老舗で飲む燗酒がいい … 酒寮「さいき」(恵比寿)
久しぶりに「さいき」にやって来た。
前に来たのが平成20(2008)年のことだから、実に9年ぶりである。
相変わらず、「お帰りなさ~いっ」と迎え入れられるのがいいね。
店内の様子は変わっていないが、カウンターの中や外で働いているおねえさんたちは、アジア系の外国の方が多いようだ。
店内のお客さんたちも、ずいぶん若返ったように感じる。
店主の那(くに)さんの姿が見えないので聞いてみると、今は老人ホームに入っているそうだ。
でもまあ、前のままの形でお店が続いているんだから、ありがたいと思わないといけないなあ。
「さいき」の創業は昭和23(1948)年。今年で創業69年である。
まずはビール(サッポロ黒ラベル)をもらうと、日替りの3品のお通し(1,300円)が出される。
ビールがなくなったところで凍結酒(600円)に移行する。この凍結酒も、昔から「さいき」の名物のひとつである。
それなら料理も名物をと、「海老しんじょう」(900円)を注文した。
揚げたて熱々で出される「海老しんじょう」は、ほっくりと軟らかい。添えられた青海苔塩をつけていただく。これまた懐かしい味だなあ。
凍結酒の後は、燗酒に移行して、「柳かれい一夜干し」(950円)、「だし巻玉子」(650円)、「おしん香」(450円)、「らっきょう」(650円)を追加注文。
となりに入ってきた外国人カップルは、なんとブラジルはサンパウロからの出張客。ガイドブックでこの店のことが紹介されていたんだそうな。
ポルトガル語の歌うようなリズムが、耳に心地よい。
じっくりと4時間近くも飲みに飲んで、今夜のお勘定は二人で15,300円。
ひとり当たり7,650円というのは、私のこの店での最高新記録だなあ。そんなにたくさん燗酒をいただいてしまいましたか。
たしかに自分でも、ものすごく酔っている自覚がある。
気をつけて帰らないとな。どうもごちそうさま。
店を出る背中に投げかけられる、おねえさんたちの「行ってらっしゃ~いっ!」の声がうれしいね。
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