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2017年6月

山椒ピリリ!鰻肝佃煮 … 「ふみ屋」(阿佐ヶ谷)

珍味3種盛り


「これ、美味しいですねえ! 山椒がすごくよく効いてる」

「ありがとうございます。鰻の肝の佃煮です。山椒は、京都の実家から送ってもらったんです」

 と「ふみ屋」の店主。

 そうか。店主は京都のご出身だったんだ。

 京都はお土産に「ちりめん山椒」などもあるぐらいだからなあ。

 この「鰻の肝の佃煮」。「珍味3種盛り」(500円)を注文したら、その内の1品として登場したもの。単品(400円)でもメニューの載っている。

 ここ「ふみ屋」にやって来たのは、今年の元日以来、半年ぶり2回め。

 実は店の前は何度も通ってるんだけれど、外から見える店内は、とにかくいつも満席で、入りたくても入れないほどの大人気店なのだ。

 幸いにも(なのか?)今日は、早めの夕方からの長引く雨模様で、入口側の2、3席が空いている。ここぞとばかりに飛び込んだのだった。

 まずは「ホッピーセット」(400円)をもらってから、やおらメニューを確認する。

 この店の二大看板は、うなぎの串焼きと、豚のもつ焼き。この両者をいっぺんに食べることができる店を、私は他に知らない。

 さっそくその両者から始めることにして、うなぎ串焼きはキモ(250円)とヒレ(250円)を、豚のもつ焼きはレバー(130円)とシロ(130円)を、それぞれ味付けはおまかせで1本ずつ注文した。

 すぐに出されるお通しは厚揚げの小鉢。お通しは「席料」(200円)の中に含まれている。

 まず出てきたのは、もつ焼きのレバー。味噌焼きである。

 もつ焼きが130円というのは、近くにある「川名」や「四文屋 阿佐ヶ谷店」などと比べても高いんだけれど、出てきたもつ焼きを見ると納得する。

 一切れ一切れの豚もつがでかいのだ。この大きさから考えると、ちっとも高くはない。

 そしてうなぎ串焼きのヒレ。これはニラのまわりに、うなぎのヒレをぐるぐると巻きつけて焼いたもので、これもまたでかいっ!

 ひと串ごとのボリューム感が、「ふみ屋」の大きな特長なんだね。

 ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、250円)をもらって、シロとキモである。

 さらにナカをもらって、冒頭でご紹介した「珍味3種盛り」を注文したのでした。

 その「珍味3種盛り」の、「鰻の肝の佃煮」以外の2品は、「塩辛」(単品350円)と「青のり」(単品350円)。

 これが本当に酒に合うつまみで、これだけでさらにもう1杯、ナカをおかわりした。

 カウンターには、釣り好きの常連さんたちがずらりと座って、釣り談議に花が咲いている。

 もともとは釣りをやっていなかった店主も、このお客さんたちにつられて(釣られて?)、すっかり釣り好きになってしまったそうだ。

 そう言えば店内のメニューにも、うなぎ串焼き、豚もつ焼に加えて、「本日のおすすめ」として、いわし(500円)、ネギトロ(500円)、真たこ(550円)、本まぐろ(600円)や、金目カブト煮(500円)といった魚料理も並んでいる。

 ゆっくりと2時間ほどの酒場浴。ホッピーがソト1・ナカ4で、今夜のお勘定は2,610円なり。どうもごちそうさま。

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「ふみ屋」 / ホッピーとお通し / レバー(豚)

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ヒレ(鰻) / シロ(豚) / キモ(鰻)

店情報前回

《平成29(2017)年6月5日(月)の記録》

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塩辛チーズでホッピー … 昭和酒場「ALWAYS(オールウェイズ)」(高円寺)

塩辛チーズでホッピー


 日曜日。午後4時の開店時刻を待ちかねて、高円寺・庚申こうしん通り商店街の立ち飲み屋「昭和酒場ALWAYS」にやってきた。

 開店直後にもかかわらず、すでに先客がいるのが素晴らしいなあ。

 さっそく「ホッピーセット」(400円)をもらって、つまみは「塩辛チーズ」(200円)を注文する。

 この「塩辛チーズ」は、まだ開店2週間ながら、すでにこの店の常連さんになっているT口さんのオススメの一品なのである。

 野方や都立家政の酒場でよくお見かけするT口さん。かつてここの店主がやっていた「手打ちうどん酒房 さぬき亭」(野方)の常連さんでもあり、ここ「昭和酒場ALWAYS」が開店することを教えてくれたのもT口さんなのだ。

 前回来たときにも、飲んでる途中でT口さんがいらっしゃって、第一品目のつまみとして、いきなり「塩辛チーズ」を注文したのだった。

『よし。次回は私も「塩辛チーズ」からスタートしよう』

 ひそかに、そう心に決めていたのでした。

 「塩辛」も、「チーズ」も、どちらもがお酒によく合う発酵食品のゆう。その二つがタッグを組むというんだから、お酒に合わないはずがない。しかも200円というのがうれしいよね。

