小山の帰りに途中下車 … 鯉とうなぎ「まるます家(まるますや)」(赤羽)
小山での仕事を終えて東京へ。
ここから東京へ向かうには東北新幹線でバビュ~ンと帰る手もあるが、距離的には在来線で十分。湘南新宿ラインと上野東京ラインが選べるのだが、どっちで帰っても、赤羽までは同じ路線だ。
赤羽!!
『赤羽を通るならば、「まるます家」に寄って帰らなきゃなあ』
小山への出張が決まったときから、そう考えていた。
前からよく書いているように、東京23区のフチのところに名酒場街あり!
東の小岩に、西の西荻窪、南は蒲田で、北はここ、赤羽だ。
その赤羽にあって、群を抜いて人気が高い酒場が「まるます家」である。
昭和25(1950)年創業の朝から飲める居酒屋。
初代店主ご自身が「朝から夜まで酒が飲みたい」という人だったので、朝10時(土日祝は9時)から夜9時半までの通し営業となった。
だから、どの時間帯に赤羽に到着しても、たいてい飲める!
1階は表に面して、うなぎの焼き台や販売コーナーがあり、店内はダブル『コ』の字カウンター(40席)とテーブル席(4人掛け)が3卓。2階は座敷席で、総席数80席だ。
ひとりの今日は、1階のカウンター席の一角に着席。
平日(金曜日)の昼下がりなのに店内はほぼ満席で、しかも老若男女を問わず、ほとんどのお客さんが飲んでるのがすごいことだ。
ここはまさに呑兵衛の楽園なんだなあ。
さて何を飲もう、なにを食べよう。
ここに来ると、とにかく食べたいものが多くて困ってしまう。
飲みものは「ジャン酎モヒート」でいくか、それともビールから日本酒への流れでいくかで迷ってる。
「ジャン酎モヒート」は「ジャン酎」こと「ジャンボ酎ハイ(ハイリキプレーン1リットル瓶)」(1,100円)に、「モヒートセット」(100円)という、生ライムとミントの盛り合せ小皿を別に出してもらうもの。ジョッキと氷を別に出してくれて、3~4杯分ぐらいの酎ハイモヒートを作ることができる。
う~む。
料理を決めてから飲みものを決めることにしよう。
今日、絶対に食べて帰りたいのが「スッポン鍋」(850円)である。
最後は「スッポン鍋」のあとの雑炊で〆ようと、ちょっと遅めの昼どきだったにもかかわらず、小山では昼食をとらずに、ここまで帰ってきたのだ。
となると日本酒だなあ。そうするとやっぱり今日はビールから日本酒の流れか。
さっそく瓶ビール(サッポロラガー大瓶、600円)をもらって、「スッポン鍋」の前に、ビール用のつまみとして「いかげそ天」(350円)を注文した。
料理の出が早いのも「まるます家」のいいところ。揚げたて熱々で出される「いかげそ天」はボリュームも満点だ。
「いかげそ天」は、一緒に出されるショウガ醤油をつけながらいただく。
この「いかげそ天」で、ちょうど大瓶ビールを飲み干して、続いては「
「鯉あらい」(400円)、「たぬき豆腐」(500円)にも引かれたのだが、より強く引かれたのが「カニみそ」だった。
ここの「カニみそ」は冷凍されたもの。その冷凍された「カニみそ」が、板チョコを割ったような感じの小さな塊で、小鉢に盛られて出されるのだ。
これを、ほんのひとつまみ、舌の上にのせる。
すると、口中の
ここで間髪入れずに燗酒である。
っくぅ~~~~っ!!
こんなにも絶妙な組み合わせが他にあるだろうか!
ひと切れ食べては「くぅ~っ!」、またひと切れ食べては「くぅ~っ!」を繰り返しているうちに、すぐに「カニみそ」も燗酒もなくなってしまった。
燗酒をおかわりし、いよいよ満を持しての「スッポン鍋」である。
850円という値段ながら、しっかりとスッポンの卵やエンペラ、肉の部分も入ってる。
その「スッポン鍋」をいただいている途中で、
「奈良漬けの切り落としのところ、いかがですか。100円で~す」
と、店のおねえさんからカウンターのお客さんたちに声がかかる。
すると、それが欲しいお客さんたちがサッと手をあげて、品物を受け取るのだ。
私も、この後のスッポン雑炊に備えて、1ついただいた。
こうやっておねえさんから声がかかるつまみは、数量が限定される品物が多い。
たとえば「スッポンの生き血(ワインだか焼酎だかで割ったもの)」だったり、「うなぎの肝串」だったり。
こういう声掛けがあったら、まずもらっておいて間違いはないと思う。
最後は予定どおり、残しておいた「スッポン鍋」のスープで雑炊(プラス200円)を作ってもらって、さっきもらった奈良漬けと合わせて、つまみ兼、遅い昼食にしながら〆。
お勘定は3,200円でした。どうもごちそうさま!
カニみそ(冷凍)&燗酒 / スッポン鍋用の薬味 / スッポンの卵、エンペラ、肉
奈良漬けの切り落とし / スッポン雑炊 / 熱々なのでちょっとずついただく
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