真鯛の刺身には熱燗だ … 「竹よし(たけよし)」(都立家政)
瀬戸内で生まれたからか、今でも刺身というと真鯛(まだい)というイメージが強い。
今日も「真鯛刺身」(850円)を、小盛り(600円)で造ってもらって、「菊正宗」(350円)の熱燗と合わせる。
鯛の刺身にはやっぱり熱燗なんだ。
呉にいるときに、90歳を過ぎたぐらいのベテラン呑兵衛の爺さんが、いつも鯛の刺身で、「白牡丹」の熱燗を飲んでいたことを思い出す。
甘口の「白牡丹」は、熱燗にするとうまい。
熱燗なので、口の近くにもってきた瞬間に、日本酒の強烈な香りが鼻からも入ってきて、がつんと強いアルコールを感じる。
「燗酒が苦手」という人の多くは、このガツンと強いアルコール感がいやなんだろうな。
しかしそこは甘口の「白牡丹」。口の中から喉の奥へと行くうちに、ほんわりとした甘みが口の中を満たしていくのだ。
そこへ、キリッと冷えた鯛の刺身をひと切れ。
ックゥ~ッ。たまらんねぇ。
今日は、甘口ではない「菊正宗」の燗酒だけれど、それでもよく合う。
とそこへ、店内に入ってこられたのは、かつての大常連・O島さんだ。あれれ? 広島にいらっしゃるんじゃなかったっけ?
「今日は仕事の関係でこっちに出てきたんですよ」
O島さんは、もともと東京に本社がある会社から広島に出向されていたが、定年を迎えて、広島の会社に移られたとのこと。ご実家は東京にあるものの、今は広島が活動の拠点だそうだ。
いろいろと積もる話に花が咲く。
たまたま帰省された機会に、ご一緒させていただくことができて、本当に良かったなあ。
最後に、店主が趣味で作ったという手作り羊羹(ようかん)をいただいて〆。
真鯛刺身(小)に燗酒2杯でのお勘定は1,300円でした。どうもごちそうさま。
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