 その「塩辛チーズ」をつまみに、ホッピーを飲みながら、おもむろに今日のメニューを確認する。

 前に来てから数日しかたっていないこともあって、35品ほどの料理メニューのうち、30品ほどは同じものなんだけど、刺身などの生もの系は前と違っている。

 おっ。今日は「黒鯛」(300円)があるから、これにしてみよう。

 まだ「塩辛チーズ」も残っているものの、「ナカ」(ホッピーの焼酎おかわり、200円)を注文するのと合わせて「黒鯛」も注文した。

 出てきた「黒鯛」の美しいこと。コリッと弾力感のある食感がまたいいね。

 となりのお客さんが「串カツ」(200円)を注文したので、私も便乗で注文する。揚げものは、厨房の隅に設置されているフライヤーで揚げてくれるのだ。

 最初のセットから数えて3杯め(ソト1・ナカ3)となるナカをもらって、揚げたて熱々の「串カツ」をいただく。

 この店の斜め前が、昭和31(1956)年創業の老舗大衆酒場「バクダン」なんだけど、その「バクダン」の閉店時刻は午後9時と早い。その時間から、ここ「昭和酒場ALWAYS」へと流れてくるお客さんも多いんだそうな。

 似たような系統の店が近くにあると、お互いに引き立てあっていいですよね。

 最後に1杯、まだ残っていた開店記念特価の「三岳みたけ」(300円)をロックでもらって、合わせるつまみは「たぬき奴」(200円)。

 この「たぬき奴」は、他の人が注文するのも見たことがなかったが、予想どおり、冷奴に、揚げ玉と刻みネギがトッピングされて登場した。

 たっぷりと3時間弱の立ち飲み酒場浴。今日のお勘定は、ちょうど2千円でした。ごちそうさま。

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昭和酒場「ALWAYS」 / ホッピーセット / 塩辛チーズ

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今日のメニュー / 黒鯛刺身 / ナカおかわり

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串カツ / 三岳ロック / たぬき奴

店情報前回

《平成29(2017)年6月4日(日)の記録》

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豚ガツネギポン酢和え … 居酒屋「丸山(まるやま)」(阿佐ヶ谷)

豚ガツネギポン酢和え


 他の店で飲んでの帰り道に、居酒屋「丸山」の店頭に書き出されている日替りメニューの中の「豚ガツネギポン酢和え」(400円)という一品に引かれて入店。

 ここ「丸山」のカウンター席は5席分のみと狭い。(テーブル席が主体の店なのだ。)

 その5席の一番奥にひとり、真ん中にひとりと、先客が二人いたいので、私はもっとも入口に近い端っこの席に座り、さっそく「クエン酸サワー」(300円)と、目当てにしていた「豚ガツネギポン酢和え」(400円)を注文すると、まずはお通し(200円)の「ミニ冷奴」を出してくれた。

 けっこう飲んできたあとなので、酸っぱさが心地よいクエン酸サワーを注文したんだけれど、豚ガツネギポン酢和えも「ポン酢」味なので、酸っぱさがかぶっちゃったなあ。

 でも、ガツの弾力感がとてもうまい。これはいいつまみだ。

 ちなみにこの豚ガツネギポン酢和え以外の『本日のおすすめ』メニューは、「いわし叩き」(470円)、「サーモン刺」(400円)、「真だい刺」(400円)、「本まぐろ刺」(650円)、「蒸しヤリイカ(酢みそ or わさび)」(400円)、「脂あり!いなだ刺」(400円)、「あじ開き焼」(400円)、「こんにゃくそうめん」(400円)、「松前漬け」(500円)、「すじ子おろし」(450円)、「中華春雨サラダ」(390円)、「ニラナムル(生玉子のせ)」(450円)、「牛バラもやし炒め(ニンニク正油)」(500円)、「鳥レバ串焼(2本)」(300円)、「カレーポテト入り春巻」(480円)、「かま玉バターうどん(背脂入り)」(480円)という合計17品。

 これ以外に、メニュー表に印刷された定番の品が約100品あるので、全体ではなんと120品もの品ぞろえなのである。

 この料理を店主ひとりで作っていくんだからすごいよね。(店主以外に、ホールへのお運びなどをやるアルバイトの店員さんが一人います。)

 ここ「丸山」がある場所は地名で言うと下井草しもいぐさ(杉並区)。

 最寄駅はJR中央線・阿佐ヶ谷駅か西武新宿線・鷺ノ宮駅なんだけれど、阿佐ヶ谷駅からは徒歩約15分(1.2キロ)、鷺ノ宮駅からも徒歩約15分(1.2キロ)と、両駅の中間地点にあるのだ。(関東バス・阿佐谷北六丁目バス停の目の前。)

 だから客層も、仕事帰りのサラリーマンというよりは、近所に住んでる人たちが多い。早い時間帯には、子供連れの家族の姿もよく見かける。

 今の時間(金曜日の夜11時過ぎ)でも、けっこう大勢のお客さんでにぎわっていて、お客さんたち同士は、互いによく知っているご様子。みんなここの常連客なんだろうな。

 逆に近くに住んでいなければ、その存在を知ることすらむずかしい酒場だ。

 南千住駅からだいぶ歩く「丸千葉」や、南砂の「山城屋」、横浜の「みのかん」なんかと同じような立地条件だろうか。

 今日は他で飲んでの2軒めなので、1杯と1品(+お通し)で、さっくりと1時間ほどの酒場浴。お勘定は900円でした。どうもごちそうさま。

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店頭のメニュー / クエン酸サワー / お通しのミニ冷奴

店情報前回

《平成29(2017)年6月2日(金)の記録》

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もつ焼きが食べたくて … やきとん「すっぴん酒場」(野方)

