新年初カイピリーニャ … BAR「乃方(のがた)」(野方)
日付けが変わった午前0時に「すっぴん酒場」を出て、自宅が近い荒木マタエモンさんと一緒に、みつわ通りを若宮方面(野方駅から離れる方向)へと進むこと約100m。
「もう1軒、寄って帰りましょう」
荒木さんからそう声がかかった。
見ると、右手に怪しげなバーがある。
さっそく店内へと進むと、そこはカウンター16席のみの、ゆったりとしたバー空間。
その中央あたりに陣取って、荒木さんは「オールドパー」(ブレンデッド・スコッチ)のロック、私は「メーカーズマーク」(バーボン)のソーダ割りをもらって乾杯した。
その昔、この近くに「ピュアー」という小さなバーがあって、よく通ったものだった。残念ながら「ピュアー」は、10年ほど前(2008年末)に閉店し、その後は、この近くでバーに立ち寄ることはなかった。
ここ「BAR乃方」は、2年前、2016年3月にオープンしたそうだ。(店主の顔に見覚えがあると思ったら、都立家政のバー「宵(よい)」のマスターだった方なんですね!)
「カシャーサも置いてますか?」
と尋ねてみると、あるという返事だったので、2杯めにはカシャーサのカクテル、「カイピリーニャ」を、砂糖抜きで作ってもらった。
そう、これこれ!
このライムの緑色と、液体の黄色が、ブラジルの国旗と同じ色合いになるんですね。
ブラジルでは、ライムじゃなくてブラジルレモンを使うので、液体がもっと黄色くなって、まさにブラジル国旗になる。(→参考記事)
カシャーサ(ピンガとかカニーニャと呼ぶ人もいる)は、サトウキビを原料として作られるブラジル原産の蒸留酒。
同じ原料で作るラム酒の親戚のようなものなんだけど、味わいは明らかに違う。
通常売られているものは、そんなに高級なお酒ではなくて、今日いただいている「51(シンクエンタ・イ・ウン)」や、北東部・レシフェなどでよく飲まれている「ピトゥ」などは、1リットル瓶が7レアル(250円)ほど。まったく庶民のお酒なのだ。
これにちょっとブラジルレモンを搾り入れるだけで、ぐんと味わいが良くなるし、さらにクラッシュド・アイスをたっぷりと入れ、本当は砂糖も加えると「カイピリーニャ」となる。ものすごく甘いカクテルだ。
グイグイと飲みたいときは、このカクテルから砂糖を抜いてもらう。
この砂糖抜きの飲み方は、ブラジルでも好まれている。
「カイピリーニャ」を注文すると、「コン・アスーカ? オ・セン・アスーカ?(砂糖を入れますか? それとも砂糖なし?)」と確認されるほど。
ほとんどの呑兵衛は「カイピリーニャ・セン・アスーカ(砂糖抜き)」だ。
今年初の「カイピリーニャ・セン・アスーカ」。これも美味しいなあ。
ゆっくりと1時間半ほどくつろいで、お勘定をしようと思ったら、さっきお手洗いに行っている間に荒木さんが払ってくれていた。
「今日はこの店のご紹介ということで。ぜひまた来てください」
と荒木さん。新年早々、ありがとうございます。どうもごちそうさま。
店頭の手書き看板が目印 / BAR乃方 / スコッチ&バーボン
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