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秋田のいぶりたけのこ … 「みちのくらさん」(西荻窪)

秋田のいぶりたけのこ


 西荻窪駅北口の「晩杯屋」を出て、西荻窪での2軒めは、南口にある「みちのくらさん」である。

 というか、今日の狙いは「みちのくらさん」だったんだけど、昼間のちょっとした所用が早く終わってしまい、「みちのくらさん」の開店時刻(午後5時)まで、1時間ほどの待ち時間ができてしまった。

 それで、『それじゃ、この機会に!』と、自分の中で課題となっていた「晩杯屋」(午後3時開店)に初訪問してみた次第でした。

 さて、「みちのくらさん」。開店直後ながら、すでにカウンターの奥のほうでは、大常連さんらしき先客が生ビールを飲んでいる。出足がいいですねえ。

 さっそく私も生ビール(琥珀エビス中ジョッキ、650円)をもらうと、すぐにお通し4点盛り(400円)を出してくれる。

 ここ「みちのくらさん」の創業は平成19(2007)年12月。今年の12月で創業10年だ。あっという間でしたねえ。

『みちのくらさんは、今年、開業10周年を迎えることができました。そこで、夜の人気メニューの麺と飯を、お気軽にお昼に食べていただこうと、夏季(6月~8月)限定、土・日限定の昼麺・昼飯を始めます』

 店内には、そんな掲示もある。昼麺・昼飯の営業は、土日の午前11時半から午後1時半までの2時間。

 その内容は日替りで、たとえば6月17日(土)は昼麺として「先代の牛すじつけ麺」(600円)、6月18日(日)は昼飯として「ハムユイ・チャーハン」(スープ付き、600円)と、店頭に張り出されている。

 お通しに続いては、バックバーの壁(食器棚の扉?)全面に張り出されている膨大なメニューの中から、店主おすすめの「秋田のいぶりたけのこ(ばっけ味噌添え)」(650円)をいただく。

 「いぶりたけのこ」は、孟宗竹をいぶして、 比内地鶏のスープで味つけしたもの。これを縦方向に薄くスライスして出してくれるのだが、実はこの料理のもうひとつの主役は、お皿の隅に添えられている「ばっけ味噌」なのだ。

 「ばっけ味噌」は、宮城の言葉で「ふきのとう味噌」のこと。ほろ苦い風味がいいんだね。

 これに合わせる飲みものとして、「奈良柿の焼酎ロック」(680円)を選択した。

 店主の高橋さんは、もともとは我われと同じく会社員だった。飲み歩き、食べ歩きが好きで、ご自分でも料理を作られる。で、10年前に脱サラして、この店を開いたのでした。

 だから、この店の料理も独創的な創作料理が多い。(というか、独創的な創作料理しかないかも!?)

 ずらりと並んでいる品書の数は、100品は軽く超えているだろう。

 しかもその内容が、常に更新されているから、これまでの10年で考えると、ものすごい数になる。

「ここの料理をすべて食べた人っているんですかねえ?」と聞いてみると、

「いやあ、私以外にはいないでしょう」と店主。

 店主は、新メニューを試作するときに必ず食べるので、全品を制覇されているそうだ。

 現在の「人気ベスト5」は、1位「エロうま豆腐」(550円)、2位「たい焼きステーキ」(580円)、3位「チーズ納豆」(630円)、4位「怪しい焼き鳥」(650円)、5位「めかじきの西京かに味噌焼き」(680円)とのこと。

 カウンター上には、『この10年、みちのくらさんでは、こんなメニューも作ってきました』というリーフレットも出されている。

 「おやじのおじや」「おれんちトースト」「ナシゴメン」「がけっぷちうどん」「ナポリ担々麺」「がっこの焼きめし」「うそ田楽」「ブルーチーズのみたらし団子」などなど。

 いずれも現在のメニューには載っていませんが、食材があれば、今でも作ってくれるそうです。(1品500~700円)

 3杯めは、「旨い熱燗あり升!」と書かれた、「こんぶ酒」(正一合680円)をいただくと、燗酒の中に昆布がたっぷりだ。これはもう、つまみ兼お酒だね。

 いま「みちのくらさん」では、回文メニューが流行ってるんだそうだ。

 たとえば「イカ炒め大会(いかいためたいかい)」(580円)、「UFO TO OTOFU(UFOとお豆腐)」(580円)、「茄子丼どすな(なすどんどすな)」(650円)、「ねばねばねばね」(580円)、「いわし飯、わーい!(いわしめしわい)」(630円)、「好きかしら蒸らし牡蠣酢(すきかしらむらしかきす)」(650円)、「唐突な貝がイカ納豆と(とうとつなかいがいかなつとうと)」(580円)などなど。

 この中には常連さんたちの作品も多い。「こんなメニュー名ができました」という回文を、常連さんたちが持ってきてくれて、その名前に合わせて、店主が料理を創作してるんだって! 遊び心たっぷりだ。

 最後にもう1杯、「昭和のオヤジのウィスキー割り」(680円)をいただく。

 じっくりと4時間ほどの酒場浴。今夜のお勘定は4,390円でした。どうもごちそうさま。

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「みちのくらさん」 / 琥珀エビス生ビール / 日替りお通し

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店内にはずらりとメニュー / 奈良柿の焼酎ロック

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こんぶ酒(燗酒) / しばらく蒸らしてからいただく

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印刷された定番メニュー / 昭和のおやじのウィスキー割り

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あられ / ちょこっとカレー / まだまだにぎわう西荻窪駅前

店情報前回

《平成29(2017)年6月17日(土)の記録》

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