ピータンピーマン


 仕事の帰り道。今日はなんだか「もつ焼き」が食べたくて、中央線の車内で、

『東中野の「丸松」にしようか、中野で降りて「石松」か、少し歩いて沼袋の「たつや」あるいは「ホルモン」に向かおうか、それとも高円寺で降りて野方の「秋元屋」か「すっぴん酒場」にするか。都立家政の「弐ノ十」は、中央線から歩いていくにはちょっと遠いよなあ』と迷いに迷う。

 自分の「行きつけ」と思える店を挙げただけでも上のような状況で、他にも「四文屋」各店や、特に新宿駅近くに多い「食べログ」での評価が高いもつ焼き店の数々、さらに地元民たちを中心として、昔から愛され続けている高円寺の「大将」・荻窪の「鳥もと」・西荻窪の「」などなど、通勤経路上に「もつ焼き」の名店が多すぎるのである。

 しかしこうやって、仕事帰りに「今日はどこで飲もうか」と考えてる時間が、これまた楽しいのだ。

 迷いに迷って、高円寺駅に着く直前に、「すっぴん酒場」に向かうことに決めた。

 4月から職場が四ツ谷方面に変わって、中央線沿線の酒場にはよく行けるようになったんだけど、逆に遠くなったのが西武新宿線沿線の酒場だ。

 「中野駅で降りて沼袋へ」というコースは、これまでにも何度も行ったことがあるのだが、「高円寺駅で降りて野方へ」というのは、これまでやったことがない。

 高円寺駅から「すっぴん酒場」までは約1.7キロ。歩くと20分ちょっとの距離だ。高低差もあまりなく、ちょうどいい散歩コースだね。

 3週間半ぶりにやってきた「すっぴん酒場」では、いつものように黒ホッピー(450円)と、「れば」「しろ」「ちれ」(各100円)を注文し、お通し(100円)のお新香をつまみながら焼き上がりを待つ。

 店の奥では、いつものように大常連のS藤さんやK藤さんが飲んでいるのだが、いつもにもまして盛り上がっている。なんと今日はS藤さんの50歳のお誕生日なんだそうな。

 おめでとうございます!>S藤さん

 聞けば、これまたこの店の大常連さんでもある荒木マタエモンさんも、今日がお誕生日(61歳)とのこと。きっとどこかの酒場で祝い酒の最中なんでしょうね。

 そこへ、まず1本めの「れば」が焼きあがってきた。

 この店では、ほとんどのお客が、もつ焼きの味付けは指定しない。基本的に「おまかせ」で焼いてもらうことが多いのだ。

 「れば」は、いつもと同じようにタレ焼きで仕上がってきた。

 しっかりと火の通った、ていねいな焼き方が、「すっぴん酒場」の大きな特徴のひとつ。レアに仕上げられたもつ焼きとは、また違う美味さがあるのだ。

 ナカ(おかわり焼酎、200円)をもらって、「ピーマン肉詰め」(200円)を注文するものの残念ながら売り切れ。代わりに「ピータンピーマン」(200円)を焼いてもらう。

 「ピータンピーマン」は、半切りにしたピーマンの中にチーズと、それぞれ細かく刻んだピータンと玉ネギを入れて、その全体を豚バラ肉で巻いて焼いたもの。

 かじると、とろりと溶け出すチーズとピータンの風味、まわりの豚肉の芳ばしさがいいんだな。

 さらにナカをもらって、「つくね」「はつみみ」「はらみなんこつ」(各100円)を追加注文。「はつみみ」は、ハツ(心臓)の肉のフチの部分、「はらみなんこつ」は串の根元のほうから順番にハラミ、細かくたたいたナンコツ、ハツの血管部分、そして最先端にハツの弁の部分を刺して焼いたもの。食べるにつれて味わいや食感が変わっていくのが楽しい。

 ゆっくりと2時間近く楽しんで、キャッシュ・オン・デリバリー(品ものと引き換え払い)での総支払額は1,750円なり。どうもごちそうさま。

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「すっぴん酒場」 / お通しのお新香 / 黒ホッピー

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れば / しろ、ちれ / つくね

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はつみみ / はらみなんこつ / 外はすっかり夜に

店情報前回

《平成29(2017)年5月30日(火)の記録》

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また1軒、名店の予感 … 昭和酒場「ALWAYS(オールウェイズ)」(高円寺)

昭和酒場ALWAYS


 かつて野方に「手打ちうどん酒房 さぬき亭」(2004~2012年ごろ)という、店主ひとりが切り盛りされている酒場があった。

 店主自ら打った「手打ち麺」で作ってくれる「鍋焼きうどん」や「焼きうどん」が、いい酒の肴になって、ずらりと勢ぞろいしている焼酎が進んだものだった。

 今にして思えば、いま流行りの『うどん酒場』の先駆けのような酒場だったよなあ。

 そんな「さぬき亭」の店主が、しばらくの充電期間を経て、2017年5月、高円寺に立ち飲み屋をオープンした。

 店の名前は「昭和酒場ALWAYS」。

 元がたこ焼き屋だったという店舗を、自ら改装したという店内は、8~10人ほど立てる立ち飲みカウンターに、奥には立ち飲み用のテーブル席が1卓用意されている。

 なんといっても大きな特長は、お酒や料理の値段が安いこと。

 酎ハイや日本酒、ワインはそれぞれ250円。ホワイトボードに書き出されている35種類ほどの料理も、刺身も含めて、それぞれ150~300円というのがありがたい。

「すぐ近くに『七助』や『きど藤』のほか、『晩杯屋』までありますからねえ。目の前は『バクダン』だし。これ位の値段でがんばるしかないと思ってるんですよ」

 店主自らが、あちこちの酒場で飲み歩いているので、まわりの状況をよくご存じなのだ。

 開店直後ということもあって、店は店主に加えて、近くに住んでいるという店主の妹さんも助っ人として入り、2人体制で切り盛り中だ。(妹さんはバタバタする時間帯だけお手伝いされているとのこと。)

