トルネードでホッピー … 「ホッピー仙人」(日ノ出町)
おでん「あさひや」をあとに、横浜での2軒めは「ホッピー仙人」である。
現在の時刻は午後7時半。
「ホッピー仙人」は、毎晩7時から10時までの3時間だけの営業(日曜定休)。
仙人ファンは、みんなこの時間帯を目指して、「ホッピー仙人」にやって来るのである。
以前、「ホッピー仙人」のことを、『まるで階段の踊り場のようなお店』と書かせていただいた。
1軒めをどっかで飲んで、2軒めに「ホッピー仙人」にやって来る。そしてここでホッピーを1~2杯飲んだら、3軒めの店へと出かけていくのである。
つまり、1軒めと3軒めの間にある、ハシゴ酒の踊り場(2軒め)のような酒場として、「ホッピー仙人」にやって来る人が多いのである。
でもこの時間帯、店内にいるのは、1軒めとしてこの店にやって来たビジネスマンの方たちばかりで、カウンター8席がちょうど満席になっている。
大人気の「ホッピー仙人」は、踊り場の時間帯にやって来ると、グループでは入りにくいもんねえ。
私はそのカウンターの背後で、立ち飲みをさせてもらうことにする。
「サーバーの白・黒、ビンの白・黒、ぜんぶあります」
と、カウンターの中の仙人(=店主)から声がかかる。
『サーバーのホッピー』というのは、よく冷えたジョッキに、定量の焼酎を入れたあと、樽詰めにしたホッピーを、生ビールサーバーを使って注いでくれるもの。生ビールサーバーの機能で、きめ細かいきれいな泡が立つのが大きな特徴だ。
ひとりで来ても、白と黒のハーフ&ハーフを注文することができるのも、『サーバーのホッピー』の大きな特徴だ。
これと同じホッピーを、『生ホッピー』と呼んでる店もあります。
『ビンのホッピー』は、同じくよく冷えたジョッキに、定量の焼酎を入れたあと、瓶入りのホッピー1本を使って、その焼酎を割ってくれるもの。
氷なしで、きっちりと1:5(焼酎:ホッピー)の比率で作られる「ホッピー仙人」のホッピーは、
「ホッピーって、こんなに美味しい飲みものなんだ!」
ということを改めて認識させてくれる。
ちなみに偶数人数で分け合うことができれば、『ビンのホッピー』でもハーフ&ハーフを注文することができる。
『サーバーのホッピー』、『ビンのホッピー』のいずれを選んでも、ホッピーは1杯500円。
今回は基本中の基本、『
「ホッピー仙人」のホッピーが爆発的にうまい理由のひとつは、その注ぎ方にもある。
ジョッキのフチに、ホッピーの瓶のやわらかく添えるようにして注ぎ始めると、次の瞬間にクルッと手首を返すようにして、ジョッキとホッピーの瓶の角度を切りかえる。
するとジョッキの中に注がれるホッピーが、ジョッキの側面にそって渦を巻くように入っていくのである。
ホッピーの中には炭酸分が入っているので、投入したあとに撹拌すると、その炭酸分が抜けてしまう可能性がある。
かと言って混ぜないと、焼酎の成分が下のほうに溜まってしまって、ジョッキの上のほうと下のほうとで、焼酎の濃さが違うことになる。
この問題を解消するために、仙人が10年ほどかけて生み出したテクニックが、このトルネード注ぎなのでした。
3冷+トルネードで、きっちりと作ってくれた白ホッピーを、冷たいうちにググッといただいて、次へと向かう。
ホッピー1杯で、30分弱の滞在。お勘定は500円なり。どうもごちそうさま。
仙人に「行ってらっしゃい!」と見送られながら、ハシゴ酒の踊り場を後にした。
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