とうべいをご存知か? … 「九州酒場(きゅうしゅうさかば)」(田町)
「おすすめのつまみは?」
客席を切り盛りする女店員さんに、そう質問すると、
「珍しいのは『とうべい』(370円)かしら。お酒が進みます」
という答えが返ってきた。
熊本の山奥、平家落人の里で作られ、それ以来、800年に渡って伝承された秘伝の保存食。ものとしては「豆腐のみそ漬け」で、その名称は漢字で「豆銘」と書いて、「とうべい」と読む。(公式サイトあり。)
さっそく注文してみると、まるで羊羹(ようかん)のようにスライスされた一切れが、小皿にのせた大葉の上に鎮座してやってきた。
ほっほぉ~っ。この感じ、以前にも見たことがありますなあ。
これはそう、沖縄の「豆腐よう」か、中国の「腐乳(ふにゅう)」の系統のつまみに違いない。
箸の先っぽに、ちょっとだけつけてなめてみる。
おぉ。系統的には「豆腐よう」「腐乳」なんだけど、こちら「とうべい」は、なんといっても、みそ味!
日本のお酒(焼酎や日本酒)には、圧倒的に「とうべい」のほうが合うよねえ。
これはいいつまみを知ることができた。
今日は職場での飲み会の二次会として、4人でここ「九州酒場」にやってきた。
満席でも26人ほどという小さい酒場ながら、店内にずらりと並ぶ各種焼酎(1杯が400~600円)や、九州各地の名物料理が、この店の大きな売りだ。
我われも、それぞれ好みの焼酎を、好みの飲み方で出してもらう。私は芋焼酎「さつま寿」を湯割りでもらった。
つまみは熊本の「辛子れんこん」(560円)に、福岡の「炙り明太子」(500円)、「イシダイ刺身」(580円)、かごしま黒豚の「肉味噌きゅうり」(270円)、そして冒頭でご紹介した、熊本の「とうべい」を注文。
それぞれ九州らしい一品に舌鼓を打ちながら、焼酎を次々におかわりする。ふと気が付けばもう午後11時だ!
いかんいかん、まだ週半ばなのに、すっかり飲み過ぎてしまった。
大急ぎでお勘定を済ませ、家路についた。
・店情報
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