 さっそく白ホッピーセット(400円)をもらって、つまみにはホワイトボードの筆頭に書き出されている「かわはぎ刺」(300円)を注文した。

 しばらくして出てきた「かわはぎ刺」は、白く輝くような刺身6切れに、大ぶりの肝(きも)がドンと添えられている。これで300円は安過ぎじゃないの?

 せっかくの「かわはぎ刺」なので、じっくりと味わいながらいただこうと思ってたんだけど、肝醤油にからめていただく弾力のある白身があまりにも美味しくて、まったくブレーキがきかず、あっという間に食べきってしまった。

 2品めとして、これまた信じられない値段で出されている「めばる煮付」(250円)を注文すると、残念ながら、さっきとなりの人が注文した分で売り切れてしまったとのこと。

 かわりに「あら煮」(250円)を注文すると、ちょっと深めの丸皿にたっぷりの「あら煮」を出してくれた。

 飲みもののほうでは、開店記念として、屋久島の芋焼酎「三岳みたけ」を、なんと1杯300円で提供してくれている。

「一升瓶を6本仕入れたので、なくなったら終了です」と店主。

 それじゃあと、ナカ(ホッピーの焼酎おかわり、200円)をもらう代わりに、「三岳」をいただいて、まずはしばらくロックで飲んだあと、ホッピー(ソト)を足して、「三岳」のホッピー割りにしてみた。

 なんとまあ、これはこれですごく美味いじゃないか!

 ホッピーと合わさって、「三岳」の味と香りがより際立つ感じだ。なかなかできない、ぜいたくな飲み方だけど、これはいいねえ。

 〆の一品は、最初から決めている。

 メニューの末尾に書かれている「〆うどん」(300円)だ。

「手打ちじゃなくて、市販の麺ですけどね」

 と言いながら出してくれた「〆うどん」は、小ぶりの丼に盛られ、トッピングも、とろろ昆布、かまぼこ一切れ、刻みネギといたってシンプル。

 この「〆うどん」自体が、これまたいいつまみになるんだなあ。「さぬき亭」が懐かしいぜい。

 じっくりと3時間半も立ち飲んで、今夜のお勘定は2,450円なり。どうもごちそうさま。

 高円寺にまた1軒、いい立ち飲み屋ができたなあ。

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「昭和酒場ALWAYS」 / 店頭のメニュー / ホッピーセット

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店内のメニュー / かわはぎ刺 / ナカを「三岳」で

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あら煮 / 店主 / 〆うどん

店情報

《平成29(2017)年6月2日(金)の記録》

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店情報: 昭和酒場「ALWAYS(オールウェイズ)」(高円寺)

昭和酒場ALWAYS

  • 店名: 昭和酒場ALWAYS
  • 電話: (未調査)
  • 住所: 162-0002 東京都杉並区高円寺北2-41-12
  • 営業: 18:00-24:00(土日祝は16:00- )、月休
  • 場所: JR中央線・高円寺駅の北口を出て、左手正面の「高円寺純情商店街」のもう1本左側、「高円寺庚申通り商店街」を北上し、早稲田通りに出る少し手前の右手。大衆酒場「バクダン」の筋向い。
  • メモ: 平成29(2017)年5月20日(土)創業の立ち飲み酒場。店内は8人ほど立てるカウンター席と、奥に立ち飲みテーブル席1卓。
    〔飲物〕中生ビール400、酎ハイ250、レモンハイ300、グレープフルーツ割300、シークァーサー割300、緑茶割300、ウーロン茶割300、豆乳割300、ホッピーセット(白・黒)400(中・外各200)、日本酒250、ワイン(白・赤)250。
    〔今日の魚(日替りの一例)〕かわはぎ刺300、いわし刺250、ネギトロ250、赤貝刺300、〆さば250、いかおくら250、いなだカルパッチョ250、さば塩250、さんま開き250、めばる煮付250、あら煮250。
    〔定番〕もつ煮込み250、竹輪天200、さつま串(タコ、紅しょうが)200、クリームコロッケ200、ハムカツ200、エビカツ200、串カツ200、マカロニサラダ200、たぬき奴200、フライドポテト200、ニラ玉200、王子焼200、鳥ハンバーグ200、野菜いため250、アボカド刺200、おろし納豆200、塩辛チーズ200、冷トマト150、揚げナス200、葉玉ネギいため250、レタスサラダ150、もろQ 150、おしんこ(白菜・キューリ)150、〆うどん300。(2017年6月調べ)

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都区部の端に名酒場街 … やきとり「戎(えびす)」(西荻窪)

