たっぷりと鯛カブト煮 … 大衆割烹「和田屋(わだや)」(阿佐ヶ谷)
会社帰りに、阿佐ヶ谷駅近くの「和田屋」である。
うなぎの寝床のように奥に深い店内は、左手がL字のカウンター席で、右手の壁際にはテーブルが数卓ならんでいる。
そして2階には、前回入った座敷席がある。
月曜午後6時半というこの時間帯、1階は半分ほどの入り。いかにも近所の人たちらしき、年配の男性客が多いのが、なんだか安心できる。
私は入口を入ってすぐの、L字カウンターの短辺に座った。
「いらっしゃいませ。お飲みものは?」
とおしぼりを出してくれる女将さんに、サッポロとアサヒが選べる大瓶ビール(600円)を、サッポロで注文すると、あっという間にサッポロ黒ラベルがやってきた。
さて、つまみは何にしようかな。
看板メニューの「やきとん」は1本120円で、注文は2本から。そして名物は、前回もいただいた「当店自慢の牛煮こみ」(500円)。
壁の黒板には、「本日のおすすめ品」として、カンパチ刺身(600円)、マグロ刺身(600円)、しめさば(600円)、ホタルイカ(500円)、焼穴子(600円)、豚角煮(500円)、小アジ南蛮漬(480円)、肉えのきバター(480円)、ニラオシタシ(380円)の9品が書き出されている。
さらに、L字カウンターの長辺の上段には、何品かの大皿料理が並んでる。
ここからは見えないので、立ち上がって大皿料理の近くまでいくと、カウンター内の厨房にいる大将が、
「こちらが鯛のカブト煮で、こっちゃアユの塩焼き、……」
と並んでいる料理を順番に説明してくれる。
「じゃ、鯛のカブト煮をお願いします」
そう注文して、自分の席に戻る。
大皿料理の値段はわからない(書かれていない)んだけど、メニューに並ぶ数多くの料理のなかで、もっとも高いのが刺身盛り合せの1,000円であることから勘案しても、びっくりするほど高いということは、まずないだろう。
ちなみに店は店主夫妻と、その息子さんの3人で切り盛りしている。
そして出てきた鯛のカブト煮は、鯛の中骨の上に、肉たっぷりのカマがのり、てっぺんに大きい鯛カブトがのせられていて、「これが1人前?」とびっくりするほどのボリュームである。
ビールに続いては、成田(千葉県)の日本酒「仁勇」(400円)を、燗酒でいただく。
鯛のカブト煮が残り少なくなったところで、燗酒をおかわりし、2品めのつまみを選択する。
ボリュームたっぷりのカブト煮で、お腹はもう十分なので、さっぱりと軽めのものにしよう。
「お新香」(350円)か、「ニラオシタシ」(380円)か。「わらびオシタシ」(400円)も季節ものでいいねえ。それにしても「オシタシ」という表記がおもしろい。
お。「自家製塩らっきょう」(350円)がある。
『焼酎だと塩らっきょうが合うんだけど、燗酒にはどうだろう?』
と思いつつも、その「自家製塩らっきょう」をいただいた。
出てきた塩らっきょうは、塩っけがそれほど強くなくて、ちょっときつめのエシャロットのような感じ。
う~む。この強烈さには、やっぱり焼酎だなあ。日本酒じゃ負けるね。
ゆっくりと2時間ほどの酒場浴。今宵のお勘定は2,530円なり。
ということは「鯛のカブト煮」は780円だったんですね。(ちなみに「アユの塩焼き」は750円のようでした。)
どうもごちそうさま。
仁勇(燗酒) / カブト煮、完食! / 塩らっきょうで燗酒もう1本
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コメント
「タイのタイ」が居る!
恥ずかしながら、実物は初めて見ました(笑)
投稿: amarift | 2022.07.19 06:52
大きな骨の上に、こっそりと乗せておきましたが、見つけられましたか!
これらの残った骨を見ていただけば、おわかりいただけると思いますが、「鯛のカブト煮」と呼びつつも、その実態は「ほぼ半尾分ほどの鯛のあら煮」でした。
あぁ、しばらく行ってないなぁ、「和田屋」。行かねば!
投稿: 浜田 信郎 | 2022.07.19 07:55