ガツ刺のふたつの食感 … やきとん「すっぴん酒場」(野方)
「すっぴん酒場」で出される豚もつ冷製は、「がつ刺」(400円)と「こぶくろ刺」(400円)の2品。
今日は「がつ刺」を注文した。(「こぶくろ刺」は残念ながら売り切れでした。)
「がつ刺」にしても、「こぶくろ刺」にしても、比較的大きいかたまりのまま茹で冷ましたものを冷蔵庫に保存していて、注文を受けてから刺身に引いてくれる。
ここ「すっぴん酒場」の店主・徳宿さんは、とにかく仕事がていねい。
「がつ刺」も、大きなかたまりから1人前相当を切り分けたあと、それを包丁を寝かせるようにしながら、厚さ方向に2分割する。
こうすることで、がつの外側の黒い部分と、内側の白い部分に分断される。
この黒いほうと、白いほうを、それぞれ細切りにして、皿に盛り合わせ、刻みネギとおろし生姜をトッピングし、しょう油をかけて出してくれる。
黒いほうの砂肝にも似た強い弾力感。白いほうのもっちりとした弾力感が、それぞれ楽しめるのがいいね。
金曜日の今日は、仕事を終えたあと、午後8時間前に「すっぴん酒場」にやってきた。先客は5人ほど。
いつものように黒ホッピー(450円)を注文すると、今日もお通し(100円)はお新香。少量ずつながら、大根、カブ、ニンジン、キュウリの4種のぬか漬け盛り合わせである。
焼きものは、これまたいつものようにレバ、シロ、チレ(各100円)からスタートする。
この店に来ると、この3種は絶対に外せない。ここまでは、まさにルーチンワーク的な、私の定番の注文になっているのだ。
黙って注文すると、たれ焼きで出されるレバは、しっかりと火が通ったミディアムウェル。
あくまでもミディアムの範囲内であって、けっして焼き過ぎではないところが大きなポイントだ。
この店に来るまでは、レバは、わりとレア目に焼き上げてもらうのが好きだった。
ここのレバに出会ってから、「しっかり火を通したレバも美味いんだ!」ということに目覚めたのでした。
チレもそう。これもわりとレア目に仕上げてくれる店が多いんだけど、ここのはしっかりと火が通った塩焼き。
そのため、チレの持つプニュプニュ感(←実はこれがちょっと苦手だった)はすっかり無くなり、チレの旨みがギュッと濃縮された感じになる。
シロは、この店の名物的な存在なので、改めて語るまでもないが、表面はカリッと焼き上げられているのに、中はチュルンととろけるよう。
このシロばかりを、何本も食べていくお客さんもいるほどだ。
黙ってたのむと、たれ焼きで出してくれるが、「塩焼きで」とお願いすると、塩焼きにしてもらうこともできる。
この店の常連さんたちは、あまり味付けの指定はせず、店主にお任せにしてしまう人が多い。私もいつもそうしている。
ナカ(250円)をもらって、冒頭の「がつ刺」を注文。
その「がつ刺」を食べ終えたところで、さらにナカをもらって、やきとんに戻る。
今度は「あぶらにんにく」と「ハラミナンコツ」を注文した。
ここには、単品の「あぶら」というメニューはなくて、「あぶら」系は「あぶらにんにく」のみ。
「ハラミナンコツ」もそう。「はらみ」や「なんこつ」という単品メニューはなくて、あるのは「ハラミナンコツ」のみ。
『この組み合わせが、いちばん美味いから、この組み合わせで食ってみろ!』
という、店主の『心の声』が聞こえてきそうな逸品同士なのだ。(そんなことは絶対に口には出さない人だけどね!)
さらに4杯め(ソト1・ナカ4)となるナカをもらって、最後は「たん」と「かしら」(各100円)で締めくくる。
この店のように、もつ焼きを1種1本ずつ注文することができると、ひとりでも色々と食べることができるのがいい。
午後10時過ぎまで、2時間ちょっと立ち飲んで、キャッシュ・オン・デリバリーでの支払総額は2,400円でした。どうもごちそうさま。
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