イワシコロッケ


 4月から同じ職場になった、青梅在住のMさん。大衆酒場に興味があるということなので、今日は一緒に西荻窪駅に降りたった。

 Mさんも中央線を使っての通勤をしているのだが、西荻窪で降りたのは今日が初めてなんだそうな。

「西荻窪駅は、駅のすぐ南側一帯に、どーんと大衆酒場街が広がってるんですよ」

 と紹介しながら南口を出ると、右に向かってまっすぐ伸びる通りの両側に、ずらりと「やきとり戎」の各店舗が並んでいる。西荻のランドマーク的な大衆酒場である。

 この路地を見るだけで、もうMさんは、「こんな昭和な風景が、なんだか当たり前な感じで残ってるんですねえ。しかもこんな駅のすぐ近くに!」と大感激してくれた。

 東京都区部(東京23区)の端々に名酒場街あり。北の赤羽、東の小岩、南が蒲田で、西の砦こそがここ、西荻窪なのだ。

 ここからさらに一駅、西へと進むと、そこはもう吉祥寺(武蔵野市)。都区部を抜けて、多摩地域に突入するのである。

 せっかく西荻窪駅で降りた機会なので、路地の中のほうも少し散策して、ずらりと並ぶ大衆酒場群をMさんにざっとご紹介してから、再び「やきとり戎」に戻ってきた。

 店頭のところで、店のおにいさんに「ふたりです」と声をかけると、「えぇ~と」と店内を確認してくれて、

「いま空いてるのはカウンター席か、表のテーブルになりますが、どちらがよろしいでしょうか?」という声が返ってきた。

 Mさんが「ぜひ外で飲んでみたい」ということで、店のすぐ外の二人用のテーブルに座らせてもらい、サッポロラガー(大びんビール、530円)をもらって乾杯である。

 つまみには、「煮込豆腐」(250円)を2つと、名物「イワシコロッケ」(490円)、日替りメニューからは「鯛かぶと煮」(350円)をもらった。

 予想どおり、すぐに出てきた「煮込豆腐」は、「もつ煮込み」+「同じ鍋で煮込んだ豆腐」である。もつ煮込みの煮汁がよく染みた豆腐がいい。

 そして「鯛かぶと煮」。これが350円というのは、呉(広島県)の酒場なみの安さだ。東京でこの値段で食べられるのは、鯛かぶと煮ファンにとってはうれしい限りである。

 これらのつまみを食べ終わるころに、「イワシコロッケ」もできあがってきた。

 「イワシコロッケ」は、マイワシを開いて中骨をとり、中にコロッケの具を詰め込んでから、衣をつけて揚げたもの。これにタルタルソースをかけて出してくれる。

 パッと見た目には、丸々と太ったマイワシを、そのままの姿で揚げたようにも見える。

「これがイワシコロッケですか!? イワシのすり身をお混ぜ込んだコロッケぐらいに思ってました。これはおもしろいですねえ」

 とMさんも大喜びだ。

 「イワシコロッケ」はボリュームがあり過ぎて、ひとりでは食べきれない。なのでメニューには、「イワシコロッケ・ハーフサイズ」(300円)というのも並んでいて、一人で来たときはこれをいただいていた。

 フルサイズの「イワシコロッケ」をいただくのは久しぶりである。

 ビールのあと、Mさんは「酎ハイ」(360円)に、私は「緑茶ハイ」(390円)に切り替えた。

 となりのテーブルのお客さんが「トリスメガハイボール」(490円)を注文すると、片手では持ち上げにくそうなほどの巨大なジョッキが出てきたのには驚いた。でも残念なことに、この店にはホッピーは置いてないんだな。

 いろんなつまみが揃っている「やきとり戎」ながら、元祖のつまみは、店名にもなっている『やきとり』である。

 メニューにも、鶏肉や鶏もつ、豚もつなどを始めとする様々な種類の『やきとり』が並んでいて、その多く(標準的な品もの)は1本95円。

 今日は「れば」(95円)、「はらみねぎま」(160円)、「とりつくね」(210円)を注文し、さらに串揚げメニューから「うずら玉子」(120円)をもらった。

 1時間半ほど楽しんで、今日のお勘定は二人で3,205円(ひとり当たり1,603円)なり。どうもごちそうさま。

 Mさんにも満足していただけたようで、本当に良かった。

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ビールで乾杯 / 煮込豆腐 / 鯛かぶと煮

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緑茶ハイ&酎ハイ / うずら玉子の串揚げ / れば、とりつくね、はらみねぎま

店情報前回

《平成29(2017)年5月26日(金)の記録》

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久しぶりの名店ぞろい … ビアバー「ヌビチノ」(日ノ出町)

店主・加治さんと


 野毛のハシゴ酒の踊り場・「ホッピー仙人」に立ち寄ったからには、さらにハシゴを登らなきゃ!

