料理が出がめちゃ早い … 「三ちゃん食堂(さんちゃんしょくどう)」(新丸子)
武蔵小杉に住んでいる、会社の後輩Oさん。美味しいものを食べるのは好きなんだけれど、お酒が飲めないので、大衆酒場や大衆食堂には行ったことがないという。
『そういうお店が自宅の近くにあれば、ぜひ行ってみたい』というご希望にこたえて、Oさんも含む4人でやって来たのは「三ちゃん食堂」だ。
最寄駅は新丸子なんだけど、新丸子と武蔵小杉の駅間距離は、わずか500メートル。じゅうぶん徒歩圏内なのだ。
沿線の大人気店ながら、基本的には予約ができないので、入れるかどうかは行ってみないとわからない。
入口引き戸をガラリと開けて、ざわざわとにぎわう店内に入ると、金曜、午後6時半の店内は、ほぼ満席状態だ。60席ものキャパシティがあるのに、すごいねえ!
「4人なんですけど……」
店の奥のほうに、何人かいる店のおねえさんに、念のため声をかけてみる。
「4人さん。ちょっとお待ちください」
なんと! 入れるのか!
店のおねえさんは、テーブルの奥のほうに座っているカップル2組に、ちょっとずつ横に移ってもらっているようだ。
この店のテーブル配置はおもしろくて、4人掛けのテーブルが、入口から奥に向かって縦方向にすき間なく4卓並んでいる。このひとかたまりを1列として、全体ではこれが3列並んでいるのだ。
だから1列ずつを見ると、片側に8人座れる、16人掛けの長~いテーブルみたいなもの。
それぞれの側に座っている人を、あっちにちょっと、こっちにちょっとと動いてもらうと、あら不思議。そこに4人が、片側に二人ずつ向かい合って座れる空間が現れた。
Oさんはウーロン茶を、それ以外の3人は大びんビール(キリンラガー、550円)をもらって乾杯すると、お通しには小皿に盛られたキャベツの漬物が出された。
「こういう店では何を注文したらいいんですか?」とOさん。
「大衆食堂で飲むときの基本はハムエッグ(280円)とアジフライ(350円)。それにポテトサラダ(350円)かマカロニサラダ(300円)、あるいは生野菜(300円)といったサラダものを注文するのが一般的かなあ。サラダはどれがいい?」
「生野菜(冒頭の写真)がいいです。あと春巻き(2本300円)も気になります」
「いいね。餃子(5個240円)もおいしそうだから、餃子ももらおう」
料理の出が早いのも、「三ちゃん食堂」の大きな特長。1品、また1品と、できあがった順に料理がやってきて、わずか5分で、最初に注文した4品の料理がすべて出そろった。
ビールに続いては甲類焼酎「JAPAN」をボトル(1,800円)でもらって、お茶割りで飲むことにした。
料理も舞たけ天ぷら(250円)、白子天ぷら(500円)、肉ダンゴ(350円)、厚焼き玉子(250円)、さば焼き(480円)と、各人が気になるものを思い思いに注文する。
飲みものでも食べものでも、注文したらすぐに出てくるってのは、当たり前のようでいて、すばらしいことだよね。食べたいものが、食べたいときにやってくる。
そうこうしているうちに午後8時、ラストオーダーの時間になった。
玉こんにゃく煮、くるみ
店内に書かれている閉店時刻は午後9時ながら、ラストオーダーの時間を過ぎると、お客さんたちも次々にお勘定をして帰り始め、店のおねえさんたちも片づけや、明日の準備(卓上の調味料の補充など)を開始する。
午後8時半。我われもお勘定をしてもらうと、なんと4人で8,250円(ひとり当たり2,060円ほど)。
飲まない人がひとり混ざってはいるのだが、それにしても安いよね。さすが「三ちゃん食堂」だ。どうもごちそうさま。
そんなわけで、Oさんには先輩面して「三ちゃん食堂」を紹介することができたけれど、私自身、この店にやってきたのは8年ぶりで2度め。もっと近くにあれば、もっと足しげく通えるのになあ。まことに残念なり。
・店情報
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