懐かしいですね。
投稿: しんちゃん | 2016.12.16 08:58
すっかりご無沙汰いたしております。>しんちゃんさん
人形町「ナポリ」が閉店したあとは、どちらで飲んでますか?
ぜひまたご一緒させてください!(^^)
投稿: 浜田信郎 | 2017.01.15 18:26