 次なる1軒は、同じ都橋商店街の1階にある、おそらく日本一小さいクラフトビール専門店、「ヌビチノ」である。

 正式名称は「ウナ カサ デ グビグビ エルヌビチノ (Una casa de G.b. G.b. El Nubichnom)」と言うんだけど、あまりに長くて大変なので、いつも「ヌビチノ」と呼んでいる。

 ここは野毛で一緒に飲み歩いていた飲み仲間のカジさんが、2010年に開店したお店。もう7年になるんですねえ。

 今日は1軒めの「あさひや」が3年ぶり、2軒めの「ホッピー仙人」をはさんで、3軒めの「福田フライ」が4年ぶり、さらにもう一度4軒めの「ホッピー仙人」をはさんで、5軒めのここ「ヌビチノ」も2年半ぶりと、久しぶりに来る店ばかり。いずれも野毛の名店である。

 なにしろ横浜への単身赴任が終わったのが3年前だったからなあ。

 それからブラジル(レシフェ)に1年半ほど行って、帰国してからは東京。東京から横浜が意外と遠くて、なかなか飲みに来れないのでした。

 そんな「ヌビチノ」で、今日は宮崎ひでじビールの「太陽のラガー」(700円)をいただいた。

 先客として「ヌビチノ」で飲んていた、横須賀在住の酒友・みっちゃんから、「今日は珍しく酔ってますねえ(大笑)」と声がかかる。

 そりゃそうだ。

 1軒1~2杯ずつとはいえ、ここですでに5軒め。もうすっかりヘロヘロの酔い具合である。

 「ヌビチノ」でゆるゆると過ごすうちに、時刻ももう午後11時前。今夜はここまでにしておきますか。

 どうもごちそうさま!

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「ヌビチノ」 / 店の上部にはこんな表示が / 今宵のメニュー

店情報前回

《平成29(2017)年5月25日(木)の記録》

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ホッピーでカクテルを … 「ホッピー仙人」(日ノ出町)

「堀越さん」


 上の写真が「堀越さん」(800円)という名称のホッピー・カクテルである。

 内容的には青リンゴサワーと白ホッピーのハーフ&ハーフなんだけど、ご覧のとおり、ジョッキの下層にある白ホッピーの部と、上層にある青リンゴサワーの部が明確に分離しているところがおもしろいのだ。

 静かに飲めば、この層は分かれたままで飲むことができる。

 徐々に味わいが変わっていくのもいいんだな。

 他にも、白ホッピーと黒ホッピーとが2層になった「リアルハーフホッピー」(700円)や、レモンサワーと黒ホッピーが2層になった「北米大陸の風」(吉田類さんが命名、800円)、白ホッピー・黒ホッピー・ブラックウォッカが3層になった「トリプレット」(1,000円)などの、「ホッピー仙人」オリジナルのホッピー・カクテルが楽しめる。

 冒頭でご紹介した「堀越さん」は、実はとなりの人が注文したもの。

 本日2度目の入店となる私は、1回めの「ビンの白」に続いて、今回は「ビンの黒」にした。(通常のホッピーは1杯がそれぞれ500円。)

 3軒めの「福田フライ」を出たところで、午後9時だったので、「よしっ。まだ『ホッピー仙人』に間に合うぞ!」と再訪した次第。

 本日2度めとなる、ハシゴ酒の「階段の踊り場」である。

 1度めは知らない顔ばかり(初めて来られたお客さんばかり)だったが、2度めのこの時間帯は知った顔が多い。

「野毛で飲むときは、必ず1度は『ホッピー仙人』に立ち寄る」

 という常連さんが多いのだ。

 50分ほどの酒場浴。お勘定は500円なり。

 どうもごちそうさま。

店情報前回

《平成29(2017)年5月25日(木)の記録》

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シロコロの温かモツ刺 … 「福田フライ(ふくだふらい)」(桜木町)

もつ刺


 横浜での3軒めは、野毛小路の老舗フライ屋、「福田フライ」である。

 店の表には立ち飲みテーブルがあり、中に入っていくと左側の厨房にそってメイン立ち飲みカウンターがあるほか、右側の壁沿いにもサブの立ち飲みカウンターが作り付けられている。

 表のテーブルのほうが混みあっているので、空いている奥のほうへと進み、「酎ハイレモン」(400円)と、つまみは初めて見る「もつ刺」(350円)をお願いした。

 出てきた「もつ刺」は、「シロコロ」とか「丸腸」と呼ばれるタイプの、管状の腸をぶつ切りにしたもの。

 もちろん「もつ刺」と言いながらも、「生の刺身」ではなくて、ゆで上げたものをぶつ切りにしたものに、味噌が添えられている。

 どれどれ。

 さっそく1個つまんで、味噌をつけて口に放り込むと、これがほんわりとあったかくて、うまいっ!

 こりゃいいつまみだなあ。

 「福田フライ」の住所は、横浜市中区野毛町。

 このあたりこそが、正真正銘の野毛のげなのだ。

 狭義に「野毛」という場合は、横浜市中区野毛町という町のことだけを言う。

 しかし今は、そのとなりの宮川町までを含めて、広義の「野毛」と称する場合が多いように感じる。

 野毛町側の最寄駅がJRや地下鉄の桜木町駅、宮川町側の最寄駅が京急・日ノ出町駅だ。

 さっきまでいた「あさひや」や「ホッピー仙人」があるところが宮川町だ。

 そして「福田フライ」に来たら、やっぱりフライも注文しないとね。

 『フライ』というのは、東京の『串揚げ』、大阪の『串かつ』だ。串に刺したネタに衣をつけて揚げたもの。(「福田フライ」には、スナギモ、ハツ、レバーなど、衣をつけずに揚げる「素揚げ」もあるけど……。)

 ざっと25種類(1本100~200円)のネタが並んでいるところを、今夜は「くじら」(200円)と「あじ」(150円)を注文すると、店主のノブさんから「辛いの?」と確認が入る。

