今夜も絶妙な焼き具合 … もつやき「石松(いしまつ)」(中野)
阿佐ヶ谷「川名」を出て、電車で中野へ。
にっきーさんは昨日も、元日に入れなかった「おかやん」をはじめ、「パニパニ」、沼袋「たつや」、そして長浜ラーメン「御天」などを回られたそうだ。
「今日はどこにする? どこが開いてる?」
中野駅北口を出て、田舎そば「かさい」の横の路地を抜けて右へ。このあたり一帯が、中野5丁目の一大飲み屋街だ。
うろうろと、あちこちをのぞきながら、「パニパニ」のある昭和新道商店街を進むと、その「パニパニ」の筋向いが、もつやき「石松」。店頭の灯りはついていないが、店内は明るくてお客さんも入っている。
焼き台前の窓から、店主の三浦さんが顔を出してくれたので、新年のごあいさつをするのと同時に、「ふたり、いいですか?」と確認する。
すぐに「入って」という答えが返ってきた。やったね!
カウンターの中央部に座り、にっきーさんはキープしている「ブラックニッカ クリアブレンド」をソーダ割り(=ハイボール)で、私は、にっきーさんたちと連名でキープしている「金宮」をお茶割りでもらって乾杯すると、お通しとして漬物と豚ミミ酢味噌を出してくれた。
焼きものは、まずはちょうど作り始めていたハラミ(100円)とナンコツ(130円)からスタートだ。
ここの焼きものは、注文を受けてから大きな肉の塊から切り分けて串に刺し、そのまま渋滞なく炭火で焼いてくれるのだ。
魚の刺身でも、刺身にした状態で置いているよりは、注文を受けてから刺身に引いてくれたほうが美味しいでしょう?
もつ焼きだって、それと同じこと。注文を受けてから切り出して、串に刺し、そのまま焼き上げたほうが美味いに決まってる。
でもそうすると、注文を受けてからの準備に時間がかかるので、大量のもつ焼きはさばけない。だから、ほとんどのもつ焼き店では、開店前に串に刺して準備するところまで済ませているのだ。
「石松」は、どんなに人気が出ても、かたくなにカウンター7席だけというキャパシティを守り続けているから、「注文を受けてから下ごしらえをする」というスタイルも続けていくことができるんだろうな。
この店で、早くもつ焼きにたどり着くためのコツは、店主がちょうどいま下ごしらえしているものに、こっちものっかることである。今はちょうどハラミとナンコツを作り始めていたから、我われもそれに便乗した次第です。
この店の「もつ焼き」の美味しさの理由が、もう一つある。
店主・三浦さんの「焼き」が天才的な職人の領域に入っていることだ。
「この状態がいちばん美味い」という絶妙なタイミングで、ピシャリと焼き上げてくれる。
その絶妙さたるや、『もしかすると、焼いてる肉の内部が見えてるんじゃないの?』と思ってしまうほどだ。
少し前の記事にも書いたとおり、野方「すっぴん酒場」の店主・徳宿さんの「焼き」もすばらしい。
三浦さんは「レアからミディアムに、ちょうど火が通った絶妙なタイミング」を、徳宿さんは「ミディアムからウェルダンに、もつのジューシーさを残しながらグッと火が通った絶妙なタイミング」をつかんでいるのだ。
「ミディアムのもっともレア側(レアではない)」と「ミディアムのもっともウェルダン側(ウェルダンではない)」といった感じかなあ。ぜひ食べ比べてみてください。
他にもツクネ(150円)、ラム串(200円)、レバー(100円)などをいただいて、1時間半ほど。久しぶりに「金宮」のボトルも入れてのお勘定は、ふたりで3,460円(ひとり当たり1,730円)でした。
どうもごちそうさま。
もつやき「石松」 / ウイスキーとお通し / キンミヤのお茶割り
(次回)19.06.06 久しぶりのもつ煮込み … もつやき「石松(いしまつ)」(中野)
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