「いや。今日は普通のにしてください」

 『辛いの』というのは、「福田フライ」独自の、強烈にニンニクが効いた辛いソースのこと。

 ここのフライは、焼きあがりにソースをつけて出してくれるんだけれど、そのソースに、この『辛いソース』と、『普通のソース(=ウスターソース)』が選べる。

 『辛いソース』のほうは、「第一亭」の『パターン』(店独自のニンニク醤油冷麺、600円)、「三陽」のお通し(サービス)として出される『バクダン』(ニンニク唐揚みそ味、単品250円)と共に、『野毛の三大ニンニク料理』としても名が知れ渡っている一品でもある。

 明日が休みならば、圧倒的に『辛いソース』を選ぶんだけれど、残念ながら今日は木曜日。今日は『普通のソース』にしておいた。それもそれでうまいのだ。

 ちなみに、シロコロの「もつ刺」も『辛いソース』で作ってもらうことができるそうだ。

 さらに酎ハイレモン(400円)をおかわりして、「なす」(200円)、「かぶ」(150円)、「きゅうり」(150円)が選べる「お新香」から、「なす」を選択した。

 1時間ほど楽しんで、今夜のお勘定は1,700円なり。どうもごちそうさま。

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酎ハイレモン / くじら、あじ(フライ) / なす(お新香)

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《平成29(2017)年5月25日(木)の記録》

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トルネードでホッピー … 「ホッピー仙人」(日ノ出町)

トルネード中の仙人


 おでん「あさひや」をあとに、横浜での2軒めは「ホッピー仙人」である。

 現在の時刻は午後7時半。

 「ホッピー仙人」は、毎晩7時から10時までの3時間だけの営業(日曜定休)。

 仙人ファンは、みんなこの時間帯を目指して、「ホッピー仙人」にやって来るのである。

 以前、「ホッピー仙人」のことを、『まるで階段の踊り場のようなお店』と書かせていただいた。

 1軒めをどっかで飲んで、2軒めに「ホッピー仙人」にやって来る。そしてここでホッピーを1~2杯飲んだら、3軒めの店へと出かけていくのである。

 つまり、1軒めと3軒めの間にある、ハシゴ酒の踊り場(2軒め)のような酒場として、「ホッピー仙人」にやって来る人が多いのである。

 でもこの時間帯、店内にいるのは、1軒めとしてこの店にやって来たビジネスマンの方たちばかりで、カウンター8席がちょうど満席になっている。

 大人気の「ホッピー仙人」は、踊り場の時間帯にやって来ると、グループでは入りにくいもんねえ。

 私はそのカウンターの背後で、立ち飲みをさせてもらうことにする。

「サーバーの白・黒、ビンの白・黒、ぜんぶあります」

 と、カウンターの中の仙人(=店主)から声がかかる。

 『サーバーのホッピー』というのは、よく冷えたジョッキに、定量の焼酎を入れたあと、樽詰めにしたホッピーを、生ビールサーバーを使って注いでくれるもの。生ビールサーバーの機能で、きめ細かいきれいな泡が立つのが大きな特徴だ。

 ひとりで来ても、白と黒のハーフ&ハーフを注文することができるのも、『サーバーのホッピー』の大きな特徴だ。

 これと同じホッピーを、『生ホッピー』と呼んでる店もあります。

 『ビンのホッピー』は、同じくよく冷えたジョッキに、定量の焼酎を入れたあと、瓶入りのホッピー1本を使って、その焼酎を割ってくれるもの。

 氷なしで、きっちりと1:5(焼酎:ホッピー)の比率で作られる「ホッピー仙人」のホッピーは、

「ホッピーって、こんなに美味しい飲みものなんだ!」

 ということを改めて認識させてくれる。

 ちなみに偶数人数で分け合うことができれば、『ビンのホッピー』でもハーフ&ハーフを注文することができる。

 『サーバーのホッピー』、『ビンのホッピー』のいずれを選んでも、ホッピーは1杯500円。

 今回は基本中の基本、『瓶白びんしろ』でお願いした。

 「ホッピー仙人」のホッピーが爆発的にうまい理由のひとつは、その注ぎ方にもある。

 ジョッキのフチに、ホッピーの瓶のやわらかく添えるようにして注ぎ始めると、次の瞬間にクルッと手首を返すようにして、ジョッキとホッピーの瓶の角度を切りかえる。

 するとジョッキの中に注がれるホッピーが、ジョッキの側面にそって渦を巻くように入っていくのである。

 ホッピーの中には炭酸分が入っているので、投入したあとに撹拌すると、その炭酸分が抜けてしまう可能性がある。

 かと言って混ぜないと、焼酎の成分が下のほうに溜まってしまって、ジョッキの上のほうと下のほうとで、焼酎の濃さが違うことになる。

 この問題を解消するために、仙人が10年ほどかけて生み出したテクニックが、このトルネード注ぎなのでした。

 3冷+トルネードで、きっちりと作ってくれた白ホッピーを、冷たいうちにググッといただいて、次へと向かう。

 ホッピー1杯で、30分弱の滞在。お勘定は500円なり。どうもごちそうさま。

 仙人に「行ってらっしゃい!」と見送られながら、ハシゴ酒の踊り場を後にした。

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《平成29(2017)年5月25日(木)の記録》

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早い時間はネタが多い … おでん「あさひや」(日ノ出町)

おでんとビール


 久しぶりの横浜。やって来たのは、おでんの「あさひや」だ。


 現在の時刻は午後6時過ぎ。入れるだろうか?


 この季節、両側から開くことができる入口引戸は、両側ともに開けられて、まん中に寄せられている。


 そしてそこには、ずらりと並んだお客さんたちの背中が見える。


 のれんをくぐって、店内に顔をつっこむ。


 おぉ~っ、満席だ。


「一人なんですけど……」


 念のため、そう女将さんに声をかけてみる。


「はいどうぞ。一番奥に入ってください」


 なんと! 入れるのか。


 店内の先客は9人。


 L字カウンターのみの店内は、本来は9人で満席で、一番奥のトイレ前に1席分の予備席が用意されていた。


 いつも満席状態が続くため、今は予備席という考え方はなくて、全10席にされたようだ。


 ラッキーにもその席に座れたわけだ。


 さっそく中瓶ビール(550円)を「キリン一番搾り」でもらい、おでんを選ぶ。


 遅い時間帯に来ると、おでん鍋の中にはほとんどネタが残っていなくて、「あるものから選んでください」という状態になるのだが、今はネタもたっぷり。すべての種類が選べる状態だ。


 そんな中から、初めて見た「東京揚げ」と、「ちくわぶ」(130円)、そして「しのだ(信太巻)」(130円)を注文すると、


「『しのだ』は今はやってないんですよ。かわりに『さつまあげ』(130円)はどうでしょう?」


 と女将さん。そのオススメに従って、「しのだ」の代わりは「さつまあげ」にした。


「お客さんは、昔からの常連さんなんですか?」


 となりのお客さんから、そう声がかかった。


「いやあ、常連というほどは通えてないんですよ。前は横浜にいたんですが、数年前に転勤したこともあって、今日なんか3年ぶりです」


「さっき『しのだ』を注文されたから、そうじゃないかと思ったんですよ。私も好きだったんです、『しのだ』」


 L字カウンター10席のみの店内は、他のお客さんたちの顔もよく見える。知らないもの同士でも、すっと打ち解けて話をすることができるのだ。


 美しくて、すべてにおいてやわらかい物腰の女将さんの存在も、お客さん同士でなごみやすい雰囲気に大きく影響してるんだろうな。


「お肌も、ものすごくきれいですよねえ」と声をかける女性客に、


「ありがとうございます。いつもおでんの湯気に包まれてるからかしら」と笑って答える女将さん。


 白衣(調理衣)姿の美人女将そのものが、この店の名物でもあるのだ。


 ところで今回いただいた「東京揚げ」は、白身魚肉に、おから分を含んだ大豆粉を練り込んで作られた揚げ物だ。とは言うものの、おからっぽい感じや、粉々した感じはまったくなくて、「はんぺん」と「さつまあげ」の中間的なソフトな食感である。


 瓶ビールを飲み干したところで、梅割り焼酎(410円)をもらう。


 梅割り焼酎もまた、この店の昔からの名物のひとつだ。


 私が初めて横浜に赴任してきたころ(2001年頃)、横浜で梅割り焼酎が飲める店は、ここしか知らなかった。


 その梅割り焼酎は、ひとり3杯まで。今はなき「武蔵屋」とともに、野毛の2大三杯屋さんばいやと呼ばれていたのでした。


 ピッチサワー(480円)という、珍しいレモンサワーも残っている。ピッチは、この店以外では、横須賀の「一福」と「相模屋」でしか見たことがない。


「何もかも、父(先代の創業店主)がやってたときのままなんです」


 おでんのネタに大根がないのも、創業当初からのこの店の方針。「大根を入れると出汁の味が変わってしまうから」というのがその理由だ。


 次々にやって来ては、入れなくて残念そうに帰っていく人が多いので、私もさっくりと1時間ちょっとで腰を上げることにした。


 お勘定は1,350円だったかな。どうもごちそうさま。


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「あさひや」 / おでん3品 / 梅割り焼酎


店情報前回


《平成29(2017)年5月25日(木)の記録》

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〔コラム〕「中野晴啓のはるラジ」後編が公開されました

vol.27 ブログ「居酒屋礼賛」主宰 浜田 信郎 氏(後編)


 クレディセゾングループセゾン投信社長・中野晴啓氏が、毎回魅力あるゲストと対談するラジオ風番組『はるラジ』の第27回分が公開されました。

 以下は番組紹介ページでのご紹介文です。

酒場を通して人脈を広げて行った浜田さんは、地域のコミュニティの中にある酒場も大切にされているそうです。後編では、職場近く、自宅近くだけでなく、造船技術支援で訪れたブラジルでの「酒場浴」にも発展します。酒場の効用は職場を超え、地域を超え、そして日本を超えても共通でした。お酒を通じた浜田流地域文化論をお楽しみください。

 Podcastでの公開ですので、いつでもお聴きいただくことができます。
 http://www.saison-am.co.jp/guide/contents/

 またiTunesでもダウンロードしてお聴きいただけます。
 https://itunes.apple.com/jp/podcast/zhong-ye-qing-qinoharuraji/id1113478172

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〔コラム〕『まぐまぐニュース!』でご紹介いただきました

まるます家@赤羽


 『まぐまぐニュース!』で、「居酒屋礼賛メールマガジン」をご紹介いただきました。

 その内容は、「【永久保存版】日曜日でも呑める、東京の旨い居酒屋は此処だ」というもの。

 ぜひご笑覧いただけると、ありがたいです。

 URLは→ http://www.mag2.com/p/news/250985

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